SNS依存の20代男性が「ソーシャルデトックス」を1週間してわかったこと

bizSPA!フレッシュ / 2021年1月16日 8時45分

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SNSにこんなに時間をさいていたとは…

 ソーシャルデトックスという言葉を知っているだろうか? SNSの利用による精神的な疲れや生産性の低下を防ぐために“SNS断ち”をすることで、近年よく聞くようになった。

 ここで、僕(20代男性)のiPhoneのスクリーンタイム(※アプリの使用時間やWebサイトの閲覧時間を確認できる機能)を見てほしい。

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検証前のiPhoneのスクリーンタイム

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SNSにこんなに時間をさいていたとは…

 お分かりのとおり、僕はSNS中毒だ。1日で2時間42分も使っているからだ。

 オンラインゲームやオンラインショッピングの過度な利用を含む「インターネット依存症」では、深刻なものになると、仕事など社会生活に支障をきたし、専門外来に助けを求める人もいるという。

 僕の場合はそこまで重篤ではないけど、日々、無意識にTwitterを開いてTL(タイムライン)を眺めてはいいねを押し、インスタのストーリーで芸能人やスポーツ選手の動向をみている。Facebookでは友人の近況報告を逃さないように毎日見ている。そんな使い方をしていたら1日で2時間以上もSNSを使ってしまっていた。

 映画1本見れるじゃん。そしてSNSは見ているだけではなく、投稿する内容も多少なりとも考える。その時間も含めると、スクリーンタイムに表示されている以上の時間をSNSに溶かしているのだ。

◆「ソーシャルデトックス」のマイルール

 この事実から目を背けたくなるが、悔しいのでSNS沼にハマりまくった時間を他で使いたくなってきた。そんな折、「bizSPA!編集部」の知り合いから、「ソーシャルデトックスの体験記事を書いてみませんか?」と連絡があった。そこで僕はソーシャルデトックスを1週間実施することにした。心情や時間の使い方に変化があったかを記していく。

<今回のルール>
Twitter、Instagram、FacebookのTLを見ない。

 至ってシンプルなルールだ。ブログサービスやPodcast、動画配信サービスは使用可とする。目的は「ソーシャルデトックス」であり、iPhoneの使用を禁じることではないからだ。

◆1日目:iPhoneのホーム画面を整理した

 まずはiPhoneのホーム画面を整理した。なぜなら無意識にTwitterを開こうとしてしまうからだ。メインで使うアプリはロック画面を解除したときにすぐに表示できるようにしているのだが、SNS類をホーム画面4ページ目(一番奥)に追放した

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ホーム画面の1ページ目にあったSNSアプリを……目につきづらい“一番奥”に追いやってみた

 1週間君たちは必要がない、島流しとする!!

 アプリをアンインストールするという手段も考えたが、それでは当たり前に実行できてしまうので、やめた。いつもお世話になっているアプリたちなので消し去ることはできなかった。

 次にSNSアプリの通知をオフにした。使うことが禁じられているのに通知が来たら手が震えそうだ。余計なことを考えたくないので、1週間大人しくしてもらった。

 さて、この日は在宅勤務の日で部屋に冷蔵庫と洗濯機が届く日だった。

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この日届いた洗濯機

 専門商社の営業マンとして入社5年目の僕は、今回初めて転勤した。

 縁もゆかりもない土地で一人暮らしをはじめた僕、家電も揃っていないなかでソーシャルデトックスをしている。このタイミングで実施するのは、なかなかのハードモードなのかもしれない。

 この日は在宅勤務だったが、SNSを開かない分仕事が捗った気がする。そして空き時間はWOWOWオンデマンドで映画をみた。ちょうど気になっていた『ダイバージェント』の3部作が配信されていたので、この1週間を乗り切れる気がしてきた。

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ソーシャルデトックス1日目:SNSの項目がなくなった。エンターテインメント(映画)やゲームの時間は増えている

◆2日目:SNS投稿できないけど、食事は撮影

 この日は朝から出社。前日のSNS対策のおかげで無意識にTwitterを開くことはなかった。2日目にして慣れてきた気がする。朝から会議だった上に午後は外出だったので、そこまでiPhoneを見る時間がなかったことも功を奏したと思う。

 この日は昼間にかすうどんを食べて仕事で起きた嫌なことを忘れ、夜は大戸屋のチキン南蛮定食でお腹を満たした。

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ランチのかすうどん

 このような写真もいつもの自分ならSNSに投稿しているだろう。自分の写真フォルダに溜まっていくだけの写真も悪くないかもしれない。

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ソーシャルデトックス2日目:出社して仕事をしたので、iPhoneの使用時間自体が少ない

◆3日目:在宅勤務はソーシャルデトックスの敵だ!

 特に仕事に大きな予定がなかったため、在宅勤務をしていた。在宅勤務はソーシャルデトックスの敵である。しかし、僕はiPhoneを映画鑑賞専用機として使ったため、SNSを開くことはなく過ごせた。

 観た映画は『ダイバージェントNEO』だ。1日目にみた映画の続編である。すぐに3作目も見ようかと思ったけれど、確実に疲れるのでやめた。

 家にいると仕事をしているか、映画を見るか、ゲーム(プロ野球スピリッツA)をやって過ごしている。SNSから離れていてもパソコンやiPhoneは手放せない生活である

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ソーシャルデトックス3日目:iPhoneはエンタメ観賞&ゲーム専用機と化している

◆4日目:「つぶやきたいことリスト」を作ってしまった

 本日も在宅勤務。ウェブでの社外打ち合わせが何件か入っていたので、昨日よりも時間がすぎるのが早い。昼休みは外が寒いし、なにやら雨がちらほら降っていたので、人生で初めてUber Eatsを使った。家にいることに徹した日だった。

 仕事を終えたあとは夕飯を食べて、『ダイバージェントFINAL』を見た。前日に観た映画の3作目だ。ダイバージェントシリーズを見ることができたのは、ソーシャルデトックスをしたからだと思う。明日はまた違う映画を見よう。金曜日だし、映画館に行くのもいいな。

 またこの日からあるメモをつけはじめた。その名を「つぶやきたいことリスト」だ。

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つぶやきたいことリスト①

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つぶやきたいことリスト②

 4日目の夕方から7日目まで書き続けたらまあまあの量になった。初日から書いてたらとんでもない量になっていたと思う。

 これは禁断症状とも捉えられる行動かもしれないけど、メモ帳に書く癖がついたのも収穫だと思っている。普段はメモ帳に書くことなんて会員制サイトのIDとパスワードや買い物するときに必要なものぐらいで、SNSやブログサービス、Podcastのネタになるようなことはメモに残さなかった。このつぶやきたいことリストは小噺になるようなことが書いてあるので、継続していけば困ったときに使えると思う

 SNSでは普段、フォローしている人たちの投稿を見ることが多いので、僕は「タイムラインを見たい」という欲のほうが強いのかなと思っていた。しかし僕の場合はメモ帳に擬似ツイートをするぐらいに“発信する欲”が強かった。ソーシャルデトックスの前半では余裕なふりをしていたけれども、しっかりと影響が出ていた。

 素直にSNSがなくては生きていけない人間であることを認めよう

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ソーシャルデトックス4日目:やはりエンタメ、ゲームの時間がほとんど

◆5日目:いつのまにか1日1本映画を見る生活に

 特になにもないし在宅勤務をしようかなと思ったところ、上司に「今日は出社指示出したじゃねえか」と言われた。仕方なく午後から会社に行き、仕事をすることになった。こうなったら仕事終わりに映画館で新作映画を見に行ってやろうと決意した。

 見に行った映画は『ワンダーウーマン1984』だ。面白かったのでアメコミ好きはぜひ。そして空き時間はWOWOWオンデマンドで『フォードvsフェラーリ』を見ていた。

 SNSをやってないと映画を見る本数がかなり増える。普段は1週間に1本ペースだったのだが、1日1本ペースになってる。どうも僕個人としては、SNSをやってないことでかなり暇を持て余すことがわかったので、映画を見ることで過ごすようになったんだと思う。つまり映画を毎日見ることができるぐらいSNSに浸かっていたということになのだ。考えるだけで恐ろしい。

 これを読んでいるみなさんの中で、映画をたくさん観たい人はソーシャルデトックスしたほうがいいと思うよ。映画を観る時間を作りやすくなる。

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ソーシャルデトックス5日目:出社したのでiPhoneの使用時間が少ない日だった

