天然部長「みんな忙しいから歓迎会は日曜日ね」→法的に残業代、手当はつかない

弁護士ドットコムニュース / 2018年5月5日 9時40分

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「みんなが来られるように、歓迎会は日曜日に開催します」。職場の女性だけが入るメーリングリストに届いた、Y代部長の投稿を読み、A美さんは動揺を隠しきれなかった。

「最近、夜の飲み会は疲れやすいので、仕事を口実に歓迎会を欠席しようとしたら、同じように欠席希望が相次いだようです。Y代さんが、それならと休日開催を提案してくれたのですが、これでは断ることができません」とA美さんは話す。

東京都内のメディア関連企業に勤務するA美さんが新卒で入った時、すでに女性社員限定の歓迎会や忘年会などの社内行事があった。「昔は女性社員も少なくて、結束する必要があったのだと思います。その時の名残ですが、今は女性社員も増え、女性限定の集まりを開催する必要はないと思うのですが」。

問題は「実質、強制であることです」とA美さんは話す。

「全員が出席できるように幹事は予定を調整します。女性限定の催しがあると知ると、男性上司たちは時間通りに職場を出るように配慮してくれるほどです。

女性限定だからではなく、私はあらゆる飲み会が苦手で、遠慮したいんですよね。でも断れば、男性社員から『あいつは女性に冷たい』と噂されますし、今回のように休日に開催されるなら、しっかり業務として認め、その分も休日出勤手当を請求したいです」

休日に開催される女性社員限定の集まり。これは業務として認められるのだろうか。また、業務として認められるのであれば、どのような条件が必要か。椎木仁美弁護士に聞いた。

●「業務と認められない場合が多いと考えられる」

「 会社の歓迎会などの社内行事については、残念ながら業務と認められない場合が多いと考えられます。

業務かどうかについては、(1)事業主からの参加の強制があったかどうか、(2)強制の程度、(3)参加しない場合の不利益処分などがあるか、(4)事業主からの場所・時間・運営・準備などに関する指示があるか、(5)事業主と社員のどちらの費用負担か、などから判断されることになります」

●今回のケースは「業務として認めてもらうのは難しい」

今回のケースでも、業務と認められないのだろうか。全員が来られるように休日に設定されたことから「実質強制」と言っても良さそうだが。

「今回のケースは、残念ながら業務として認めてもらうことは難しそうですね。

事業主が主催するものではなく、女性社員有志が主催しています。また事実上断りにくい社内の雰囲気ではあっても、事業主から参加を求めるはっきりとした指示はなかったようです。

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