このスタイルが好きなら急ぐべし 上質な外装をまとったインディアン「FTRカーボン」は前後ホイールサイズがキモ!!
バイクのニュース / 2021年8月27日 11時0分
1901年創業の長い歴史を持つアメリカのモーターサイクルカンパニー「インディアンモーターサイクル」が現代に放つ個性的なモデル「FTRカーボン」に試乗しました。
■純粋なフラットトラックレーサーのイメージは2021年型まで?
英国発祥の「ロイヤルエンフィールド」と並び、現存する2輪ブランドとしては世界最古の歴史を誇っているのが「Indian Motorcycles(インディアンモーターサイクル)」です。1901年にアメリカ・マサチューセッツ州で創業し、1950年代以降は生産停止や破産、買収といった数々の試練を経ながらも近年復活。2013年からは「チーフ」や「スカウト」といったクルーザーを中心に本格的な展開が始まりました。
そんな中、ひと際スポーティなモデルが誕生。それが2017年に発表された「FTR1200」です。同年、「アメリカンフラットトラックレースシリーズ」でタイトルを獲得したワークスマシン「FTR750」をモチーフに持つこのモデルは話題を呼び、2019年から日本へ導入を開始。ハーレー・ダビッドソンとは一線を画すシャープなデザインと、それに見合う軽やかな走りが瞬く間に拡散されていきました。
いくつかあるグレードの内、フラッグシップに相当するのがこの「FTRカーボン」です。車名の通り、燃料タンクやシートカウル、ヘッドライトカバーといった外装パーツの多くがカーボンで成型されている他、アクラポビッチ製のマフラーを標準装備。凄みのあるたたずまいが最大の特徴になっています。
シート高853mmの車体に身長174cmの筆者(伊丹孝裕)がまたがった状態
シート高は853mmあり、足つき性は良好な部類ではありません。ただし、ホイールベースが長く、見た目よりずっと低重心なことも手伝って低速走行でも車体は安定。上体も起きているため、とっつきにくさは抑えられています。
珍しいのはメーターでしょう。フルカラーのTFTディスプレイ自体は多くのモデルに採用されていますが、スマートフォンなどと同様、タッチパネルによってモードや表示情報の切り換えができるのです。どれほど高度なデバイスが投入されていても、まだまだスイッチやボタン操作を介するインターフェイスが一般的で、その複雑さゆえに必要な機能まで辿り着けず、イラッとしたことがあるユーザーも多いでしょう。
その点、このモデルは直感的な操作が可能で、もちろんグローブをしたまま反応。グリップから手を離せない走行中は、左側スイッチボックスに備わるジョイスティックによって同様の操作ができるなど、実によく考えられているのです。
排気量1203ccの水冷60度Vツインエンジンを搭載
美しいパイプワークで組まれたトレリスフレームには、1203ccの水冷Vツインエンジンが懸架されています。125hpを発揮する最高出力は、228kg(乾燥重量)の車体を猛然と加速させる一方、ホイールベースの長さがここでも効果的に機能し、車体が不必要に振られたりすることなく、終始穏やかなハンドリングを楽しむことができます。
ただし、コーナーで気をつけたいのはタイヤのグリップ力です。フロント19インチホイール、リア18インチホイールに標準装着されるダンロップのブロックタイヤは、ダート向けのパターンを持つため、アスファルト上で深くバンクさせると接地感が希薄になるからです。もしもの場合はトラクションコントロールが機能するとはいえ、過度な車体やスロットルへの入力は控えた方が賢明です。
とくに、RAIN/STD/SPORTと3パターンあるエンジンモードの内、SPORTを選択した時のレスポンスは鋭く、3000rpmを超えてからの吹け上がりはかなりのもの。基本的にSTDで走ることを推奨しておきます。
それにしても、良いバイクです。伝統的なフラットトラッカーのスタイルを持ちながらもインターフェイスは先進的で、マスの集中化のために燃料タンクをシート下まで伸ばしているところはレーシングマシン的ですらあります。他のなににも似ていない、唯一無二の個性を持っているのが、この「FTRカーボン」なのです。
インディアンモーターサイクル「FTR Carbon」(2021年型)はフロント19インチ、リア18インチサイズのホイールを装備するフラットトラッカースタイルが魅力のひとつ
今回試乗したモデルは2021年型ですが、じつはすでに2022年型「FTR Rカーボン」の導入が始まっています。大きな違いは前後に17インチホイールが採用され、ロードスポーツとしての性能が高められた点ですが、フロント19/リア18インチホイール特有の伸びやかなスタイルを優先するなら、2021年型に軍配が上がるのが悩ましいところ。現時点ではまだ新車が残っているため、購入を考えているのなら早めに決断した方が良いでしょう。
※ ※ ※
インディアンモーターサイクル「FTRカーボン」(2021年型)の価格(消費然10%込み)は248万8000円です。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トヨタの現行「スープラ」が生産終了へ - 特別仕様車「A90 Final Edition」と一部改良モデルを発売
マイナビニュース / 2024年11月29日 19時20分
-
トヨタ「GRスープラ」生産終了! 復活から6年で「最終仕様」発売! めちゃ馬力アップ×専用エアロ採用!? 現行最後の「完熟モデル」はなにが違う? 次の「Supra is back」は?
くるまのニュース / 2024年11月29日 11時25分
-
トヨタ「スープラ」生産終了! 17年ぶり復活から6年目に「ファイナルエディション」発売! 同時に一部改良も!? 「あくまでも現行が無くなる?」 今後は?
くるまのニュース / 2024年11月28日 18時0分
-
インディアンの新型「クルーザー」登場! 「伝説のエンジン」を搭載!? 「極太トルク」で“グングン”走る! 「最新技術」搭載の古き佳きアメリカンバイクとは
くるまのニュース / 2024年11月27日 13時30分
-
【ドゥカティ ムルティストラーダV4S 海外試乗】世代を重ねるたびに快適さを増す「最高のツーリングバイク」…佐川健太郎
レスポンス / 2024年11月1日 12時0分
ランキング
-
1一人暮らしの同僚は毎食「コンビニ弁当」です。「光熱費もかからないから、作るより安上がり」と言っていますが、そんなことないですよね?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月29日 5時50分
-
2AirPodsの音がぶちぶち途切れてしまう……原因は? 試すべき対処法はある?
オールアバウト / 2024年11月29日 21時25分
-
3“風呂キャンセル”は冬でもNG、界隈の人々に皮膚科医が忠告、「乾燥で体臭は拡がりやすくなる」
ORICON NEWS / 2024年11月29日 11時30分
-
4Z世代が知ってる50代以上の女優 3位篠原涼子さん 2位天海祐希さんを抑えた1位は演技力半端ないあの人
まいどなニュース / 2024年11月29日 15時40分
-
5ワークマンの「着る断熱材」がスゴイ! 寒さも暑さも感じない「無感覚アウター(レディース)」を着てみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月23日 9時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください