「市職員の子」保育園優遇か…告発に動いた職員「左遷」、憤る同僚 東京・多摩市

弁護士ドットコムニュース / 2018年3月14日 9時34分

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東京都多摩市の認可保育園に、市職員の子を優遇して入園させたとして裁判(住民訴訟)になっている問題で、市を相手取って訴えを起こした原告の男性が3月、弁護士ドットコムニュースの取材に応じた。東京地裁での次回期日は3月15日。

原告は40代の現職多摩市職員。かつて保育行政を担当する子育て支援課に在籍していた。原告代理人は加藤博太郎弁護士。主なやりとりは以下のとおり(過去記事「多摩市の保育園『市職員の子』優遇問題、事後のルール変更で内々に幕引き図った疑いもhttps://www.bengo4.com/gyosei/n_7313/」参照)。

<今回の問題の経緯>

・2014年11月、多摩市の子育て支援課長が、認可保育園に市職員の子ども(0歳児)の入園を求め、定員を理由に保育園側がいったん断ったのに最終的に入園させた(同年12月)。(子どもの両親はともに市職員で、母親が重い病気を患ったため父親が上司に相談したことがきっかけという。母親はその後、亡くなった)

・保育園側が断ったのは、定員をオーバーすると市の補助金を受ける基準を満たさないため。ところが、課長は補助金を4か月にわたって計約456万円支出。その後、市は補助金支給に関わる要綱で「5平方メートル」としていた部分を「おおむね5平方メートル」と改正。さかのぼって適用することにし、課長による補助金支出を「追認」した。

・市は2016年9月、課長が慎重な手続きを怠り、経過記録の作成も怠ったなどとして、懲戒処分(戒告)にした。今回の裁判で原告は、約456万円の補助金は違法な公金の支出であると主張。市が補助金の返還を保育園に求めるよう請求。市は「適法な住民監査請求を経ていない今回の住民訴訟は、すみやかに却下すべき」としている。

●原告「世間の同情を誘う手段、不誠実で許せぬ」

ーー今回、なぜ提訴するに至ったのか改めて教えてください

「私は子育て支援課で入所業務を担当していた際、窮状を訴える保護者から泣かれたり怒鳴られたりしながらも、公正中立に入所ルールを守って仕事をしてきました。他の多くの職員も同様です。それなのに、今回の問題で大前提がひっくり返されたと思っています。内部通報などで問題を指摘しても自浄作用は働かなかったので、訴訟を起こすことにしました」

ーー市は人道的な観点からやむを得なかったという説明をしています

「これは世間の同情を誘う手段で、巧妙な情報操作だと認識しています。不誠実で許せません。最初から批判をかわす目的ありきです。そもそも、今回入園させた第1希望の園は余裕面積もなく、他に入園できる点数が高い子どもがいました。一方、第4希望なら適法に、点数的にも問題なく入園ができたという事実があります」

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