受験に失敗、中2で学校行くのやめた…「人生を踏み外した」絶望、そして自分を取り戻すまで

弁護士ドットコムニュース / 2018年9月1日 9時59分

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不登校・ひきこもりの声を伝える専門紙「不登校新聞」(発行元・NPO法人全国不登校新聞社)編集長の石井志昂(しこう)さん(36)は、中学2年のある日を境に、学校へ行かなくなった。人生に何の希望も持てず、自己否定する日々を救ったのは「不登校新聞」の取材活動だった。

「昔はなぜか『強くなければならない』『なぜこんな弱くなってしまったのだろうか』と思い苦しんでいました。でも、思春期は心が揺らいで当然です。学校に行きたくないという気持ちがあっておかしくない。10代は自分なりの楽しみ方を見つけるのに費やしていい」。

●中学受験に失敗「人生を踏み外した」

中学受験に失敗し、地元の公立中に進んだ。そこで待っていたのは、理不尽な校則。靴下と下着は白色のみ、女子の髪色ゴムは黒か紺のみで茶色は不可。鉄製の水筒は「昔それで人を殴った人がいる」から禁止だった。「人としてバカにされているのかなと思いました。理不尽な校則に怒りがわいたんです」

「スクールカースト」といった生徒間の上下関係も激しかった。「上位」にいる生徒からいじられ、自分も「下位」の生徒をいじめた。

つるんでいたグループで、万引きが流行った。そのうちの一人が先生にバレて呼び出される。友人は「一緒にやっていた友人の名前を言え」と6時間以上、生徒指導室から出してもらえず、先生に殴られた。

「まるで『スケープゴート(生け贄)』でした。名前を言わない限り、解放されないんです。それから一人ずつ事情聴取が始まって、仲間を売るようになる。お互いに疑心暗鬼になり、人間関係はぐしゃぐしゃになりました」

「いい学校に行かなければいい人生はない」「偏差値50以下の学校に行った人は人生終わったと思ってください」。中学受験のため小学5年から通っていた進学塾で、講師が繰り返していた言葉を思い出した。

「自分が中学受験に失敗したから、今こんな目にあっているんだ。人生を踏み外してしまった」。講師が話していたとおり、一切の希望が絶たれたような気がしていた。自己否定に繋がって行った。

原因は一つではないが、疲れ果ててしまった。「明日学校に行きたくない」。ある日の深夜、母にそう呟いた。言葉にして初めて自分の気持ちに気づき、号泣した。それ以来、学校には1日も行かなかった。

●取材活動で自己肯定感を取り戻した

「不登校は許されるものではない」。当時はそんな感覚から、すぐにフリースクールに通い始めた。驚いたのは、最初に「ここにくるのはあなたの意思ですか」と問われたことだった。

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