1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

車椅子レーサー、青木拓磨の活動から目が離せない ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.155~

バイクのニュース / 2022年8月17日 19時0分

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、車椅子レーサー青木拓磨のモータースポーツへの情熱がスゴイと言います。どういうことなのでしょうか?

■2輪から4輪へ、モータースポーツへの挑戦は続く

 青木拓磨の活動が旺盛だ。世界のトップライダーだった青木拓磨は、テスト中の事故により脊髄を損傷、下半身不随になった。全日本スーパーバイクで王者になり、ホンダワークスとして世界GPに参戦、GP500で表彰台に立っている。そんなライダーとして絶頂期での事故だった。それを機に、車椅子での生活が続いている。

2021年のル・マン24時間耐久レースに参戦した青木拓磨(写真=TAKAHASHI)2021年のル・マン24時間耐久レースに参戦した青木拓磨(写真=TAKAHASHI)

 だが、彼のモータースポーツへの情熱は薄れることはなかった。バイクのレースができないのであれば4輪がある。障害者用の補助装置をつけたマシンで海外ラリーに挑戦、砂漠を突き進むサバイバルラリーであったにもかかわらずクラス優勝に輝いている。

 国内のスーパー耐久レースにも参戦、そればかりが、世界三大耐久レースと言われる、ル・マン24時間耐久レースにも参戦してしまったのである。しかもマシンは、純1シーターの本格レーシングカーである。健常者であっても、ごく一部のプロドライバーしか乗りこなすことのできないマシンでの参戦なのだ。

 それに最近、BMW・M2CSレーシングで、GTワールドチャレンジアジアにも挑戦している。じつこのマシンは、僕(筆者:木下隆之)が2022年に挑戦したニュルブルクリンク24時間レースで駆ったマシンである。彼のモータースポーツへの情熱は1mmも鎮まらないのだ。

 今回、GTワールドチャレンジアジアでコンビを組んだのは、チームオーナーでありプロレーシングドライバーでもある高橋裕史だ。健常者と同じマシンをドライブするために、改造は最小限にとどめる必要があった。

1997年に2輪ロードレース世界最高峰クラスのロードレース世界選手権GP500にREPSOL HONDAからNSR500Vで参戦。表彰台に立つ(写真=KIBIKI)1997年に2輪ロードレース世界最高峰クラスのロードレース世界選手権GP500にREPSOL HONDAからNSR500Vで参戦。表彰台に立つ(写真=KIBIKI)

 下半身不随の彼は、両手だけでマシンをコントロールする。ステアリングに違いはないが、アクセルペダルとブレーキペダルからは、シャフトが手元まで導かれ、左手で押し込めはブレーキング、手首でひねればそれがアクセル操作だ。

 幸いなことにトランスミッションは2ペダルのオートマチックであり、クラッチ操作の必要はなかった。

 それでも健常者とほぼ違わぬラップタイムで周回するのだから、ライダーで証明したモータースポーツセンスは、クルマでも発揮されていることを物語る。

 彼の活動はまだまだ続く。また改めて紹介しようと思う。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください