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賃貸の更新料、できれば払いたくない…回避できるかをプロに聞いた

bizSPA!フレッシュ / 2021年10月17日 8時45分

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賃貸の更新料、できれば払いたくない…回避できるかをプロに聞いた

 2年ごとの賃貸契約の更新で請求される「更新料」。忘れた頃にやって来る支払いはあらかじめお金を準備できていないと手痛い出費となります。住んでる部屋の家賃を毎月払うのは分かりますが、更新料の支払いについては不可解と感じている人もいるのではないでしょうか。

更新 物件

※画像はイメージです(以下同じ)

 そこで更新料についての疑問を不動産団体「全国宅地建物取引ツイッタラー協会」(全宅ツイ)に聞いてみました。

◆そもそも更新料とは

 都内で賃貸の仲介・管理をするヘタレ社長@hetare808ceo)はこう語ります。

「私が新人の頃の研修では、『相場より安めの賃料で部屋を貸している貸主へ謝礼的な意味合で賃料の1か月分を更新料として払う』のだと教えてもらいました。もっと昔は『長く住ませていただきありがとうございます』という礼金的なものだったと聞いてます」

 戦後の住宅事情が悪い時代であればまだしも、空室が溢れ礼金ゼロの物件も多数ある令和の時代に「住ませてくれてありがとう」でお金を払うのは時代錯誤な感じもしますが――。

「昔からの商慣習ではありますが、現代においては家賃は値上げしづらい一方で、人件費や部材費が値上がりしているので、払った更新料は清掃や修繕といった維持管理に間接的に回っているとご理解いただければ」(ヘタレ社長、以下同)

 と理解を求めます。

◆更新料は濡れ手に粟(アワ)の臨時収入?

物件

 支払った更新料は大家と不動産会社とで折半されるのが通例です。「書類1枚作って数万円」はやはり不動産会社にとって美味しい収入と言えるのでは?

「更新に際して書類の発行や郵送といった事務作業が発生しますが『それだけで折半は強欲』と感じるオーナーさんもいるかもしれません。ですが、管理会社は日頃ヘビーなクレーム対応に疲弊しているのでその労いだと思ってほしいです」

 賃貸管理の現場では日頃の管理料だけでは割に合わない業務が多いとこぼします。ちなみに、契約更新にかこつけて別名目で手数料をとる管理会社もあるとのことで、「『更新事務手数料』や『書類作成代』を別で徴収する管理会社には、費用部分に関して交渉するのは良いかもしれません」と交渉の余地があるとアドバイスします。

◆更新料を払わないとどうなる?

 更新料を受け取る側にも言い分があることはわかりましたが、「できれば払いたくない」というのが正直なところ。もし更新料を払わなかったらどうなるのでしょうか?

「残念ながら、賃貸借契約書に『更新料』の記載があり、契約の時点で合意して署名捺印して入居しているので払わないとダメですね。後から『更新料を支払わない』と主張するのは、賃貸借契約の内容に違反してますから、貸主から立ち退きを迫られます

 最悪の場合、更新料を支払うよう訴訟されると警告します。その一方で強制的な立ち退きは容易でないのも事実のようです。

「『借地借家法』で賃借人は強く保護されてるので、『借主が更新料を支払わない』からといって立ち退きさせるのは至難の業です。ただ過去の判例では、『長期にわたる2回の更新料不払いが信頼関係の破壊にあたるとして、貸主からの賃貸借契約解除』が認めらているので、ゴネ得のようなことは起こりません

◆更新料を払いたくない人は〇〇を狙え!

ビジネス 交渉

 どうしても更新料を払いたくない人はどうすればいいのか? アドバイスを求めてみました。

「ポータルサイトで『更新料なし』にチェックをつけるなど、そもそも更新料が設定されていない物件を選ぶべきでしょう。あとはUR賃貸や東京都住宅供給公社が提供する公的賃貸住宅は、更新料がないのでそういった物件に狙いを絞るのもテです

 最初から「更新料なし」物件に絞って探すことを推奨しています。とはいえ、「更新料なし」にこだわりすぎて、希望に合致する物件が見つからないと本末転倒な気もします。

「更新料のありなしは、転出入など人口の傾向、エリアの人気度を表す部分もあると思います。転入超過や人気エリアなどの競争力が高い地域では、貸主は更新料を徴収できていますが、人口減、転出超過が続く地域では、たとえ契約書に更新料の記載があったとしても、貸主側から更新料の免除を申し出るケースもありました。更新料を理由に優良入居者に退去されると、次の入居者がなかなか見つからないという判断でしょう」

◆大阪や兵庫では更新料の習慣がない

大阪

 賃貸業もビジネスである以上、需給関係の影響があるとしています。また、「更新料」という商習慣には地域性もあります。

「東京都をはじめとした神奈川、千葉、埼玉などの関東圏や、京都では更新料を徴収するのが一般的ですが、大阪や兵庫では更新料の習慣がありません。代わりに『敷引き』と呼ばれる敷金の償却があって、商慣習は地域によって様々ですが、別名目の費用があったりします。仮に東京で更新料をいただかないのがスタンダードになったとしても、おそらく何かしら理由をつけて別費用が発生する気がします(笑)」

 人口減が進む一方で新築物件が供給され続ける状況、今後は更新料も時代に合わせた変化をするのでしょうか。

<TEXT/全宅ツイ 構成/栗林篤>

【ヘタレ社長】
都内で不動産開発、賃貸仲介、賃貸管理を細々と営むヘッポコ社長
Twitter:@hetare808ceo

【全宅ツイ】

「全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)」は、数百億円の不動産を取引する不動産ファンドのAMrからルノアールにたむろする無免許ブローカーまでを会員に擁する、その保有資産、預り資産、グリップ資産の合計が2兆円を超える不動産Twitter最大の業界団体です 公式キャラクター・グリップ君Twitter:@kuso_bukken

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