徴用工判決「日本政府の対応はプロパガンダ」「請求権協定の白紙撤回を」弁護士たちの様々な声

弁護士ドットコムニュース / 2018年11月9日 9時54分

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韓国の最高裁判所である大法院は10月30日、太平洋戦争中に日本の工場に動員された韓国人元徴用工4人が新日鉄住金に損害賠償を求めた訴訟において、請求権を認めた二審判決を支持し、1人あたり1億ウォン(約1000万円)を支払うように命じました。

今回の判決が問題となっているのは、1965年の日韓基本条約とその関連協定について、2005年の盧武鉉政権時代が出した「徴用工の請求権は協定の範囲内(なので請求権はない)」とする見解を覆すものであったためです。

弁護士として別の徴用工訴訟に携わったこともある文在寅大統領の就任や韓国世論の支持があったと言われています。

日本政府は、国際司法裁判所への提訴も視野に入れていると報道されていますが、裁判の成立には韓国の同意が必要です。

●有志弁護士は「個人の請求権は消滅していない」

判決をどう理解したら良いのでしょうか。11月5日、川上詩朗弁護士と山本晴太弁護士は、参議院議員会館であった会見で、「日本政府やメディアが判決を誤解し、日韓対立をあおっている」と述べました。

日韓請求権協定では、個人の財産・請求権問題について「完全かつ最終的に解決した」と書かれています。安倍晋三首相は「(大法院判決は)国際法に照らしてあり得ない判断」などと答弁しました。

一方、会見で発表された、弁護士や学者ら100人による声明は、「実体的な個人の損害賠償請求権は消滅していない」と指摘してします。実際、この解釈は過去の政府答弁でも言及されています。

戦時中の中国人強制労働事件では、企業が責任を認め、基金をつくるなどして和解している事例もあります。声明は、徴用工問題は「重大な人権侵害」だとして、日韓両政府や新日鉄住金に対し、根本的な解決を求めています。

なお、大法院判決については、山本弁護士らによる日本語訳が公開されています(http://justice.skr.jp/koreajudgements/12-5.pdf)。大法院は、不法的な植民支配などを前提とした強制動員被害者の慰謝料請求権は、そもそも請求権協定の適用対象外としています。

●「評価も理解もしない」が多数派

一方、弁護士ドットコムに登録する弁護士40人に、韓国大法院の決定についての評価を聞いたところ、評価しないという声が過半数でした。

評価できる→7票

評価しないが、理解はできる→7票

評価しないし、理解もしない→26票

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