日産車「不正ばかりで乗るのが恥ずかしい」、買い取らせることはできるか

弁護士ドットコムニュース / 2018年8月7日 8時47分

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「不正ばかりで、日産の車に乗っているのが恥ずかしい。裁判でも起こしたら、日産は車を買い取ってくれるだろうか」。2018年7月上旬、東京都内に住む会社員男性は、日産自動車で不正行為が新たに発覚したというニュースを見て、憤った。深刻な問題にも関わらず、社長が出てきて謝罪していないことにも違和感があった。

報道によると、日産が国内工場で新車を出荷する前にしている排ガスの抜き取り検査で、不正行為が発覚した。試験の条件を逸脱したり、測定値を改ざんしたりしていたという。2013年4月から2018年6月にかけて検査した小型車「ノート」など少なくとも計1171台が対象で、検査した完成車の53.5%にあたる。

2017年秋にも日産では無資格検査問題が発覚しており、改めて信頼は傷ついた。と同時に、日産の車に乗っている人たちが抱く憤りも相当なものだろう。上記の男性の場合、これまでに自動車4台を乗り継いできたが、うち3台は日産車で、残り1台はスバルの車。スバルでも無資格検査などの不正問題が起きている。「ついてない」と男性は肩を落とす。

国土交通省の指示を受け、日産は8月中にも再発防止策をまとめて報告する見通しだ。その内容も気になるが、乗っている人たちからすれば日産に対して責任追及をしたいという人もいるだろう。男性のように、日産を相手取って裁判を起こし、一連の不正問題を理由として車を買い取ってもらうような請求をすることはできるのだろうか。大和弘幸弁護士に聞いた。

●神戸製鋼のケースとは異なる

ーーユーザーが法的な請求をし、それが認められるのは難しいのでしょうか

「排気抜取検査における試験環境条件の逸脱や測定値の書換があった対象車種を購入した一般ユーザーが、日産に対して、金銭賠償を求めたり、車両の買取を求めたりしたいと思う心情は理解できますが、法的には難しいと思います。

契約責任を追及するためには、債務不履行があった、つまり車両に欠陥があったといえる必要があります。しかし、報道によれば、信頼性の認められるデータのみを用いて再計算・検証した結果、保安基準への適合性、排出ガス及び燃費の諸元値が担保されていることが判明したとのことですので、車両に欠陥があったとはいうことは困難でしょう。

この点で、公的規格や顧客仕様を満たさない製品につき検査結果をねつ造していたと報じられている神戸製鋼所のケースとは異なると思います」

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