「ホームレスはお断り」 マクドナルドの貼り紙は「人権侵害」なのか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年11月5日 17時35分

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「お客様各位 当店スタッフが、当店の利用にそぐはない(不衛生、ホームレス等)と判断をした方の客席および当店の利用をお断りさせて頂きます」

東京・八王子のマクドナルド京王八王子店に、このような貼り紙が掲示されているとネットで話題になった。貼り紙の写真と文面が10月25日、ツイッターに投稿され、注目を集めたのだ。「ホームレス」の人を排除するかのような表現に対して、ネットでは「これはひどい」「差別だ」と非難する人がいる一方で、「飲食店なんだから当然の判断」との声もあがった。

たしかに、飲食店で不衛生さが目につく客がいれば、他の客足は遠のいてしまうかもしれない。だが、「ホームレス」の人を排除するかのような貼り紙は、人権侵害にあたるのではないかという懸念もある。はたして飲食店がこうした貼り紙をすることは、法的に認められるのだろうか。

●「不衛生な人」の入店拒否には合理性がある

「店舗を経営する側にも、営業の自由が憲法22条で保障されています。したがって、一般に合理的な理由に基づくものであれば、顧客の入店を拒否する権利が店舗側にあるものと考えられます」

このように述べるのは、日弁連人権擁護委員会第5部会(精神的自由)の委員をつとめる秋山亘弁護士だ。

「今回の元の貼り紙については、確かに『ホームレスの人』という理由だけで、入店を一律に排除することの当否はあろうかと思われます。

しかしながら、店舗の衛生管理上、あるいは、快適な食事環境の維持という目的のために、不衛生な人の入店を拒否することには、一定の合理性が認められるものといえます。

たとえば、何日も風呂に入っていないために一見して不衛生な人や異臭を放つ人が店内に入店することによって、快適な食事環境が害されることなどは十分に考えられます」

●「ホームレス」という表現をどう考えるか?

このように秋山弁護士は、飲食店が「不衛生な人」の入店を拒むことにはそれなりの合理性があると説明する。そのうえで、元の貼り紙で「ホームレス」という言葉が使われていたことについて、次のように指摘している。

「たしかに、マクドナルドの元の貼り紙については、『ホームレスの人』を『不衛生な人』と決めつけている点において、いかがなものかとの指摘はあろうかと思います。

ただ、実際には、その人が『ホームレス』(定まった住居をもたない人)であるかどうかは、外見だけでは判断することができません。したがって、入店を断るかどうかを判断する際のポイントは、不衛生であるかどうかという点になっていたと思われます。

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