フジ久代萌美アナが明かす「テレ朝に入りたかった」発言の真相

文春オンライン / 2019年1月19日 17時0分

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フジテレビ久代萌美アナウンサー

『さんまのお笑い向上委員会』では明石家さんまを始めとする芸人たちのコントにときに参加し、『ワイドナショー』では松本人志や東野幸治にイジられているフジテレビの久代萌美アナウンサー。

 その『ワイドナショー』では、「じつはテレビ朝日が第1志望だった」と発言したことも話題に。そんな久代アナにアナウンサーを志したきっかけと「テレ朝」発言の本当の理由を聞きました。(全3回の1回目  #2 、 #3 も公開中)

気象予報士になりたかった中学生時代

―― もともとアナウンサーはどのようなきっかけで志したんですか?

久代 一番最初にアナウンサーを意識したのが、中学3年生ぐらいのときなんです。理科の授業で「気象」の勉強をしていたときにすごくハマッて、将来、気象予報士になりたいというところが始まり。資格試験の参考資料を買って勉強したんですけど、すごく難しくて。あ、これは無理だぞと一度諦めて。テレビで天気予報を読んでいる人ってどんな人なんだろうと調べた結果、アナウンサーという職業があることを知ったんです。どうやらその方々は気象予報士の免許を持っていないらしいと(笑)。

―― 気象予報士でなくてもできる、と。

久代 そこからアナウンサーについてすごく調べ始めたんです。もちろん天気を読むだけではないし、ニュースを読んだり、バラエティをやったり、スポーツをやったり、いろいろなことをできるちょっと興味深い職業だなというのが頭にありました。

 大学3年生のときに、私は理系だったので大学院に行くつもりで、就活はしていなかったんです。でもせっかく就活できる年齢なので、何か一つだけ経験として試験を受けてみようと思ったときに、記憶に残っていたのがアナウンサー。それでアナウンサーだけ受けてみようと思って受けました。

日テレ桝さんに話し掛けられた「微生物をやってたんだよね」

―― 漠然としたイメージですけど、理系のアナウンサーってあまりいないですよね。

久代 少ないかもしれないですね。なんでなんですかね。フジテレビだと、もう辞められた中村仁美さんとか、他局だと日本テレビの桝太一さんが理系ですね。

―― 桝さんと会われたことは?

久代 新人のとき『スーパーニュース』で行った国会取材で一度すれ違ったんです。もちろん私は存じあげていたんですけど、桝さんは私のことなんて知らないだろうなと思ってたら、話し掛けてきてくださって。「理系なんだよね?」と。私の卒業論文のテーマも知っていてくださったんですよ! 「微生物についてやっていたんだよね」「どんなことが好きなの?」「僕は、こういうのが好きなんだけど」って。やっぱり理系の人って理系を探すんだって(笑)。すごく嬉しかったですね。

新人時代の“苦すぎる”ゴーヤ

―― 入社して最初のテレビの仕事はどういう番組でした?

久代 一番最初は、研修が終わってすぐで、すごく覚えてます。1社提供の5分のミニ番組で、いきなり沖縄に4日間出張で行って。畑で新鮮な果物、野菜を収穫して生のままかじるというのが醍醐味の番組。話を聞くとすごく楽しそうだなと思うんですけど、生で食べないようなものも生でかじるんですよ。フルーツだったら絶対美味しいと思うんですけど、すごく衝撃的だったのが、ゴーヤ。

「え? これも生でいきますか」と確認したら「そういう番組なので、ガシッといっちゃってください」と言われて。でも、農家の人は「いや、それは生で食べてもうまくないよ」と言うんですよ。「そういう食べ物じゃないから」って。でも「いってください」と言われて。すごく迷いながらも、やるしかないと思って生のままかじったんです。案の定、ひたすら苦いんですよ。一瞬いろいろな褒め言葉を考えたんですけど、何も浮かばなくて(笑)。ホントに新人の私の口から出たのが「ものすごく、苦い!」のひと言。

―― 正直(笑)。

久代 農家の人も「当たり前だ」と。「苦い」と言っていいのか、いけないのかという新人なりの葛藤があって。でもそれを言わずにはいられないという自分の素というか、新人らしさが出てしまった仕事ではあったんですけど、すごく印象に残っています。

―― 入社した年に『めざにゅ~』でお天気お姉さんをやる夢が叶ったんですよね。

久代 そうなんです。長年見ていたお天気お姉さんを自分がやっているという喜びがありました。でも気象予報士の勉強を少しかじっていたというのもあって、どれだけ大変な分析のもと、この天気予報ができているかも分かっていたので、気象予報士さんが一生懸命作った原稿を、その資格を取れなかった私が最後に仕上げとして読む。丁寧に伝えなきゃなという、深い思い入れを持ってやっていました。

