中学校教師が「わいせつ映像」を教室でダビング 「犯罪」にあたる可能性はあるか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年11月7日 17時0分

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学校の先生が多少の不祥事を起こした程度では、もう誰も驚かなくなってしまったが、三重県の市立中学でまた、思わずため息をついてしまうような「事件」が起きた。

報道によると、40代の男性教諭が休憩時間中の教室で、私物のパソコンを使って、わいせつな映像をDVDにダビングしていたことが判明したのだそうだ。教諭のPCの画面に、わいせつ映像のタイトルが表示されているのを生徒が発見。すると、教諭は「勝手に見るな。訴えてもええのか」と叱責したという。

校長は「あってはならないこと。生徒や保護者に申し訳ない」と話している。今後、学校や市教委がどんな処分をするかは分からないが、法律的にはどんな問題があるだろうか。長谷川裕雅弁護士に聞いた。

●映画をうつすことも「陳列」にあたる

「今回の行為は、わいせつ物頒布等の公然陳列行為にあたる可能性があります(刑法175条)。規制の対象は、わいせつな文書、図画その他の物であり、『わいせつな映像』も対象となります。

公然陳列の『公然』とは、不特定または多数の人が認識することができる状態をいい、『陳列』とは、認識することができる状態におくことをいいます。陳列といっても、店舗の棚などに並べられる必要はなく、映画の映写や、テレビを通じて放映し視聴者が観覧することができる状態におくことも、陳列にあたるのです」

長谷川弁護士はこのように指摘する。男性教諭としては、「こっそり」やっていたつもりかもしれないが……。

「今回、男性教諭がわいせつな映像をダビングしていたのは休憩時間中の教室ですので、生徒が今にも入室してくる可能性があるといえ、『不特定または多数の人が認識することができる状態』です。現に生徒が発見しています」

報道によれば、この教諭は、不特定多数の人間が出入りする教室に、起動したパソコンを放置しておいたということだから、「誰かに見られる可能性を全く考えていなかった」というのは難しそうだ。そうだとすれば、パソコンに表示されていた映像が「わいせつ物」にあたると判断された場合、この犯罪が成り立つ可能性もあるということだろう。

●告訴するつもりもないのに「訴えるぞ」は脅迫になり得る

それでは、男性教諭の「叱責」についてはどうだろうか。

「男性教諭が生徒に対して『訴えてもええのか』と叱責した行為は、脅迫罪(刑法222条)にあたる可能性があると考えられます。脅迫とは、相手方を畏怖させることができる程度の害悪の告知をいいます。

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