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自転車のタイヤ、空気抜けてない? チューブバルブは3種類、それぞれの特徴を解説

バイクのニュース / 2022年6月9日 15時0分

自転車のタイヤの中に入っているチューブは、空気を入れる金具部分「チューブバルブ」の様式によって、英式・仏式・米式の3種類に分かれます。同じように見えて全然違うバルブについて紹介します。

■自分の自転車のチューブバルブ、どのタイプ?

 自転車のタイヤの空気を入れる金具部分を「チューブバルブ」と言いますが、このチューブバルブには英式・仏式・米式という3種類の様式があることはあまり知られていないかもしれません。種類によって長所・短所があるので、それぞれについて解説します。

自転車のチューブバルブには、3種類の様式がある自転車のチューブバルブには、3種類の様式がある

 英式バルブは別名「ダンロップバルブ」とも呼ばれ、クルマ用などでも有名なタイヤメーカー「DUNLOP(ダンロップ)」社が開発したバルブです。ほかにも「ウッズバルブ」、「イングリッシュバルブ」といった呼び名もあります。

 英式とは言うものの、なぜか現在のイギリスではほとんど使われていませんが、日本では最も普及しているバルブです。市販されている街乗り用のシティサイクル(ママチャリ)は、基本的に英式バルブが使われています。仏式・米式より構造がシンプルで誰でも扱いやすく、パーツ自体が安価なこともあり、普及に大きく貢献したと思われます。

 市販の空気入れも英式バルブに対応しているタイプが大半なので、空気を入れる必要に迫られても困ることはないでしょう。

ママチャリにも使われている最も一般的な英式バルブ(キャップを外した状態)ママチャリにも使われている最も一般的な英式バルブ(キャップを外した状態)

 構造的には内部に「バルブコア(通称:虫ゴム)」という部品が入っていて、チューブからの空気漏れを防いでいます。この虫ゴムが劣化して破れると徐々に空気が漏れるので、その際は交換が必要です。虫ゴムもかなり安価で、最近では100円均一などでも販売されており、誰でも安く手軽に交換できるのもメリットのひとつです。

 ただ、単純な構造ゆえに空気圧を正確に測定することができず、細かい調整を行なうことができないというデメリットもあります。とはいえ、街中を走る分にはタイヤを手で押し潰すように触ってしっかり空気が入っていることを確認すれば十分なので、ほとんど気にしなくて良いレベルでしょう。

高圧に耐えられる構造の仏式バルブ(キャップを外した状態)高圧に耐えられる構造の仏式バルブ(キャップを外した状態)

「フレンチバルブ」、「プレスタバルブ」とも呼ばれる仏式バルブは、英式バルブと違ってかなりの高圧に耐えられる構造になっています。高速走行を目的とし、地面との接点を減らすために細くて硬いタイヤを使用するロードバイクや、クロスバイクといったスポーツ自転車で多く使われています。また、バルブ自体が軽いので、極限まで重量を減らしたいレース用の自転車は、基本的に仏式バルブを採用しています。

 仏式バルブはバルブコアの内部に弁が内蔵されていて、少しずつ空気を逃がして空気圧を調整することが可能です。理想の走りに合わせてタイヤの硬さを調整できるのも仏式バルブの特徴と言えます。

 ただ、軽さを求めた結果、ほかのタイプのバルブよりやや耐久度が落ちるので取り扱いには注意が必要です。また、空気を入れる際には仏式専用の空気入れが必要となり、英式バルブ用では空気を入れることはできません。仏式の空気注入口を英式に変換するアダプター(口金)があるので、英式バルブ用のポンプしか持っていない場合は準備しておくと良いでしょう。

クルマやバイク(モーターサイクル)と構造が同じ米式バルブ(キャップを外した状態)クルマやバイク(モーターサイクル)と構造が同じ米式バルブ(キャップを外した状態)

 そして米式バルブは、別名「シュレーダーバルブ」と言い、もとはクルマやバイク(モーターサイクル)用にアメリカで開発されました。「アメリカンバルブ」とも呼ばれます。クルマ・バイク用という事でかなり頑丈で、耐久性に優れています。自転車ではハードな乗り方をするマウンテンバイク(MTB)やBMXなどに使われています。

 構造的には英式と仏式の中間といった感じで、シンプルでメンテナンスしやすいうえに、空気を入れた後に空気圧の微調整が可能です。ただ、重量があるのでスポーツタイプの自転車には向きません。

 米式バルブも仏式バルブと同様に専用の空気入れ、もしくはアダプター(アタッチメント)が必要です。英式バルブ用の空気入れは適合しません。

 また、クルマやバイクと同じ様式なので、ガソリンスタンドに置かれている空気入れと適合しますが、自転車のタイヤよりもはるかに大きなタイヤに空気を入れることが前提のため、かなり圧が高いエアコンプレッサーを使用していることもあり、自転車のタイヤに使う際はくれぐれも注意が必要です。

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