バイクの高速道路料金が半額に!?2022年4月から11月に実施
バイクのニュース / 2021年7月30日 9時0分
国土交通省とNEXCO3社(東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路)が、2022年4月からバイクを対象に、高速道路料金の定率割引を実施する方針を発表しました。現在、バイクの高速道路料金は軽自動車と同じ区分で、普通車の8割です。そのため、ライダーにとっては、軽自動車と同じ料金であることに割高であると感じていた人が少なくありません。この二輪車定率割引が実施されると、普通車の半額になりますので、期間限定ではあるものの、割高感の解消に向けて前進します。今回発表された割引の詳細は、どのようになっているのでしょうか。
■バイクの高速道路料金が半額!その内容とは
2021年6月に国土交通省とNEXCO3社が発表した内容は、まだ二輪車定率割引の実施方針を取りまとめた段階です。そのため、割引要件等の詳細は、今後NEXCO3社から発表されることになっており変更の可能性もありますが、ここでは現時点で発表されている内容を説明します。
まず、今回の発表で明らかになっているのは、バイクを対象に高速道路料金の割引を実施する目的です。これは、「二輪車の利用促進や地域の活性化等」が目的とされています。そのためもあるのでしょうが、期間は2022年4月から11月の土曜、日曜、祝日に限定されており、走行距離が100kmを超える走行が対象になります。
また、割引を受けるには事前申し込みが必要です。事前にインターネットを通じて、利用日を指定して申し込みます。そして、ETC及びETC2.0を搭載したバイクで走行すると、割引の対象になります。
気になる割引率ですが、バイクの通行料金から37.5%引きです。現在、バイクの通行料金は、普通車の8割ですので、そこから37.5%引きとなると、ちょうど普通車の半額になります。
現在でも、高速道路料金には割引制度がありますが、現時点のETC割引には、主たるものとして、平日朝夕割引、休日割引、深夜割引の3種類があります。それぞれの割引内容は、次のようになっています。
二輪車の割引率は、バイクの通行料金から37.5%引きになる予定です
平日朝夕割引ですが、平日の朝・夕の時間帯に月5回以上走行すると約30%、月10回以上走行すると約50%が還元される割引です。還元額は無料通行分として後日、通行料金の支払いに利用できます。また、東京・大阪近郊区間は割引の対象外で地方部の最大100km分に対して、還元率が適用されます。
休日割引は、土曜、日曜、祝日の通行料金が30%割引になります。走行距離や割引適用回数に制限はありませんが、東京・大阪近郊区間は割引の対象外です。
深夜割引は、毎日午前0時から午前4時の走行が対象になり、通行料金が30%割引になります。走行距離や割引適用回数に制限はありませんし東京・大阪近郊区間も含めて割引の対象です。
2022年4月から実施される二輪車定率割引の適用イメージですが、平日は、現行の平日朝夕割引と深夜割引が適用され、土曜、日曜、祝日について、二輪車定率割引が適用されます。
今回発表された二輪車定率割引は、土曜、日曜、祝日に限定されるものですし、100kmを超える走行のみが対象になるなど、バイクの高速道路料金が完全に半額になるものではありません。しかしながら、バイクの高速道路料金が軽自動車と同額で割高であると感じていたライダーにとっては、今後が注目されるイベントと言えるでしょう。
■オリンピック中の首都高は値上げ?
一方で、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京オリンピック)の開催に合わせて期間中、首都高の料金が値上げ(料金上乗せ)されています。これは、大会関係車両が多く通行する首都高が渋滞しないように、交通量を調整することを目的にしています。また、料金上乗せだけではなく、同時に夜間割引も実施されます。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に合わせて期間中は、通行料金に1000円が上乗せされています
首都高の料金上乗せと夜間割引が実施されるのは、2021年7月19日(月)から8月9日(月)までと、8月24日(火)から9月5日(日)までです。
料金上乗せは、ETCを搭載する車両と現金で支払いをする車両によって、対象となる区間や車両が異なります。まずETC搭載車の場合、首都高の都内区間を利用する軽・二輪、普通車(小型貨物・タクシー等を除く)が対象になります。一方の現金で支払いをする車両は、首都高の全線(一部の区間を除く)を利用するすべての軽・二輪、普通車が対象になります。いずれも、午前6時から午後10時の時間帯に首都高を利用すると、料金に1000円が上乗せされます。
また、夜間割引は首都高の全線でETCを搭載したすべての車両が対象です。午前0時から午前4時の時間帯に利用すると料金が5割引になります。
東京オリンピックの開催中でも、1000円上乗せした料金を支払えばバイクが首都高を通行することは原則として可能です。ただし、東京オリンピックの円滑な運営を目的に交通量を抑制しようとするものですので可能であれば、料金を上乗せする時間帯は首都高の利用を避けるのがよいでしょう。
東京オリンピックの競技会場周辺は交通規制が実施されています
なお、1000円上乗せを実施しても交通量が減らない場合には首都高の入口閉鎖を実施されています。首都高だけではなく東京オリンピックの競技会場周辺では、交通規制が行われ混雑することが予想されています。公共交通機関を利用できるのであれば、バイクや自動車の利用は避け公共交通機関の利用をおすすめします。
新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下での東京オリンピック開催となりますが、首都高の料金上乗せと夜間割引は予定通り実施されることになっています。首都高の利用を避けられない方にとっては1000円の料金上乗せは大きな負担となりますが、通行する予定のある方は首都高のウェブサイトなどであらかじめ詳細を確認しておきましょう。
※ ※ ※
2022年4月から11月までの期間限定で、土曜、日曜、祝日のみではあるものの、バイクの高速道路料金が半額になる二輪車定率割引を実施する方針が発表されました。その一方で、東京オリンピック期間中は、首都高で交通量の抑制を目的に、料金の上乗せが実施されます。東京オリンピック・パラリンピック期間中に首都高を利用する予定がある方は、あらかじめ料金の詳細や周辺の交通規制をあわせて確認しておくことが、トラブルを避けるためには大切です。
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