テレビで「不倫」を推奨? 「恋愛ゲーム」のCMはどこまで許される?

弁護士ドットコムニュース / 2013年8月2日 13時50分

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スマートフォン向け恋愛ゲームのテレビCMが「不倫を推奨しているようで不快」と物議を醸している。

話題となっているのは『今夜アナタと眠りたい』という女性対象の恋愛ゲーム。主人公は31歳の既婚女性で、新婚で幸せの絶頂の中、夫の浮気を目撃。そんなとき、優しくしてくれる素敵なイケメンが現れて――というのがあらすじ。アップルのAppストアでは、12才以下の子供に不適切とみなされることがある「12+」指定となっている。

7月に放映スタートしたテレビCMは、イケメンキャラが「結婚したのか、俺以外のヤツと」「今夜は、帰したくない」などと女性キャラに語りかけるという内容で、かなりアダルトな雰囲気だ。ネット上でも話題になっているが、ツイッターでは「ゴールデンタイムに放送するなんて」「こういうCMはテレビではダメ」といった批判的なコメントが目に付く。

確かに、不倫がテーマの小説や映画は昔からあるし、それをゲームで楽しむというのもアリだろう。だが、少なからぬ視聴者が不倫を推奨していると受け止めるようなCMを、テレビで流すことに制限はないのだろうか。清水陽平弁護士に聞いた。

●「公序良俗に反する」といえるかどうか

「このような件についての法的な規制というと、公序良俗(民法90条)が問題となります」

清水弁護士はこのように指摘する。民法90条には、「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする」と定められている。その意味するところは、どんなものだろうか。

「『公の秩序』というのは、国家社会の一般的利益を指し、『善良の風俗』というのは社会の一般的な道徳観念を指すとされますが、両者の区別は必ずしも明確ではないため、両者を合わせて『社会的妥当性』を意味するものと認識されています」

では、今回の恋愛ゲームのCMは「公序良俗」に反するといえるのだろうか。

「日本においては一夫一婦制が採られていますので、一夫一婦に反する関係を維持する契約は無効とされます。つまり、不倫というのは公序良俗に反するものと考えられます。そうすると、このCMを見ると不倫関係に至るような内容と思われ、公序良俗に反すると言えそうな気もします。

しかし、公序良俗に反するとされるのは、"現実"に一夫一婦に反する関係を維持するようなものであり、不倫関係をテーマにすることが公序良俗に反するということにはなりません。

また、このCMが『不倫を推奨している』とまで言えるかというと、これまで数多くの不倫関係をテーマにした小説や映画などが多数存在していることや、それについてのCMも同じように放送されていたことに照らして、そのようには言えないのではないかと思います」

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