ギアチェンジが固くてイライラ！ スムーズにする方法とは

バイクで走行している時や停車する時に、スムーズにギアチェンジができない、固く感じるなど、違和感を覚えたことがあるライダーは多いのではないでしょうか。ミッションバイクを運転するにあたり、ギアチェンジは避けては通れない必須動作です。ギアが固くなることで重要なギアチェンジがスムーズにできないと、ライダーはストレスを感じます。また、立ちごけやエンスト、周囲への意識が散漫になるなど安全面にも問題が生じます。スムーズにギアチェンジができない、ギアが固くなってしまう現象にはどういった理由があるのでしょうか。

■バイクのシフトペダルが固くなる原因とは

「バイクで走行中に、シフトペダルが固くてスムーズにギアチェンジができない」、「停車中にニュートラルにギアチェンジしたつもりが1速に入っていた為、クラッチを離すとエンストして驚いた」など、ライダーにとってギアチェンジとは、バイクで走る為の大事な動作と言えるでしょう。

　ギアがニュートラルの状態から左手のクラッチレバーを握り、左足でチェンジペダルを踏み、1速にギアが入ったら右手のアクセルをひねる。エンジンの回転を上げつつ、少しずつ左手のクラッチレバーを解放する。出発から到着まで、加速や減速、停車のたびに、ライダーはこれらの動作をほぼ同じタイミングで行いながらバイクを運転しています。

　全身とバイクの各部をうまく連動させることによってバイクを操る一体感は、ライダーにとってバイクに乗る魅力の一つと言えます。しかし、そのバイクに乗る醍醐味の一つであるギアチェンジがうまくいかないと、バイクの走行中にストレスを感じたり、運転に支障をきたす可能性があります。なぜシフトペダルが固くなってしまうのでしょうか。

ペダルの位置を合わせるとスムーズにギアチェンジができます

　考えられる原因としては、シフトペダルの高さが合っていない場合や、立ちごけの際の衝撃でシフトペダルが曲がっている場合などが挙げられます。また、劣化したミッションオイルを使い続けることでミッション内の状態が悪くなる、ギアが焼け付くなどの原因も挙げられるでしょう。

■シフトペダルを柔らかくスムーズにする方法とは

　実際にバイクのシフトペダルが固くなってしまった場合の、シフトペダルを柔らかくする方法をいくつか解説します。

ロッドの調整によりシフトペダルの高さを変更できます

　まずは、シフトペダルが原因と考えられる場合です。この場合はステップとシフトペダルの高さがライダーの足や足首の曲がる角度と合っていない可能性があります。シフトペダルの高さを調整することで、スムーズにギアチェンジができるようになるかもしれません。シフトペダルにはロッドという細いバーがついています。その両端に装着されているナットを軽く緩めてからロッドを回すことで、シフトペダルの高さを上下に調整することができます。

　また、立ちごけなどでシフトペダルが曲がってしまった場合は、レンチなどの工具で曲がった箇所を修正する対処法があります。しかし、曲がった箇所を伸ばそうとして無理に力を入れたり、何度もこの作業を繰り返すと金属疲労によりシフトペダルが折れてしまう可能性があります。あくまで応急処置なので、もし立ちごけなどでシフトペダルが曲がってしまった場合は、すみやかにバイクショップへ相談しましょう。

　他の原因として、ミッションオイルの劣化が考えられます。ミッションオイルはミッション内の摩耗を減らし、ギアが帯びる熱を冷やすなど、ギアチェンジをサポートする働きがあります。古いミッションオイルを使っている場合はオイルを交換することでシフトペダルの操作性が上がる可能性があります。

　例えば、中古のバイクを購入された方や友人知人からバイクを譲り受けた場合、長期間ミッションオイルを交換していない可能性が考えられます。ギアチェンジをした時に違和感を感じるようであれば、一度ミッションオイルの状態について確認することをおすすめします。バイクによってミッションオイルにも相性があるため、わからない場合はバイクショップやオイルを購入する店舗の店員に相談しましょう。

　普段からバイクのメンテナンスや定期点検を行い、車検のタイミングで店員に相談するなど、ライダー自身のチェックと、こまめな点検で愛車の状態を把握しておくことが快適なバイクライフを楽しむコツだと言えます。

※　※　※

　ギアチェンジの違和感や不調には様々な要因が挙げられます。シフトペダルの調整やミッションオイルの交換などの自分で対応できるような場合と、ミッション内の不調などバイクショップに任せたほうが安心な場合があります。普段からオイルのチェックや定期点検を受けることでスムーズなギアチェンジが可能になり、より安全にバイクを楽しめるようになるのではないでしょうか。