イケイケのベンチャーに入社半年で、業務停止命令が。華やかな夢は幻だった

bizSPA!フレッシュ / 2020年7月2日 15時45分

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イケイケのベンチャーに入社半年で、業務停止命令が。華やかな夢は幻だった

 待遇、福利厚生、社内環境の充実など、就活で志望企業を選ぶ基準はさまざまです。とはいえ、入社前は華やかで、羽振りの良いイメージだったのに、実際に入社してみたら「現実」は全く異なっていたという話もよく耳にします。

不動産 ビジネスマン

※イメージです(以下同じ)

 水谷健一さん(仮名・25歳)は元・不動産投資会社の営業マン。現在は退職済みですが、彼が新卒で入社したのは、イケイケの不動産ベンチャー企業X社でした。

◆内定者の食事会で「こんな華やかな世界かと」

 X社の羽振りの良さはすさまじく、水谷さんは入社前の内定者という立場でありながら「非常に華やかな体験をさせてもらった」と言います。

「内定者のときの食事会は、六本木の高級店でした。みんな目を輝かせていましたね。バイキング形式でステーキやら刺身やらがズラッと並んでいて、壮観でした。この会社に入ればこんなに成功できるんだぞって、その頃は単純にとても魅力的に映っていました」

 成功への期待と野心を抱いて入社したという水谷さん。配属された営業部で結果を出すべく、厳しい研修に励みます。

 先輩社員とOJT形式で不動産営業のノウハウを半年間学び、いよいよ独り立ち。しかし、その矢先に水谷さんが想像もしていなかった衝撃的な事件が起こります。

◆イケイケの不動産ベンチャーでの事件

マンション

支社で業務上の不祥事が発覚したんです。急遽、私がいる本社にも監査が入り、研修が終わってこれから本業務というところで、2週間の業務停止命令が出てしまいました。正直不安になるというよりはア然としましたね。

 こういった事件がニュースで流れてくるのを何度か見ましたが、まさか自分たちがその当事者になるとは思ってもみませんでした」

 わずか入社半年でとんでもない事態が発覚。業務停止命令が出たため、水谷さんとその同期たちはしばらくの間、自宅待機となってしまいます。状況がわからないまま、同期たちの間では不満だけが募っていきました。

◆入社半年の新卒たちが、続々と辞めて…

事態が発覚してから半年の間に10人いた新卒のうち、7人が会社を辞めるか、同業他社に転職していきました。当然といえば当然ですよね。入社前のイメージとの落差が大きすぎますし、そんな会社にいたら自分の評判まで悪くなってしまいます。入社して半年の私は、それなりの愛着を持っていましたし、まだ会社に残るか辞めるかを決断しきれずにいました」

 そのまま水谷さんは営業部から他部署へ異動。事件後から1年間、働くことにします。

 しかし、当初の夢とはまるで違う仕事に翻弄され、日に日にモチベーションは低下、遅刻や欠勤が常習化していきます。そんな折に会社から彼の気持ちを察したかのように、ある1通のメールが届きます。

◆早期退職制度でそれなりのお金を

不動産

「メールの内容は、会社規模縮小のため早期退職者を募るというものでした。正直、会社への信頼感もなくなってしまい、続けるモチベーションが低くなっていたので、ちょうどいいタイミングだと思って、それに乗っかることにしたんです

 私以外にも以前から働いていた社員の100人以上が早期退職したみたいで、全員に少なくない額の退職金が出ました。結果的にすぐに転職しなくてよかったですが、もう2度とこんな目には遭いたくないですね」

 現在、水谷さんは無事転職活動が終了し、同業他社の不動産投資会社で働いています。そこはX社のような華やかな世界ではないそうですが、堅実で真面目な会社で着実に実績を重ねているそうです。

特集・新入社員がおどろいた「入社後ギャップ」

<取材・文/山田星人 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

【山田星人】

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