「辞退したら、大学の後輩に迷惑かかるよ」メガバンクの圧迫面接に震える女子大生

弁護士ドットコムニュース / 2018年8月4日 9時50分

写真

関連画像

「ここで辞退したら、あなたの大学の後輩に迷惑がかかるよ」。

就職活動中の女子大生(4年生)は、あるメガバンクの採用面接で面接官から、強い口調でこう言われたという。怖くなった女子大生はその後、悩みに悩んだ末、他企業の採用面接が重なったことを理由に、勇気をふりしぼってこのメガバンクの採用選考を辞退した。

「つらい圧迫面接だった」と振り返る女子大生。「友達にお金を借りたことがあるか」「奨学金は使っているか」とも聞かれたという。銀行に対するイメージが悪くなり、全く違う業界を目指して就職活動を続けている。

内定と同時に他社選考の辞退を強要する「オワハラ」やセクハラも問題視されるが、学生の精神を削る「圧迫面接」も依然として一部の企業では健在のようだ。ただ、脅迫めいた言葉を使ったりして追い込む手法は法的に問題にならないのか。労働問題に詳しい河村健夫弁護士に聞いた。

●違法かどうか「かなり局面が限定される」

ーーこのようなケースについてどう思いますか

「ひどい目にあいましたね。近年は若年人口の減少などの理由で就職活動では学生有利(売り手市場)であるにもかかわらず、相変わらずこんな内容で面接をする企業もあるのですね。辞退して正解です」

ーー違法かどうか、どのように考えられますか

「このような面接手法が一律に『違法』かというと、そうではありません。就活生と面接企業との間では、面接時点においてはまだ『雇用契約』が成立していないためです。

不当な発言があれば、就活生の方で席を立って帰り、その企業に就職しないという選択肢もあります。従って、就職面接における面接官の不当な発言が違法行為となるのは、かなり局面が限定されることとなります」

ーーどういうことでしょうか

「例えば、面接官(応募先企業)が就活生の性的な写真を持っていて『うちに就職しないとその写真を公表する』といえば、脅迫罪・強要罪となり、民事的にも不法行為が成立します。ただし、そのようなケースは通常考えにくいでしょう。

『あなたの大学の後輩に迷惑がかかる』という発言は、就職しないと次年度以降、就活生が所属する大学からは採用を行わないことを示唆する発言ですが、それだけでは脅迫罪に当たりませんし、不法行為の成立も困難でしょう。

もっとも、このケースで就活生は他にも『友達にお金を借りたことがあるか』『奨学金は使っているか』といった質問があったようです。こういったプライバシーに踏み込む質問は、違法となる可能性があります」

●無神経なことを聞く企業には就職しないのが正解

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング