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マッチングアプリ人気でも結婚が増えないわけ。男女それぞれの難点

bizSPA!フレッシュ / 2021年9月26日 8時45分

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マッチングアプリ人気でも結婚が増えないわけ。男女それぞれの難点

 ここ数年、結婚するカップルの出会いのきっかけが、マッチングアプリであることがとても増えました。マッチングアプリが結婚前の男女に広く浸透していることを特に実感するのは、披露宴で司会がお二人のなれそめを紹介する時です。

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※画像はイメージです(以下同じ)

 私はウエディング業界で30年以上仕事をしており、現在も専門式場はもちろん、ホテルやゲストハウスなどさまざまな会場で多くのカップルと接しています。以前は、ネット上の出会いであることを公にするのをはばかるカップルが大半でしたが、最近ではそれを紹介することに抵抗を感じるカップルは少ないようです。

 披露宴の現場でも、「ウェブサービスを通じて知り合い……」という言葉を頻繫に耳にするようになりました。数年前では考えられなかったことです。

◆婚活のプロから見ても優秀なシステム

 婚活サポートにも携わっている私からみても、マッチングアプリは結婚に向けた出会いのツールとして非常に優秀だと感じます。もちろん、運営する企業が信頼できることが前提なので、登録者数や実際に利用しているユーザーのクチコミ、可能であれば実際に利用している人の声などをしっかりチェックして登録することが大事です。

 最近のマッチングアプリはどこが優れているかというと、単に「趣味が同じ」というレベルではなく、嗜好性や人生哲学的な部分まで合う人を抽出できることです。例えば「お酒が好き」「ワインが好き」ではなく、「赤ワインのシラーを常温で飲むのが好き」というレベルで好みの合う人を見つけられます。

 それによって、今までだったら100人に会わなければいけなかったのが、5人に絞ったぐらいの状態から始められるので、価値観の合う人と出会える可能性が高いです。出会いには非常に効率がよいシステムだと言えるでしょう。実際、お互いの共通点に重きを置いた人のほうが、マッチングアプリでは相手探しがうまくいっています

◆アプリは未婚化の解消につながらない

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 一般的に少子化の原因のひとつとして未婚化・晩婚化があると考えられており、マッチングアプリの普及がその解消につながると期待する声もあります。国勢調査によると、日本人男性の生涯未婚率は2000年に10%を突破し、以降は上昇を続けて2015年には23.4%に達しています。
  また婚姻数もほぼ右肩下がりで、2000年に79.8万組だったのが、2020年には52.5万組と戦後最少となりました。

 でも、私はマッチングアプリが非常に合理的なシステムで、普及率が高くなったからといっても、その影響で未婚率が下がることはないと考えています

 なぜなら、マッチングアプリは「出会いのきっかけ」に過ぎないからです。就活で言えば、1次面接ではなく、3次面接ぐらいまでの人数に相手を絞り込めますが、決して最終面接ではないのです。

 そこまでは、いわばアバター同士がゲーム感覚で出会いを探すことができました。でも、その先はウェブから離れた「リアルでのやりとり」になり、ここからうまくいかない人がとても多いです。実際にマッチングアプリで交際を始め、一緒に生活を始めるところまでおつき合いが続いたものの、結局、結婚に至らなかったというカップルも少なくありません。

◆結婚に至らない理由は男女で異なる

 私は長年、ウエディングや婚活のビジネスに携わっており、結婚を希望する人やカップルに接してきました。そこで感じるのは、自分をさらけ出して相手と向き合える人が減っているということです。それこそが理想に近い相手と出会うことができても、結婚には至らない1番の理由です。

 これはマッチングアプリの利用者に限りませんが、多くの男女を見てきて感じる「結婚を希望しながらうまくいかない理由」は男女でそれぞれ違います。

 まず男性に共通する理由は、自信のなさです。自分をさらけ出せないのもここから来ている部分が大きいですが、自分の容姿、経済面、肩書きなどを肯定できない、劣等感が強い人が増えていると感じます。

 これは30代、40代に限らず、10代、20代でも同じで、こちらから見たら申し分のない経歴のような人でも自信がなく、女性とつき合えないと思っていたりするのです。経済的に自信がないという理由で、嘘の理由を言ってデートの誘いを断ってしまう男性も実在します。

◆「イケメン好き」の女性が結婚できない理由

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 一方、女性の理由は、相手のスペックを重視しすぎることです。「イケメン好き」のように相手の男性の容姿にこだわるなど、結婚相手に夢を持ち過ぎている人が多い印象です。

 もちろん、好みはあって当然なのですが、そこにこだわりすぎると、条件に合う相手にはなかなか巡り合えないということになります。同じスペックでパートナー探しをして、マッチする相手が見つからない時は、少しずつ条件を変えてみる柔軟性も大切です。5つ条件があったら、それに優先順位をつけて上から3つに絞りこんでみると、可能性は大きく広がることに気づけます

 条件にとらわれすぎると、同時に自分自身も相手の条件に合った存在であるべきだというプレッシャーがかかり、なかなか自分をさらけだせないことになります。

◆生きていく上での価値観の変化も

LGBTQ

 結局、自分のみっともないところまで、怖がらずにさらけ出せる自分にならなければ、マッチングアプリのようなツールがどんなに充実しても、結婚には結びつかないということなのです。

 また、結婚が増えない理由として、LGBTQなどの認知度が上がり多様な性が認められるようになった(しかし法律婚は認められていない)ことをはじめ、生きていく上での価値観が変化していることも忘れてはいけないでしょう。

 人間は1人では生きづらい生き物です。結婚という選択をとるかとらないかは別として、ありのままの自分らしく過ごせる相手に出会い、共に生きることには価値があります。そのためには、飾らない自分、ありのままの自分で相手に向き合うという姿勢が婚活成功への近道かもしれません。

<TEXT/ウエディング研究家 安東徳子>

【安東徳子】

株式会社エスプレシーボ・コム代表取締役、日本ホスピタリエ協会代表理事。独自に構築した「エモーショナル・コミュニケーションメソッド」をもとに、ウエディング業界を中心とした、サービス業界のコンサルティング事業を行い、実績多数。現在は婚活をサポートする事業、結婚と仕事を両立させるキャリアデザインセミナーも実施。著書に『ハネムーンでしかできない10のこと』『世界・ブライダルの基本』(監修)

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