「テレ朝に入りたかった」発言の真相

―― 久代さん、以前『ワイドナショー』で「テレビ朝日が第1志望だった」とおっしゃっていましたね。

久代 訊かれると思いました(笑)。もちろん本当なんですけど、フジテレビが志望じゃなかったというわけではなくて、私のイメージだと、フジテレビのアナウンサーって別格だったんですよ。キラキラしてて。

―― 就活をされていたのが2011年。

久代 そうです。その時は高島彩さん、中野美奈子さん、平井理央さん……錚々たる方々が揃っていて、生野陽子さんが『めざましテレビ』のメインになった時期。「あ、ショーパン、キラキラ。カトパン、キラキラ……」って。私には縁がない世界だと思ってたんです。

―― 別世界みたいな?

久代 私が目指す「アナウンサー」という職業とは別に「フジテレビのアナウンサー」という職業があるというイメージだったんです。テレビ朝日のアナウンサーの方々はキリッとしていて女性としてカッコいいなって思っていたのもあります。

『いいとも』で叶った夢

―― ワイドナショーでは『ミュージックステーション』をやりたいというのも志望の理由だとおっしゃっていました。

久代 はい。やっぱりタモリさんという存在が、私の中ではすごく大きくて。タモリさんがいまだに、ジャンルで言うと何なのかってよく分からない。「芸人さん」というのもなんか違う感じがして。「司会者」と言っても、うーん……と。私の中ではタモリさんは「テレビの人」の代表で、実在しないんじゃないかぐらいに思っていたんです。マスコットキャラクターみたいな。タモリさんの横で仕事をしている「会社員」というのがホントにすごいな、うらやましいなと。そこに大きな憧れがあって『ミュージックステーション』に出たいという思いはありましたね。

―― タモリさんとは『笑っていいとも!』で、一緒に仕事をされましたよね。

久代 ワイドナショーのときは『ミュージックステーション』しか言わなかったんですけど、もちろん『いいとも』にも出たくて、念願叶って、2年目で『いいとも』のテレフォンアナウンサーになったんです。タモリさんにお会いしたときは、「あ、動いてる!」って(笑)。タモリさんが私の名前を「久代」と言う度に、夢なんじゃないかと思いましたね。テレビで見ていたあのタモリさんが、私の目の前にいて一緒に同じ生放送を戦っていると。すごく感動して、うれしかったです。

タモリさんに言われた「やる気を出しちゃダメ」

―― タモリさんに言われたことは何かありますか。

久代 初めて言われた言葉が「俺に興味ないだろ」と。

―― 「俺に興味ないだろ」(笑)。タモリさんらしい!

久代 すごくびっくりで。興味しかないし、タモリさんのことが大好きですごく見ていたのに「俺に興味ないだろ」と言われて、「えっ、ありますよ!」って。「何でですか?」と訊いたら、『いいとも』のアルタスタジオで、初めてタモリさんと会った時、新人3人でご挨拶に行ったんです。他の2人はタモリさんのことをジーッと見ていたらしいんですよ。なのに、「久代だけ『笑っていいとも』の看板をずっと見て、俺に一度も目を向けなかった。みんな『あ、タモリだ』ってなめ回すように見るのに(笑)」と言われてすごく衝撃的で、タモリさんにはそういうふうに映ってしまっているんだと思って。それからちゃんとしっかり見ようと思って(笑)。

―― 実際、見てなかったんですか。

久代 興味はあるけど、見てなかったんでしょうね。あんまりジロジロ見ちゃいけないって思ったのかもしれないです。

―― タモリさんは相手をよく見てらっしゃるんですねえ。

久代 タモリさんは「久代にはオンとオフがないな、いい意味で」と言ってくださるんです。やる気を出しちゃダメだというのが、いつもタモリさんがおっしゃっていたことで、「がんばってる、がんばってる、私、がんばってる」という人を見ていると疲れるんだと。入社したばかりで、あまり生放送のバラエティなんてやったこともないし、「段取り、段取り」とすごく緊張していた私に対して、「がんばらなくていい」「そのままでいい」と言ってくださったのが、すごく気持ちが楽になりました。「久代はそのままでいいんだよ」という言葉を今でも思い出して、大事にしています。

( #2 に続く)
写真=深野未季/文藝春秋


#2 『向上委員会』久代萌美アナ「さんまさんはずっと私を見てくれている」
http://bunshun.jp/articles/-/10443
#3 フジ久代萌美アナが語る結婚願望「ひとりでご飯を作っても寂しいので」 
http://bunshun.jp/articles/-/10445
につづく

くしろ・もえみ/フジテレビ・アナウンサー。1989年生まれ、東京都出身。2012年フジテレビ入社。現在の担当番組に『さんまのお笑い向上委員会』、『ワイドナショー』、『S-PARK』内ニュースなど。

(てれびのスキマ)

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