歩行中、駐車違反の車に接触してケガ…警察に「運転手の過失はない」と言われ不満

弁護士ドットコムニュース / 2018年5月6日 9時24分

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歩いていて駐車違反の車に接触してケガをしたが、のちに警察官から「ドライバーに過失はない」と言われて納得がいかないという相談が、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた。

相談者によると、ある日の深夜、歩道がない駐車禁止の道路で、路側帯を完全にふさいだ形で乗用車がとまっており、歩いていたらドアミラーに接触して皮下出血のケガを負ったという。車中で読書をしていたドライバーとトラブルになり、警察官を呼んだが、「とまっていた車に接触した私に一方的に過失がある」と言われたという。

接触したことについて、相手方の車にも過失があると考えることはできないのか。交通問題に詳しい冨宅恵弁護士に聞いた。

●車vs車だと、違法駐車側の過失を認定した例も

ーー基本的に動いていない側に過失はない、と考える人が多そうです

「はい。『動いていない自動車に過失はない』と考えられている方が非常に多いと思いますが、基本的には、この考え方は誤っていません。ただし、自動車対自動車の事故の場合、違法駐車をしていた側に過失が認められることがあります」

ーーどういうことでしょうか

「そもそも駐車禁止エリアに車を駐車してはいけないのであって、ドライバーは、駐車禁止エリアに自動車が駐車されていないという信頼のもと、自動車を運転することが認められています。他方、ドライバーは、前方に注意を払い、事故の発生を回避する義務を負っていますので、駐車禁止区域に駐車されている自動車でも衝突を回避しなければなりません。

ですから、事故の発生を回避することができる状況であるにもかかわらず、ドライバーの前方不注意により事故が発生した場合には、違法駐車をしていた側に過失が認められることはありません」

ーー実際、裁判官はどのように判断するのでしょうか

「実際の裁判例では、L字型に曲がり見通しの悪く、多くの大型貨物車が走行する道路で、夜間に車線内に1mほどはみ出して違法駐車していた自動車に接触した場合、違法駐車していた側に50%の過失を認めています。

また、夜間の時間帯に前照灯、車幅灯、尾灯などを点灯せずに違法駐車して車に自動二輪車が接触した場合に違法駐車していた側に35%の過失が認められ、同様の状況で自動車が追突した場合に違法駐車していた側に25%の過失が認められています。

いずれの事例も、接触した側が事故を回避することが困難な事情に応じて駐車している側の過失の割合が決定されています」

●歩行者vs車、違法駐車でも過失認定はきわめて困難

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