「痴漢が出た場所」を可視化する「痴漢レーダー」 通報で被害データ集め、対策強化促す

弁護士ドットコムニュース / 2019年8月7日 10時15分

写真

関連画像

「こういうのを待ってた」——。痴漢に遭ったら通報し、どこの場所で被害が多いかを可視化していく「痴漢レーダー」( https://chikanradar.qccca.com/ )のサービスが8月1日からスタートした。

痴漢被害に遭ってしまったら、位置情報とともに「痴漢レーダー」に通報すると、痴漢が出没した場所などの被害発生状況が、地図上に表示される。また、LINEで友だち登録したり、Twitterをフォローしたりしておけば毎日、前日までに発生した痴漢被害の最新情報が届けられる。

ネットではすでに反響が大きく、LINEの友だち登録も開始5日目で4600件を超えている。運営するベンチャー企業、QCCCA(キュカ)では、「被害が起きている場所のデータを鉄道会社や警察に共有し、パトロールの強化や監視カメラの設置などをしていただくなど、痴漢撲滅に働きかけていきたい」と話している。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香)

●昨日、どこで痴漢被害があったかをLINEでお知らせ

朝7時、LINEを開くと「痴漢レーダー」のアカウントから、前日の痴漢被害情報が届く。ランキング形式で、たとえば8月7日は「原宿駅で3件、京急蒲田駅で2件、椎名町駅で2件」と、痴漢被害が生々しく報告されていた。もちろん、毎日のように痴漢は発生しているのだろうと想像はしていたが、実際に数字を見ると、こんなにも多いのかと驚く。リンク先のサイトを開けば、地図上で、これまでどこで何件発生したかのデータを見ることもできる。

この「痴漢レーダー」を開発したキュカは、元ヤフー社員のエンジニアらが昨年8月に立ち上げた企業だ。最高プロダクト責任者の片山玲文(かたやま・れもん)さんは、「痴漢レーダー」を作ろうと思った理由をこう語る。

「キュカはもともと、人に言いづらい悩みや生きづらさを可視化して、その課題を解決したいと考えています。そうした中、就活ハラスメントの撲滅に向けた活動をしているのですが、学生さんたちから痴漢被害の体験を聞きました。被害者の方たちは、学校に遅刻してまで、警察に通報したくないということをおっしゃっていました」

代表取締役の禹ナリ(ウ・ナリ)さんも、「警察に通報しないのは、通報することで電車が止まったり、遅れたりして、周囲の乗客に迷惑だと思われるのがつらい、という声があったためです。実際に通報したとしても、痴漢行為を証明することも心理的に負担がかかります。ですから、多くの被害者が泣き寝入りをしていることがわかりました」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング