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鋭い加速と卓越の走り ゼロモーターサイクルズ「DS」から感じたバイクの未来に対する希望的観測

バイクのニュース / 2021年10月24日 9時0分

日本においては「XEAM」が取り扱う米国の電動バイクブランド「ゼロモーターサイクルズ」は現在、様々なモデルを発売していますが、今回は普通自動二輪免許で乗れる「DS」の実力を検証していきます。

■メーカー随一の完成度を見せる「DS」

 アクセルを捻るとゼロ状態からフルパワーが掛かる強烈な加速と250ccクラスと同等の軽二輪の車体ながら、電動バイクならではの最大106Nm(約10.8kgm)という驚異的なトルクを発揮するパフォーマンス……今回、アメリカの『ZERO MOTORCYCLES(ゼロモーターサイクルズ)』の『DS(ディーエス)』というモデルに試乗したのですが、やはりこのマシンのようなデュアルパーパスにこそ『EV』というシステムは最適なのかもしれません。

 以前、当サイト(バイクのニュース)においてゼロモーターサイクルズのフラッグシップ・モデルである『SR/S(エスアールエス)』や『SR/F(エスアールエフ)』、そしてDSと同じクラスの『FXS(エフエックスエス)』を試乗し、紹介しましたが、その中でもDSは妙々たる出来栄え。ともすれば最も完成度が高いように感じます。

 ちなみにそのスペックはトルクは冒頭で書いたとおりの性能で、パワーにしても34kW(46hp)を発揮。同じクラスのオフロードバイクであるヤマハ「セロー250ファイナルエディション」のパワー、14kW(20ps)7500rpm/最大トルク20Nm(約2.4kgm)はもとより、2スト時代のホンダ「CRM250」のパワー29.4Kw(40PS)8000rpm/最大トルク39.2Nm(4kgm)6500rpmをも大きく凌ぐものとなっています。数値だけを見てもお分かりになるでしょうが、実際に走らせてもDSの加速の鋭さは相当なものです。

 また車体にしても、DSでは見るからに剛性の高そうなスクエア(角型)タイプのフレームとなっており、ホイールはフロント19インチ、リア17インチというセットアップ。普段はハーレー系、チョッパー系のアメリカン・マシンに乗る機会が多い筆者(渡辺まこと)なのですが、もともとフロント19インチの車両に慣れた感覚も相まって、ハンドリングもかなり良好に感じます。

ゼロモーターサイクルズの電動バイク「DS」

 カタログを調べてみると、トレールも117mmとのことなので適切な範疇となっています。同日に試乗したFXSがフロント17インチホイールでトレール量71mmだったゆえ、ハンドリングがクイック過ぎる印象でしたが、DSはカッチリとコーナーを曲がっていきます。

 また、重量物であるバッテリーの配置による「腰高感」もさほど気になりませんし、バイクとしての出来は相当良いように感じました。

バッテリーは7.2kwh容量のリチウムイオンバッテリーを搭載。日本仕様はもともとチャージタンクのオプション装着車で95%充電に1時間、満充電まででも1.5時間と短い時間で充電可能な点も魅力です

 最大航続距離132km(※街乗りでの数値。高速道路89km/hで走行した場合は79km、113km/hで走行の場合は63km )やチャージタンク付き車両で95%充電に1時間、満充電でも1.5時間で家庭用の100Vから200Vでも充電可能ということを考えても、現段階でも20~30km程度の距離の通勤や通学に使えるのではないでしょうか。街乗りでは、シティ・コミューターとしてかなりの力を発揮することが期待できます。

 ちなみに194万9800円(消費税10%込)という価格こそ気軽に買えるレベルのものではないでしょうが、純粋にバイクとしての性能を見たら、ガソリン車と比較して「全否定」するようなものではなく、むしろ面白いとさえ感じさせる魅力がゼロモーターサイクルズのDSにあったのは事実です。

 この先の時代、ガソリン内燃機のバイクがどうなるのか先行きも分かりませんが、黎明期にして、過不足ないパフォーマンスを見せる電動バイクの存在を知れば、必要以上に悲観することもないでしょう。

 もちろん、今の時代に生きるバイク好きとしてガソリン内燃機が終末を迎えたとしたら、個人的に一抹の寂しさを覚えるのが正直なところですが、出来るだけポジティブに「バイクの未来」を見据えたいものです。

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