「PTAを退会した保護者の子どもは学童に入れない」 宇都宮市で2年前から不適切ルール

弁護士ドットコムニュース / 2018年4月27日 11時38分

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栃木県宇都宮市内の放課後児童クラブ(学童保育)にあたる「子どもの家」で、「入会はPTA会員に限る」という不適切な会則が2016年から設置されていたことが4月27日、わかった。

「子どもの家」は地域の運営団体が市から運営委託を受けている公設民営であり、一方の各学校のPTAは任意団体で保護者の加入は義務ではない。こうした会則があるのは、市内62か所で設置されている「子どもの家」のうち1か所のみで、PTAに加入していない特定の保護者を排除する目的で設置されたとみられる。

市生涯学習課は弁護士ドットコムニュース編集部の取材に対して、「子どもの家会則の一部表現で不適切な言葉があることがわかったので、是正するようを指導した」と事実関係を認めた。

●宇都宮市「会則は紳士協定的なもの」、PTA退会した保護者「学童の強制退所あった」

この問題は、2年前にPTA退会と同時に「子どもの家」を強制退所させられた保護者が今月、Twitterで「PTAを退会したら、子どもが学童を強制退所させられた」と投稿。それを見た市民から市に対して問い合わせがあったことをきっかけに発覚した。

市生涯学習課はこの会則について、「PTAは任意団体であり、『子どもの家』の運営団体とは別団体。PTAに入っていないことを理由に差別的な取り扱いをすることは許されず、不適切」とした。一方で、「運営団体の皆さんの話し合いで決められたもので、会則は『原則として』という紳士協定的なもの。実際にはPTAに入ってないことを理由に入会を拒んだことはない。運用上、強制退所させたという事実もない」として、PTAを退会した保護者の排除を否定した。しかし、保護者は「強制退所はあった」と話す。

●発端は「延長保育」をめぐるトラブル

発端は、3年前に起きた保護者と「子どもの家」の運営団体の間のトラブルにあるとみられる。市内の「子どもの家」は原則18時までとなっているが、働く保護者の要望から、全国的に放課後児童クラブの運営時間を延長する自治体は増えており、市内でも18時以降の延長保育を実施する「子どもの家」はあった。

保護者も終業時間の都合上、延長保育を希望していたが、認められなかった。しかし、保護者によると、2016年3月に市生涯学習課を訪ねて相談したところ、「小1の壁解消のため、2012年度から、市内のすべての子どもの家に19時までの延長開設を求めている」「延長開設に必要な指導員の賃金は、市の委託料で支払われる」と説明を受けたと話す。

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