◆6日目:休日は散歩で気を紛らわす

 ソーシャルデトックスを始めて最初の休日だ。

 ネット回線の工事があるのでこの日は工事完了までパソコンは使えなかった。パソコンに触れないためiPhoneに触れる機会が増えてしまう。新天地では友達も少ない状況で暇なので、危うくSNSを見てしまいそうになった。気を紛らわすために、午前中は散歩をしていた

 音楽やラジオを聞きながら外を歩いていればSNSはもちろん、他のアプリも使わなくて済むので、良い時間の使い方だと我ながら思った。知らない土地で散歩すると気になる飲食店がいくつか現れるので、散歩途中に昼食をすませた。食べたものを写真に撮ったが、もちろんSNSには投稿しないので、iPhoneの中にしまっておく。

 工事が終わる頃には夕飯どきになったため夕飯を食べに行き、酒が飲みたくなったのでビールを買ってツマミを作って晩酌した。映画を見ることができなかった1日だったけれど、無事にSNSを見ずに過ごせた。

 ソーシャルデトックスには暇が大敵だ。なにかしら予定を組んだりエンタメやゲームなどなにかしらのコンテンツを楽しまないとそれ以外にやることがなくなってしまう。暇を作らないことが攻略のキーポイントだなと感じた。

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ソーシャルデトックス6日目:散歩中に音楽やラジオを聞いたので、エンタメ時間が長い

◆7日目:M-1観賞に意外な効果があった

 この日は『M-1グランプリ』を楽しんでいた。本当にそれだけ。あと夕飯に焼きうどん作った。

 Twitterやらずに真剣に『M-1』を観戦できたことは本当に良かった。お笑いショーレースの放送中、Twitterはさまざまな視聴者の意見や感想に溢れていて、自分の感想が頭の奥底に埋もれてしまうことが多い。自分の感想なのか、誰かの感想に同意して取り繕ったのかがわからなくなる

 しかし、今回はソーシャルデトックスしていたおかげで、ご意見番的な投稿を目にすることがなかったので、純粋に楽しむことができた。また、SNSをチラチラ確認すると目線が分散してしまい、それと同時に集中力も途切れる。そういったことを防ぐ効果があるのかもしれない。

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ソーシャルデトックス7日目:友達とLINE通話をしたため、SNSが3時間45分となっている

 友達と長時間グループ通話をしたので、LINEの使用時間が増えている。Twitter、インスタ、Facebookは使ってないので許しほしい。

 同じSNSという括りでもLINEは個人または数人での交流になる。今となっては連絡手段の主流になっているアプリだ。そしてチャットだけではなく、音声でもコミュニケーションを取ることができるので、生で聞いたり話したりすることでより密に楽しむことができた気がする。離れていても密になれた。

 SNSは投稿してもリアクションがないと反応がわからないので、素通りされがちだが、SNS以外でもコミュニケーションをとることは大事だなと感じた。

◆1週間ソーシャルデトックスを終えて

 1週間のソーシャルデトックスが終了した。お疲れ様、自分。箇条書きでまとめると下記のようなことが起こった。

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行動面
・映画を見る本数が劇的に増えた
・「見る欲」より「発信する欲」のほうが強いことがわかった

体調面
・快適な睡眠を取れた

精神面
・ストレスを感じる以上に新鮮な気持ちになれた
=====

 今回ソーシャルデトックスをしてみて1番感じたことは「SNSをやめても、インターネットはやめられないこと」である。

 1日目に届いた家電もネットで買っているし、映画鑑賞もWOWOWオンデマンドを使用したためインターネットは切り離すことができないなと心底思った。しかし、無数にあるサービスを使い分けることはできる。特にSNSは使う時間の調整が効きやすいものだ。

 SNSは、楽しいことや役立つことも多いが、無駄な時間を過ごしてしまう。そんなときは思い切って読書や映画を観るなど別のものに触れて空いた時間を過ごしてみるのはどうだろうか。

 僕は今後SNSをやめることはないと思うが、時間の使い方を見つめなおしてさまざまなもの触れていきたいと思う。

<文・撮影/もぐお>

【もぐお】

1991年生まれ、会社員。インターネットが大好きなweb界隈のロイヤルカスタマー。 Twitter: @msmghhkk_555

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