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自転車のメンテナンス 注油で気をつけるべきポイント

バイクのニュース / 2022年6月6日 15時0分

普段使っている自転車から不快な金属音が聞こえたら、潤滑油で滑らかな動きを取り戻しましょう。ただし、油を差してはいけない部分もあるので注意が必要です。

■油(潤滑油)を差して良い部分、悪い部分

 日常生活の中で、環境に優しく身近な乗り物である自転車は、ちょっとした不具合であれば、慣れた人なら自分自身で調整や修理ができるシンプルな構造も魅力のひとつです。しかしその際に気をつけるべきポイントがあります。

自転車には注油して良い部分と悪い部分がある自転車には注油して良い部分と悪い部分がある

 自転車は構成部品の多くが、基本的には金属で作られています。金属同士が接触する摺動部には潤滑油やグリス(粘度が高く流れにくい潤滑剤)によって、滑らかに動くよう調整されています。

 しかし、最初はヌルヌル、ベタベタしている潤滑油やグリスも、使っているうちに摩擦熱で潤滑効果が無くなってきたり、雨などで流されてしまいます。すると金属同士がこすれ合う不快な音(=異音)の発生や、動作そのものが悪くなります。そうなってしまったら、スムーズな動作を取り戻し、異音をなくすために新たに潤滑油を「注油」する必要があります。

 たとえば、スムーズに跳ね上がらなくなったスタンドの可動部、動きの悪いカギ(固定式のロック、サークル錠)などは、市販のスプレータイプの潤滑油を差すだけで元の動きに戻り、少し錆が浮いてきたチェーンやギアに注油すれば、驚くほどペダルの漕ぎ具合が変わると思います。

 ただ、チェーンの場合は、スプレータイプの潤滑油では雨などで流されやすいので、効果はあまり長持ちしません。効果を持続させたい場合は、チェーンをしっかり洗浄した上で、チェーン専用グリスを塗布すると良いでしょう。

 その一方で、前後輪のブレーキ周辺やハブ軸、ボトムブラケットには、油が付着しないよう注意が必要です。多くの自転車で、前輪のブレーキは金属製の車輪(リム)をブレーキシューというゴム製のパーツで左右からギュッと挟み、摩擦で回転を停止させる仕組みになっています。車輪やブレーキシューに油が付着すると摩擦が減り、ブレーキの効きが悪くなってしまうのです。

リム(車輪)をブレーキシューで強く挟むことで車輪の回転を止める「リムブレーキ」。リムやブレーキシューに油が付着するとブレーキの効きが悪くなるので注意リム(車輪)をブレーキシューで強く挟むことで車輪の回転を止める「リムブレーキ」。リムやブレーキシューに油が付着するとブレーキの効きが悪くなるので注意

 また、後輪のブレーキにはローラーブレーキ、バンドブレーキといったさまざまな種類がありますが、いずれも油が付着すると制動力が著しく低下します。

 ちなみに、ローラーブレーキにはグリスが封入されていますが、これは粘度が調整された専用のグリスです。市販のスプレー潤滑油とは内容が異なりますので、必ず専用グリスを使用しましょう。

 車輪の中心にあるハブ軸、ペダルの根元にあるボトムブラケットと呼ばれるパーツは、自転車の中で最も多く回転しています。そこには回転を良くするため内部にベアリングが入っており、かなり粘度の高いグリスも入っています。

 そもそもベアリングは手の届きにくい部品ではありますが、ベアリングの内部にスプレーで潤滑油を吹きかけると、グリスを洗い流すことになってしまうので、注油は避けましょう。もしハブ軸やボトムブラケットから異音がする場合は、分解・洗浄・グリスアップする必要があります。気になる場合は専門家に相談すると良いでしょう。

 自転車の性能を維持するには日々のメンテナンスが重要です。最初は難しく感じるかもしれませんが、注意すべきポイントさえ押さえておけば大丈夫。ぜひご自身の手で愛車の状態をチェックしてみてください。

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