年間17万匹の犬猫殺処分を減らせるか――「動物愛護管理法」改正で何が変わる?

弁護士ドットコムニュース / 2013年11月11日 20時15分

写真

関連画像

生後まもない子犬や子猫の販売を規制する改正動物愛護管理法が9月から施行されている。今回の改正のポイントは、繁殖業者に対して、生後56日(8週齢)を経過していない子犬や子猫の販売と展示、引き渡しを禁止したことだ。

経過措置として、施行後3年間は生後45日までの犬猫とされているが、5年以内に生後56日への変更を行うとしている。また、飼い主についても、犬や猫を最期まで飼育する責務を規定。飼い主がペットの高齢化や病気を理由にして、保健所などに引き取りを求めても、拒否できることなどを定めた。

今回の法改正に対して、ネットではペット愛好家らから「大きな一歩だ」などと好意的な声が出ているが、なぜ新たな規制が導入されたのか。また、日本のペット社会において、どんな意義があるのだろうか。動物愛護問題にくわしい植田勝博弁護士に聞いた。

●幼いときに親兄弟から引き離すと、吠え癖や噛み癖が生じやすい

「犬猫等販売業者の幼齢販売については、動物愛護団体等から、幼齢の犬や猫を早い段階で親兄弟から引き離すと、吠え癖や噛み癖などが生じやすくなり、飼い主の飼育放棄にもつながるおそれがあるいう意見が数多くありました」

植田弁護士は法改正の背景をこう説明する。そこで、8週齢(56日)の子犬と子猫の販売などを禁止する法改正がされたわけだが、すぐに8週齢規制がスタートしたわけではない。

「科学的根拠が不明瞭という指摘と営業上の事業者からの反対を受けて、附則によって、法施行後3年間は45日、3年後の翌日から別に法律で定める日までは49日(7週齢)とされました。56日(8週齢)は、再度、法律で定めることとされています。

つまり、8週齢規制を実施するには、再度、法律で定めることがが必要とされるため、『改正法は意味がない』との声もあります。しかし、8週齢規制はこの法律の本則(22条の5)で定められており、あとは実現する『時期』の問題ですので、その点では意味があるともいえます」

●飼い主の「終生飼養義務」とはなにか?

さらに、改正法では、飼い主が犬や猫を最期まで飼育する責務を定めた。また、飼い主がペットの高齢化や病気を理由にして、保健所などに引き取りを求めても、拒否できることなどを定めている。

「飼い主が犬や猫を最期まで飼育する責務を『終生飼養義務』と言います。改正法ではこのほか、感染性疾病や逸走の予防義務、乱繁殖の禁止が定められました。また、動物の殺傷や虐待、遺棄については、従来から罰則がありましたが、その刑罰が重くなりました」

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。23万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・口コミ弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。」

トピックスRSS

ランキング