「ターミネーター」が現実のものに!? 「殺人ロボット」開発に法規制はあるか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年11月8日 11時30分

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アーノルド・シュワルツェネッガーが殺人ロボット役を演じた映画「ターミネーター」。現実の兵器開発はそんなSF映画の世界に近づいているようだ。殺人ロボットの開発に歯止めをかけるため、各国が協議すべきだと、国際的な人権団体である「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)が声明を発表したのだ。

「殺人ロボット(キラーロボット)」と呼ばれる完全自律稼働型兵器そのものは、まだ開発されているわけではないが、それにつながる技術の開発は進んでいる。HRWはウェブサイトで、このような兵器開発の現状を紹介し、「SF小説の悪夢が恐ろしい現実になる危険がある」と警告している。

このような殺人ロボットに対する懸念は主に海外で表明されているが、日本もひとごととは言えないだろう。法律上、こうしたロボットを日本国内で開発することは可能なのだろうか。ヒューマノイドロボットの安全性の問題に取り組む小林正啓弁護士に聞いた。

●禁止提言は「完全自律型ロボット兵器」が対象

「殺人ロボットというとセンセーショナルですが、この問題は冷静に、場合分けをしたうえで議論する必要があります」

小林弁護士はこう切り出した。

「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が禁止を提言しているのは、完全自律型ロボット兵器(Fully Autonomous Weapons)です。無人航空機『プレデター』などの半自律・遠隔操作型ロボット兵器は含みません。HRWは、遠隔操作型ロボット兵器の使用を"推奨"すらしています」

どこに違いがあるのだろうか。殺人兵器という意味では同じでは?

「完全自律型ロボット兵器と、半自律型ロボット兵器の違いは、人間を攻撃する際の決定を、人間が下すかどうかです。完全自律型ロボット兵器の場合、その判断をロボット自身が行い、半自律型では人間が行います。

戦場で完全自律型ロボット兵器と遠隔操作型ロボット兵器が戦えば、完全自律型ロボット兵器が勝つでしょう。判断する時間が、人間に比べ、ケタ違いに短いですから。ちなみに、映画の『ターミネーター』は、完全自律型ロボット兵器にあたります」

●民間人と戦闘員の区別が機械にできるのか

なるほど、それではなぜHRWは、完全自律型だけを問題視しているのだろうか。

「HRWの懸念は、完全自律型ロボット兵器が、戦闘員と民間人を区別するかどうかが保証されていない、つまり、戦時国際法が遵守される保証がないという点にあります。

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