カプコンが警告する「モンハン」改造問題 「ゲームデータの改造」は著作権法違反?

弁護士ドットコムニュース / 2013年10月29日 20時10分

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ニンテンドー3DS用の人気ゲーム「モンスターハンター4」(モンハン4)で、勝手に改造されたデータがプレイヤー間で広まり、大きな問題となっている。改造データを使うと、珍しい装備が手に入れやすくなるなど、本来ではあり得ない事態が起きるようだ。

これらの改造データは、主に3DSの無線通信機能を通じて拡散しているとみられる。「すれ違い通信」と呼ばれ、近くにいる人と自動的にデータをやりとりする仕組みで、通常のデータに混じって、こうした改造データが数多く「流通」しているという。

メーカーのカプコンは、こうした改造データを使うと、ゲームが正常に遊べなくなる可能性があると指摘。プレイヤーたちに、受け取った改造データは直ちに削除するよう呼び掛ける一方、もし改造データを使用していることが判明すれば、公式イベントへの参加を一切拒否する、などと警告している。

こうした「改造データを作りだすこと」や「改造データを他人に送信する行為」は、ゲームの性質を大きく変えるものだと言えるが、「違法」というべきものだろうか。知財財産関係を得意分野とする石下雅樹弁護士に聞いた。

●著作権違反の可能性あり

「結論から言えば、『モンハン4』の改造データの作成やその送信は、『同一性保持権』の侵害として著作権法違反となる可能性があると考えます」

石下弁護士はこう切り出した。同一性保持というのは、かみ砕くと『勝手に変えてはいけません』ということだが、どんな判断で違法とされる可能性があるのだろうか。

「この点は『ときめきメモリアル』事件判決と、『三国志Ⅲ』事件判決が参考になります。前者は、改造データにより想定外のゲームが展開され、ストーリーの改変を引き起こすことを理由に同一性保持権の侵害を認めました」

なるほど、過去にはデータ改造がゲームのストーリーそのものを変えてしまうとして、著作権法違反が認められたケースがあったわけだ。だが『三国志Ⅲ』事件の判決では、著作権法違反と認められなかったようだ。なぜ、そのような違いが生まれたのだろう。

●ストーリー改変と映画的要素がキーポイント

「『三国志Ⅲ』事件判決では、ユーザーによりゲーム展開が千変万化するため、改造データによるゲーム展開の改変が明確ではなく、かつ静止画の割合や表現方法から、映画類似の視聴覚的効果を否定し、改造データ作成について著作者人格権侵害等を否定しました。

2つの事件の判決の違いは、明確なストーリーの改変の認定の有無や、映画類似の視覚効果の有無などによったと考えられます」

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