妻の不倫相手は「子どもの習い事の先生」…カルチャーセンターの責任を問える?

弁護士ドットコムニュース / 2019年6月6日 9時48分

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妻がカルチャーセンターの講師と不倫しているーー。ある男性が、弁護士ドットコムに相談を寄せました。その講師は、子どもの習い事の先生だといいます。

男性は、妻の不倫相手に対して慰謝料請求するとともに、「カルチャーセンターには管理責任を問えないでしょうか」と聞いています。金銭だけでなく、男性を講師をカルチャーセンターから追放させられないかと考えているようです。

さらに「カルチャーセンターに、管理責任をどう考えているのか聞くことは法的な問題になりますか」とも質問しました。溝延祐樹弁護士に聞きました。

●カルチャーセンターへの責任は追及できない

ーー講師とカルチャーセンター、それぞれに責任を問うことはできるのでしょうか

「講師に対しては慰謝料を請求できますが、カルチャーセンターに対する責任は問えないと考えます。

まず、講師への慰謝料についてですが、夫には妻とともに平和な夫婦生活を送ることができる権利があります。そして、今回妻と講師が行った不倫は相談者と妻の夫婦関係に亀裂を生じさせる違法な行為であるといえます。

そのため、講師は相談者に対して不法行為責任を負うことから、講師は相談者に生じた精神的損害について慰謝料を支払う必要があります」

ーー相談者は離婚を考えてはいないようです。講師に慰謝料を請求する場合、いくらぐらいの額が認められるのでしょうか

「最近は不貞相手に対する慰謝料額は低く算定する傾向があり、特に夫婦が離婚に至らない場合にはその傾向が顕著となります。そのため、今回のケースで認められる慰謝料額は100万円前後にとどまるのではないかと考えられます」

ーーカルチャーセンターの責任を問うことは難しいですか

「はい。難しいと考えます。なぜなら、カルチャーセンターには使用者責任(民法715条)が成立しないと考えるからです。

民法715条によれば、使用者責任が成立するには『被用者がその事業の執行について』第三者に損害を与えることが必要です。しかし、今回の講師の不倫がカルチャーセンターの事業のために行われたものと評価するのは難しいと思われます。

特に、最近の裁判所は『不倫は夫婦間で処理すべき問題」と扱う傾向があることからも、不倫が「事業の執行について』の要件を満たす場合というのは考えにくいと思います。

したがって、今回のケースではカルチャーセンターに対して使用者責任を追及することはできないでしょう」

●講師の追放はできない

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