バイクは反応しないこともある?感応式信号の仕組みとは
バイクのニュース / 2022年1月26日 15時0分
バイクに反応しない場合もある感応式信号は、どういった仕組みで車両を判断しているのでしょうか。
■感応式信号の仕組みとは
感応式信号を通過する際、車両が検知されず通行できない…といった経験のある人もいるかもしれません。感応式信号は、どういった仕組みで車両を判断しているのでしょうか。
感応式信号には、「全感応式」と「半感応式」の2種類が存在
まず、一般的な信号機は一定の時間で点灯する色が変わり、通行方向を時間的に分離して交通整理を行うという仕組みです。しかし、交通量に応じ適切なタイミングで作動させるため、感応式信号を採用する交差点も存在します。
感応式信号は、その名が示すとおり車両等に反応して、信号機を切り替える信号です。信号機付近に設置したセンサーが、車両の停車を感知して青信号の点灯をコントロールしています。
感応式信号には「全感応式」と「半感応式」の2種類が存在しますが、それぞれセンサーの設置箇所が異なります。
交差点の道路のうち、交通量が多い方を「主道路」、少ない方を「従道路」とした場合、「全感応式」は主道路と従道路の両方にセンサーがついていますが、一方の「半感応式」は従道路にのみセンサーが設置されます。
センサー位置の違いは、それぞれ対応する交差点の違いともいえます。「全感応式」は、主道路と従道路それぞれの交通量に応じて、青信号の時間を調整しています。しかし、「半感応式」は従道路に車両が停車した場合にのみ、信号が青に変わるように設定されています。
感応式信号のセンサーには、超音波式のものが多く採用されています
感応式信号のセンサーには、超音波式のものが多く採用されています。そして、センサーは断続的に発射する超音波が、道路に反射して戻ってくるまでの時間を常時測定しています。
センサーの下に車両が停車したときの反射時間は、道路からの反射時間よりも短くなるため、その時間差で車両の有無を確認するという仕組みです。
センサーには、円すいや細長い形状のものがありますが、その大きさはまちまちで、センサーが大きいほど感知する範囲は広くなります。設置する高さは、道路から5~6mの場所、向きは下向きに設置されることが多く、車線ごとに車両の有無が感知できます。
■なぜバイクでは感応式信号に反応しないことがあるのか
感応式信号には、「全感応式」と「半感応式」の2種類が存在し、超音波で車両を検知している感応式信号ですが、なぜバイクに反応しないことがあるのでしょうか。
大型のバイクの場合、問題なく感知する場合が多いですが、小さいバイクや自転車などの場合は、感知できないこともあります
感応式信号のセンサーはもともと、ある程度の大きさがある車両を想定したつくりになっています。大型のバイクの場合、問題なく感知する場合が多いですが、小さいバイクや自転車などの場合は、感知できないこともあります。
センサーの真下にバイクを停車させれば、理論上は感知するといえますが、バイクがセンサーの真下をねらって停車するのはなかなか難しく、センサーの大きさによっては、バイクを感知できない場合があります。
それに対処するため、別途二輪車用のセンサーを備える感応式信号もありますが、それでもバイク停車を、100%感知できるわけではありません。しかし、信号を無視して走行することは禁止されているので、安全を確保してから交差点を走行することが求められます。
「全感応式」は、比較的通行量のある交差点に設置されているため、センサーが反応せずに立ち往生する場面は想定しづらいですが、交通量に差がある「半感応式」ではバイクを感知しない可能性もあります。
しかし、自動感知するはずのセンサーにあわせて、停車場所を変えるというのは現実的とはいえず、周辺の状況によってはかえって危険な場合もあります。
感応式信号機によっては、車両を感知している場合に「感知中」と表示される信号機もあります
感応式信号機によっては、車両を感知している場合に「感知中」と表示される信号機もあります。なかなか青信号に変わらないときは、感知中のランプが点灯しているどうかを確認し、点灯しない場合は必要な対応をとることが、安全につながります。
実は、「半感応式」ならではの特徴として、歩行者用押しボタンが併用されることがあるという点が挙げられます。そのため比較的交通量の少ない道路では、周りに注意しつつ降車し、歩行者用の押しボタンを押して、信号を変えるということを考えても良いかもしれません。
※ ※ ※
交通量に応じて流れを最適にする方法のひとつが感応式信号ですが、特に「半感応式」ではセンサーがバイクに反応しないことも少なくありません。
ライダーは、感応式信号の特徴をあらかじめ理解しておくことで、信号が変わらないときも適切に対応できるよう頭に入れておきたいところです。
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