2,500万円までの贈与なら税金の「後払い」OK 「相続時精算課税制度」とは

弁護士ドットコムニュース / 2018年9月19日 16時30分

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お盆も過ぎ、まもなくお彼岸を迎えようとしています。家族や親戚が集まる機会には、相続について話す方も多いのではないでしょうか。

2015年の税制改正で相続税の課税対象が拡大されて以降、「生前贈与」を活用した相続税対策に関心が集まっています。生前贈与とは亡くなる前に財産を贈与することですが、方法によっては相続税の代わりに「贈与税」が発生します。

●相続税対策の「生前贈与」。では、贈与税の対策は?

贈与税とは、その年の1月1日から12月31日の間で譲り受けた財産の合計が「基礎控除額=110万円」を超えるときに発生する税金です。つまり、1年間で贈与された財産が合計110万円以下であれば贈与税は課されず、この制度を「暦年課税」といいます。

生前贈与は主に2つの方法があります。

1つめは「暦年課税」を利用した方法です。これは、年間110万円までは課税されないという制度を活かし、毎年110万円以下で何年かに渡って贈与をするというもので、将来発生する相続税負担を軽減することができます。また、相続人が限定されないため、だれにでも贈与できるというメリットもあります。ただし相続が始まった時点から、遡って3年以内に相続又は遺贈により財産を取得した者に対して行われた贈与は相続税の課税対象となります。

対して、贈与する金額が大きく、相続人の贈与税納付が難しいと想定される場合、2つめとして「相続時精算課税制度」を利用した方法があります。

●2,500万円まで広がる非課税枠。デメリットは?

「相続時精算課税制度」とは、一定の要件を満たした場合、贈与税が累計2,500万円まで課税されない制度です。しかし、贈与した方が亡くなった際には遺産と合算し、相続税が計算されることになります。つまり実質的には、「相続税の支払い時期はそのままに、相続財産を生前に授与する」制度です。

2015年1月1日に行われた大幅な税制改正では、贈与者(贈与する側)が60歳以上の祖父母にまで適用範囲が拡大し、受贈者(贈与を受ける側)についても、20歳以上の孫が追加されました。これにより、この制度がより利用しやすくなりました。

ただし、この「相続時精算課税制度」を選択すると、その後同じ贈与者からの贈与については同制度が強制適用されるため、「暦年課税」制度は今後選択できないという点がデメリットであるといえます。

また、贈与の合計額が2,500万円を超えた場合には、超過金額に対し20%の贈与税が課せられます。仮に合計4,000万円の贈与を受けたとすると「 (4,000万円 - 2,500万円 = 1,500万円 )× 20% = 300万円」の贈与税が発生します。ただし、相続時にはその分が相続税から控除されます。

●どんなケースに利用すべきか

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