ミシュラン初選出、都内のカレー店4軒を食べ歩き。老舗からニューカマーまで

bizSPA!フレッシュ / 2021年1月3日 8時45分

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「ポークビンダルー食べる副大統領」ポークビンダルー

 2020年12月、ミシュランガイド2021掲載店の発表がありました。カレー好きとして注目したいのはビブグルマン(※)のカレーとインド料理のカテゴリー。インド料理の初選出はありませんでしたが、カレーカテゴリーからは4つのお店が初選出となりました!

ビブグルマン カレー

 覆面審査員の好みと、もろもろの偶然が重なって選ばれてると思いますがミシュランのビブグルマン掲載店は一定基準を超えた美味しいお店であることは間違いないです。お店選びの参考のひとつとして活用していきましょう。

※ビブグルマン…星獲得には至らなかったが、値段以上に満足できるおすすめ店として選出されている

◆1)マトンカレー「桃の実」(水道橋)

桃の実

 本郷三丁目にある本店はエレガントなスパイス料理が評判ですが、ビブグルマンを受賞した水道橋店はカレーに特化したカジュアルライン。昼夜ともにスパイスをふんだんに使ったワンプレートカレーを1000円未満という庶民的な価格で楽しむことができます

桃の実

 たっぷりと盛られたカレーに、さりげなく添えられる副菜&ダル(豆カレー)。
 
桃の実

 南インド・ケララ州で修行を積んだ店主のお店なだけあって、お皿に乗っているのは本気の南インドスタイルのカレー。スプーンを口に運び目を閉じると椰子の木が並ぶケララの景色が見えてくるのです!

桃の実

 羊がOKならぜひ食べてもらいたいのがマトンカレー。ほんのり香る上品な羊の香りを軸にまとめ上げられたバランス感抜群のマサラはマニアックに振り切れる直前の絶妙なポイントでチューニング。

 スパイシーなカレーを欲する多くの人を虜にする美味しさに着地しているんですよね! 東京ドームからすぐなので野球観戦や東京ドームシティ帰りに気軽に寄れるのも嬉しいです。

◆2)ポークビンダルー「ポークビンダルー食べる副大統領」(渋谷)

ポークビンダルー食べる副大統領

 かつては一部のインド料理好きにしか知られていなかったインド・ゴア州名物の豚肉カレー「ポークビンダルー」。

ポークビンダルー食べる副大統領

 1500年代からゴアを占領し続けたポルトガル人の豚煮込み料理みがインドで食べられているうちに香辛料と融合。ルーツがインドではなくポルトガルという特殊なカレーなんですよね。最近はスパイスカレー店などでも見かけるようになり知名度が上昇中。

ポークビンダルー食べる副大統領

 そんなポークビンダルー人気を象徴するお店が、今回ビブグルマンに選ばれた渋谷の「ポークビンダルー食べる副大統領」なのであります。メニューは中央にサラダを盛り付けたポークビンダルーのみ。

ポークビンダルー食べる副大統領

 トマトベースの濃厚なグレーヴィーに広がるゴアスタイルのマサラの香り。ビンダルーならではの酸味に豚肉のパンチある旨味もたっぷり溶け込んでライスが止まらなくなっちゃうんですよね!

 特徴的な酸味や辛味が控えめで、ビンダルーを知らない人にも受け入れられやすい味つけなのも人気の理由のひとつではないかと。今回のビブグルマン獲得により、ますますポークビンダルー人気が高まりそうな予感です。

◆3)カシミールカレー「ビストロべっぴん舎」(神保町)

ビストロべっぴん舎

 カレータウン神保町でビブグルマンのニューフェイスに選ばれたのは激辛カシミールカレーが人気のビストロべっぴん舎。

 カレーはラーメンと違い、暖簾分けなどの味を継承する文化があまりないのですが、源流の味が受け継がれ、さまざまなエリアで親しまれているカレーが例外的に存在するんですよね。その代表格ともいえるのが上野(湯島)デリーで誕生したこのカシミール

ビストロべっぴん舎

 デリー→柏ボンベイ→ビストロべっぴん舎という流れで受け継がれた伝家の宝刀カシミールは季節の野菜を携えた「黒のべっぴんカシミール」と欧風カレーと融合した「牛スジカシミール」の2つのスタイルで楽しむことができます。

ビストロべっぴん舎

 真っ黒くてシャバシャバなカレーに広がる心地よいスパイスの香りにカシミールならではの強烈で攻撃的な辛味! デリーのDNAが宿った本気のカシミールを擁するお店がビブグルマンを獲るのはカシミールファンとしては感慨深いものが。

ビストロべっぴん舎

 辛さが苦手な人には、赤のべっぴん薬膳カリーや、コリアンダー香る濃厚エビカリーもあるのでノープロブレムですよ。歩ける範囲に2号店もあるので行きやすい店舗へ向かってみましょう。

◆4)骨付きチキンカリー「すぱいす」(荻窪)

すぱいす

 シャバシャバスタイルのカレーをもうひとつ。2002年にオープンしシャバシャバの魅力を約20年にわたり広めてきた荻窪の“すぱいす”もビブグルマンの仲間入りを果たしました。

すぱいす

 こちらは看板メニューの骨付きチキンカリー。

すぱいす

 カレーの波打ち跡でそのシャバシャバ感が伝わると思いますが、すぱいすの魅力はそんなカレーにギュッとつまったスパイスのアロマ。酸味や旨味が広がるオンリーワンなシャバシャバカレーはキレのある辛味とともにクローブを軸にしたスパイスたちが弾けます!

 じっくり煮込まれた骨付きチキンはスプーンとフォークでスルりとはがれ、ジューシーで肉感も楽しめる絶妙な煮込み加減。シンプルな具材ですが満足感がハンパないんですよね!

すぱいす

 ジューシーな羊肉がたっぷり味わえるラムカリーや、牡蠣の風味が溶け込むこの時期ならではの牡蠣カリーも人気のメニュー。荻窪の匠が作るキレッキレのカレーをじっくりと味わってみてください。

 ビブグルマン初選出となったお店を4店紹介しましたが、以下の6店は再選出で2021版にも再掲載になっています。「ダバインディア」(八重洲)、「バンゲラズキッチン」(銀座)、「魯珈」(大久保)、「幸正」(新橋)、「共栄堂」(神保町)、「トマト」(荻窪)。こちらも合わせて巡ってみるとさらに刺激的な東京カレーツアーになると思いますよ。ワンランク上の美味しさを味わってみましょう。

<TEXT/カレー研究家 スパイシー丸山>

【スパイシー丸山】

インド料理からお家カレーまで精通する次世代のカレー研究家。日本野菜ソムリエ協会カレーマイスター養成講座講師。レシピ、食べ歩き、商品情報など、カレーにまつわるさまざまなトピックを日々発信している。著書『初めての東京スパイスカレーガイド』 ブログ:カレーなる365日 Twitter:@spicymaruyama

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