アニメ「耳をすませば」の名場面 「中学生同士の婚約」は法的に有効か?

弁護士ドットコムニュース / 2013年8月14日 19時26分

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公開から20年近く経った今も、根強い人気があるジブリ映画「耳をすませば」。中学生のさわやかな恋愛をテーマにした青春映画で、7月初旬にテレビでも放送された。

主人公の月島雫(しずく)が同級生の天沢聖司と出会い、自作の詩をバカにされるシーンなど、有名な場面はいくつかあるが、やはり印象的なのはラストだろう。

街を見下ろす高台で、聖司が「雫、今すぐってわけにはいかないけど、俺と結婚してくれないか」とプロポーズ。雫はこれに「嬉しい!そうなれたらいいなって思ってた」と応じる……。

このシーンが放送されるたび、ネットでは「二人はその後どうなるか」という話が盛り上がる。雫役の声優、本名陽子さんは、7月の放送に合わせたニコニコ生放送の番組で「(続編があるとしたら2人は)すぐ別れると思う」と、なんとも切ない予想を披露していたが……。

万一そんなことになれば、「結婚するって約束したでしょ!」と大げんかになる可能性もある。しかし、よくよく考えてみれば二人はまだ中学3年生だ。中学生同士が交わした「婚約」は、はたして有効と言えるのだろうか。約束を守らなければ、法律的な責任も生じるのだろうか。橋本智子弁護士に聞いた。

●「15歳」が年齢的な目安にはなる

「何歳から、当人同士の『婚約』に責任が生じると言えるのか。実は民法には、婚約についてのはっきりとした規定はありません。

そこで他の規定から推察してみます。たとえば、養子縁組や遺言などについて、本人が決められるのは15歳からです。また、女性が結婚できるのは、16歳からです。

こういった規定から推察すれば、おおむね15歳が一応の目安にはなるでしょう。ただ、14歳だったらただちに無効かというと、そういう話ではないと考えます」

――二人の「婚約」は法律的にはどう扱われる?

「『婚約』が法律問題として争われるのは、それが一方的に破られたときです。合意の上で別れたなら問題になりませんからね。

しかし裁判になっても、判決で誰かに『結婚しろ』と強制することはできません。その責任は、『損害賠償(慰謝料)』の支払いという形でとることになります。

これを今回のケースに当てはめて考えると、論点は、あのとき交わした口約束をどちらかが破ったとして、破った側に『損害賠償』を支払わせるべきか、ということになります」

●損害賠償が認められるには「プラスアルファの事情」が必要

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