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ワキの臭いをなんとかしたい!ワキガの治療方法や対策を医師にインタビュー

美人百花デジタル / 2021年10月11日 20時40分

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ワキガってよく聞くけれど、どんな症状なのかいまいちわからない部分もありますよね。セルフケアの方法やどのような人がなりやすいかなどを、「うるおい皮ふ科クリニック」院長の豊田雅彦先生に話を聞きました。

 

ワキガの特徴について教えてください

ワキガの特徴として、(1)男女比は1:1でほぼ同じか女性がやや多いです。(2)平均発症年齢は男性18歳、女性16歳というデータがある。女性の方が性徴が早いため発症も早いといわれています。(3)性周期とも若干関係があり、生理中に臭いが強くなったり、排卵期に強くなる女性がいる。(4)臭いは汗の量に比例するため発症時期は夏が最も多い。(5)ワキガは遺伝するもの(ワキガ体質)であり、世界的に見ると、白人は80%以上、黒人はほぼ100%の人がワキガ体質。しかし、日本人は特殊な民族とも考えられワキガではない人が90%を占めます。 (6)ワキガは耳垢と密接な関係があります。ワキガ体質の人の耳アカは、軟らかく湿り気をもっている(軟耳垢)ことが多い。耳の中(外耳道)にワキガの原因となるアポクリン腺が多いため、耳の中に多いということは、ワキの下にも多いと考えられます。

ワキガのセルフケア方法を教えてください

ワキガの治療にはセルフケアと医療機関で行われるものとがあり、セルフケアはちょっとしたことに気を使うことで効果が期待される。セルフケアでは解決しない場合に皮膚科を受診すると良い。ここではセルフケアの方法を紹介します。

(1)こまめに脇汗を拭くこと。

(2)制汗剤、殺菌・防臭剤(デオドラント用品)、抗酸化剤、消臭剤、マスキング剤などを利用しましょう。自分の皮膚に合った、脇汗も臭いも同時にケアするデオドラント用品や制汗剤を使用してください。デオドラント用品は「体臭を抑えることを目的とする」ものであり、制汗剤は「汗が出る量を抑えることを目的とする」違いがあります。しかし、最近では両方の働きを併せ持つアイテムも多くなっています。

(3)皮脂を落とす力が強すぎない低刺激性の洗浄剤でも殺菌成分を含むものなら消臭効果が得られます。汗を落とすためのシャワーは1日に何回浴びても良いが皮膚の乾燥や荒れを防ぐために洗浄剤の使用は一日に1回にしましょう。洗浄剤は十分に泡立てて優しく洗い決してゴシゴシ擦らないこと。脇はしわが多く汗や汚れが溜まりやすい部位のため入念に洗い丹念に濯ぐ。洗浄後の保湿ケアもお忘れなく。

(4)肉類・バター・チョコレートなど体臭を強くする食品を控えましょう。野菜・階層・キノコ・梅干し・大豆製品など体臭を抑える食品を食べることをおすすめします。

(5)タバコのにおいが混じると不快さが増すため禁煙を勧めます。

(6)化学繊維(ポリエステル、レーヨンなど)はにおいを増強するようです。コットンやウールなど天然繊維を着るように心がける。衣類を汗や黄ばみから守る汗取りパッドなどを有効活用する。

(7)精神状態物事を深く考えすぎたり、緊張しすぎると自律神経のバランスが崩れ、汗が増える(精神性発汗)。くよくよ悩まず人前でも常にリラックスしていることが重要です。自分なりのストレス解消法も考えてみましょう。

汗臭さとワキガの違いを教えてください

汗をかけば誰でも汗臭くなるが、ワキガは誰にでもあるわけではありません。その主な理由は、汗を作る皮膚付属器(汗腺)が2種類ある、すなわち汗は2種類あり、臭いの原因がどちらの汗に起因・由来するかにより汗臭さとワキガの違いとなります。「汗臭さ」と「ワキガ」は同じ汗関係由来の臭い状態であり、治療方法が似ていますが実は全く違う病態です。エクリン汗腺はほぼ全身に分布(特に手のひら足の裏に多い)しており主に体温調節のための汗(温熱性発汗)で99%以上が水分。

無臭だが多汗状態では雑菌(皮膚常在菌)の影響などで時間が経つと臭いやすくなります。これが汗臭さにつながります。多汗症の人はエクリン汗腺が多いのではなく、個々の汗腺からの汗の産生・分泌量が多いことが分かっている。

アポクリン汗腺はおもに腋の下や性器周辺などにあり、汗にはタンパク質や脂質など、独特のニオイの下になりやすい成分を多く含み雑菌の影響を受けやすく臭いが強くなりやすい。ワキガの主な臭いの成分は3-メチル-2-ヘキセン酸。ワキガは、アポクリン腺からの汗自体に臭いがあることに加えて、低級脂肪酸などを含んでいるためそれが皮膚表面の細菌によって酸化され、さらにアンモニアなども加わって不快な臭いになる。

手術以外に治療方法はないのでしょうか

汗腺を一括して摘出・除去する手術療法以外の、皮膚科専門医が行う主な治療法を紹介します。ちなみに「デオドラント」とは体臭をおさえることであり、「制汗」とは汗が出る量を抑えることである。手術以外のワキガ治療の多くは、制汗治療により結果的にデオドラント効果を生じさせるものである。

まずは外用薬塩化アルミニウム水溶液(5~20%)やソロピロニウム臭化物ゲルという薬で対策する方法があります。また、脱毛することで、雑菌の巣になりやすい腋毛を処理すると効果的な例がある。腋毛の脱毛処理により皮表の細菌を減少させる効果はある程度認められます。毛包を破壊することで毛包に付着するアポクリン汗腺も同時に破壊することができるからです。しかし、火傷などのリスクもあるので、担当医師とよく相談することが大切になります。他にも、ボツリヌス製剤の注射という方法があります。こちらは注射で汗の量を減らすという治療方法です。どの治療方法を利用するにしても、医師の説明をきちんと聞くことが重要です。

その他、アドバイスがあれば教えてください

ワキガの治療法は様々で、重度な場合に根本的に治すためには医療機関での外科的治療が必要な場合もあり、ニオイの原因となっているアポクリン腺を取り除く手術が効果的かもしれません。しかし、手術が不安だったり、術中や術後のリスクの心配、傷跡を気にしたり……様々な悩みがあるでしょう。まずワキガ対策には当然セルフケアが重要です。自分の生活習慣(食事、睡眠、運動、ストレス)を見直すことの重要性を再確認し、正しいセルフケアの方法を含め、皮膚科専門医をカウンセラーとして頼ることにより、ワキガの悩みを1日も早く解決していただきたいと思います。

教えてくれたのは

「うるおい皮ふ科クリニック」院長 豊田雅彦先生

1964年、長野県生まれ。
1990年、富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒業。同大学皮膚科学講座に入局・研修医。
1996年、米国ワシントンDCで開かれた国際会議である研究皮膚科学会議年次総会で「色素細胞と神経の接着」にて最優秀研究賞を共同受賞。
2002年、パリで開かれた国際皮膚科学会で「アトピー性皮膚炎のシクロスポリンによるかゆみの抑止効果機序」の発表にて臨床部門最優秀賞を単独受賞。
2004年、米国マイアミで開かれた国際皮膚科学会で「抗アレルギー剤がかゆみを抑える新たなメカニズム」の発表にて研究部門最優秀賞を単独受賞。
2005年、うるおい皮ふ科クリニックを開業。
かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。

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