セクハラ問題、女性記者たち「わがことのように感じた」…署名活動会見で切実な質問
弁護士ドットコムニュース / 2018年4月19日 22時26分

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福田淳一財務次官のセクハラ疑惑に端を発した一連の騒動は、メディア各社の女性記者たちの心を揺さぶっている。
財務省は、「週刊新潮」(4月19日号)で告発した女性記者に名乗り出て、調査に協力するよう求める文書をマスコミ各社に送った。一方、有志の弁護士たちが4月19日、この調査方法を撤回するよう求めるネット署名を同省に提出した。
提出後に弁護士たちが開いた記者会見には、新聞・ネットの記者、男女約20人が参加したが、そのうち15人は女性記者。19日未明のテレビ朝日の会見などからすれば、目立たない会見にすぎないかもしれないが、質疑応答では、女性記者たちの「切実」な質問があがった。
●「メディアとして見過ごしてきたのでないか?」「一記者と取材相手には、力の差がある。メディアとして、そういうことを見過ごしてきたことが、このような状況を許してきたのではないか、と思う。見解をうかがいたい」。今回の一連の騒動を受けて、「わがことのように感じた」という女性記者は、こんな質問をした。
ネット署名呼びかけ人、太田啓子弁護士は「黙認されてきたということは、容易に想像できる。取材する側される側の力関係があり、取材する側は『もう取材しない』というカードはなかなか切れない。それでも、仕事の手段として、暗黙に認めるようなことはあってはならないはずだ」と答えた。
●「女性記者は、発言力もありそうで、肉体的にも強そうで・・・」別の女性記者は次のように質問した。「女性の記者は、働く女性の中で発言力もありそうで、肉体的にも強そうで・・・そういう女性記者たちのためにこれだけやっていただいて・・・(今回の署名提出に)どんな意義があるか?」。言葉を選びながらの話し方に苦悩がにじみ出ていた。
角田由紀子弁護士は「女性記者は、けっこう力を持っていると思われているが、それでもこういう問題が起きる。女性記者が直面している難しい問題は、(男性記者よりも)数が少ないことに起因している。女性が安心して働ける職場にどうやってしていくか。そのためには、いま働いている人が安全に働いていないといけない」と述べていた。
(弁護士ドットコムニュース・山下真史)
(弁護士ドットコムニュース)
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