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タバコを吸いながらの運転、これって違法?

バイクのニュース / 2021年12月2日 13時0分

映画やマンガの世界では、タバコを吸いながらバイクに乗る例は少なくなくありませんが、運転中に喫煙しても違反にあたらないのでしょうか。

■運転中の喫煙は交通ルール違反ではないが責任重大

 映画やマンガの世界では、タバコを吸いながらバイクに乗る例は少なくなくありませんが、運転中に喫煙しても違反にあたらないのでしょうか。

 バイクが近くをすり抜けていく際にタバコの灰が目に入りそうになった、不快な臭いが残る、マナーが悪いなどタバコを吸わない人から、運転中の喫煙は違法ではないかと言われることがあります。しかし、2021年11月の段階では、バイク運転中の喫煙を直接的に取り締まる法律はないため、運転中の喫煙は交通ルール違反にあたりません。

 ただし、安全運転に支障があると判断された場合、取り締まりの対象となる可能性があります。

 道路交通法第70条(安全運転の義務)では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と規定されています。

片手運転や手放し運転など、運転操作に支障がでるような行為を行なった場合、安全運転義務違反で検挙される可能性があり走行中は両手で操作しましょう

 例えば、片手運転や手放し運転など、運転操作に支障がでるような行為を行なった場合、安全運転義務違反で検挙される可能性があります。同様に、運転中の喫煙で前方不注意や安全不確認になると判断されたら、安全運転義務違反となるかもしれません。もしそうなった場合の罰則としては、二輪車は違反点数2点、反則金7000円が科せられます。

 つまり、交通ルール上では運転中の喫煙を取り締まる法律はありませんが、喫煙の仕方によっては検挙されるといえます。

■道路交通法以外では、喫煙を禁止する条例が定められていることも

 交通ルール上では、運転中の喫煙を取り締まる法律はありません。しかし、地域の条例や道路法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律など、道路交通法以外では、喫煙を禁止する法律が存在します。

 まず、一部の地方自治体では地域の条例により、指定された喫煙所以外でのタバコの喫煙、ポイ捨てを禁止しています。

道路交通法以外では喫煙を禁止する法律が存在し、指定された喫煙所を利用しましょう

 例えば、東京都千代田区の生活環境条例では、指定された地区内において、クルマのように個人が占有する空間以外での喫煙が禁止されています。もちろん、自転車やバイクの運転中の喫煙も禁止されており、罰則の対象です。喫煙行為そのものが禁止となっているため、バイク走行中の喫煙も、罰則の対象となる可能性があります。

 同様に、神奈川県横浜市でも「ポイ捨て・喫煙禁止条例」を制定しており、歩きタバコや吸い殻のポイ捨てを禁止し、違反した場合は2万以下の罰金を科す場合があります。その他にも、鳥取県琴浦町や宮崎県延岡市などの地域では、タバコのポイ捨てを「不法投棄」とみなし、山林や空き地、海岸でタバコのポイ捨てを禁止しています。

 道路法の第43条(道路に関する禁止行為)では、「何人も道路に関し、左に掲げる行為をしてはならない」と規定があり、その第1項には「みだりに道路を損傷し、又は汚損すること」とされていることから、道路上へのポイ捨て行為も、取り締まりの対象です。

 ポイ捨ては後半部分の「汚損する」に該当し、こちらの罰則は3年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が科せられます。このように、タバコのポイ捨てをすると複数の法律で罪に問われる可能性があります。また、タバコのポイ捨てが問題視されるのは、タバコを吸わない人からの苦情や自然環境への配慮、街の景観の美化だけではありません。タバコのポイ捨てが原因とみられる火災が増加していることも、理由のひとつといえます。

 神奈川県川崎市によると、2021年のタバコ火災は、2020年と比較して75%増しになっているとのことです。全てのタバコ火災でポイ捨てが原因というわけではありませんが、河川敷や空き地で火を消していないタバコを捨てて、落ち葉などに燃え移り出火したという事例もあります。もし、タバコのポイ捨てが原因で火災が起きた場合は、失火罪に問われる可能性があり、50万円以下の罰金が科せられるかもしれません。

 また、火災現場にガソリンやアルコールなど可燃性のものがあり、それらがポイ捨てによって引火した場合は、重過失失火罪として罪に問われ、3年以下の禁錮、または150万円以下の罰金が科される場合もあります。

バイク運転中の喫煙とポイ捨てには、多大な責任とリスクがあります

 以上のように、バイク運転中の喫煙とポイ捨てには、多大な責任とリスクがあります。タバコの喫煙については、以前よりも問題視されることが多くなったことを踏まえ、周りへ配慮とリスクを考慮し、タバコは決められた喫煙所で吸うことが求められます。

※ ※ ※

 運転中のタバコを禁止する交通ルールは今のところありませんが、安全運転に悪影響が出るような喫煙行為をした場合、安全運転義務違反で検挙される可能性があります。

 また、地域の条例によっては、指定された地区の中では喫煙自体を禁止するものが制定されています。タバコのポイ捨ては不法投棄や火災の原因となるため、絶対にしないことが求められます。

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