五輪やノーベル賞も「賭け」の対象 「海外ブックメーカー」に日本から参加できる?

弁護士ドットコムニュース / 2013年9月28日 14時55分

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競馬やスポーツの試合など、さまざまなイベントを対象にして賭けを行う民間業者「ブックメーカー」。日本では認められてないが、イギリスなど海外では「合法」とされている国もある。最近では、東京に決まった「オリンピック開催地」のオッズ(賭けの倍率)がニュースをにぎわせていた。

ブックメーカーはもとをたどれば18世紀末、イギリスの競馬場で始まったようだが、現在では、各国の大統領選の結果や、クリスマスに雪が降るかなども賭けの対象だという。ノーベル賞の発表前には例年、ブックメーカーのオッズがニュースとなる。今年の文学賞は村上春樹さんのオッズが一番いいらしい。

かつては日本人がブックメーカーで賭けをしようと思ったら、イギリスなどの現地に行くしかなかった。しかし今は、インターネットを使った「オンラインブックメーカー」も存在していて、技術的には日本にいながら賭けに参加することが可能になった。はたして、海外のブックメーカーに日本から参加するのは、合法なのだろうか。賭博罪にくわしい津田岳宏弁護士に聞いた。

●判例はまだないが「違法とされる可能性はある」

「刑法上は、犯罪を構成する事実の一部が日本で行われれば刑法が適用されます。したがって、日本から賭博に参加している以上、賭博罪(刑法185条)が適用される可能性があります。しかし、実は難しい論点があります」

難しい論点とは、どんな内容なのだろうか。

「賭博罪は、犯罪の性質上、必ず複数の人間が関わる『必要的共犯』とされ、胴元と参加者という向かいあう関係の者たちが共犯となることから『対向犯』と呼ばれています。ところが、胴元であるブックメーカーは合法なので処罰できません。対向犯の一方である胴元を処罰できないのに、もう一方である参加者のみを処罰できるのか、という問題があるのです」

かみ砕いていえば、《必ず相手方がある犯罪で、片方だけを処罰していいのか》という問題といえるが、どう考えればいいのだろうか?

「この点について、まだ判例はありません。したがって、現状での回答としては『違法となる可能性がある』ということになります」

つまり現時点では、大手を振って参加できる――というわけではなさそうだ。

●賭博罪の違法性と「公然性」は密接に関連している

ところが、津田弁護士はこのように述べる。

「とはいえ、現実問題、自宅のパソコンからこっそり海外のブックメーカーを利用しても、逮捕される可能性は限りなくゼロに近いでしょう」

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