小学生向け人気ファッション誌の名物編集長49歳が、小学生キッズモデルに“不適切行為”

文春オンライン / 2019年5月2日 18時0分

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「JSガール」2019年4月号

「週刊文春」創刊60周年記念「GW10連休大放出!」
週刊文春デジタル が報じた有料会員限定のオリジナル記事を蔵出しで特別公開します。(公開日:2019年3月10日)

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 その日、品川区の老舗シティホテルの一室で、ある男と小学生の女児が同じベッドで横になっていた。2人は親子ほど年齢が離れているが、男はこの女児の父親ではない。男の正体は小学生向け人気ファッション誌の編集長。そして、女児はその雑誌のキッズモデルだった――。

 今年で創刊9年目を迎える「JSガール」(発売・三栄書房、発行・エルティーエム、隔月刊)。高学年の女子小学生をメインターゲットに据えた、数多くの小中学生の読者モデルが在籍している小学生向け人気ファッション誌だ。モデル志望の女子小学生にとって憧れの雑誌で、発行部数は11万部とされている(2014年媒体資料より)。

《好奇心旺盛なJS(女子小学生)たちに一番近いファッション誌です。将来、モデルになりたい!と夢を描くJSたちがキラキラできるよう、毎号読者モデルを募集→採用し、誌面を作っていることが一番の特徴です。

 誌面モデルは読者(一般)から採用していることで、多くの一般のJSたちにチャンスがあり、編集部には毎号5000を超える応募用紙が届きます》(同前)

「めざましテレビ」に出演している工藤美桜(19)や秋元康がプロデュースするアイドルグループ「ラストアイドル」のメンバー・松本ももな(16)なども同雑誌モデル出身。

 A子さん(現在10代後半)も同誌のキッズモデルを夢見る1人の少女だった。だが、名物編集長の“不適切行為”にショックを受け、1年程で出演を辞退するようになったという。

 A子さんが初めて撮影に参加したのは、小学校6年生のとき。その撮影現場で出会ったのが、同誌のN編集長(49)だった。

 N氏は「マック店長」という愛称で同誌モデルたちのSNSでもたびたび名前が取り沙汰されるカリスマ編集長。子供をモデルにしたいと望む親たちにも広く名前を知られている。2003年にはキッズファッション誌「maria」(発行・アンジュ・パブリッシング、現在休刊)の創刊に携わり編集局長を務めた。「maria」が3年で発行部数を10万部まで増やし「全国区」になったと「朝日新聞」(2006年6月13日付)に取り上げられたこともある。

 N氏は2011年の「JSガール」創刊時から編集長を務めている。

「A子ちゃんは地方在住だったのですが、すぐに毎月撮影のために東京に呼ばれるようになったんです。最初はお母さんが同行していました。ただ、お母さんも仕事の都合で毎回はついてこられない。そこで、N編集長がお母さんに『編集部で宿泊費をもちます。東京でのA子ちゃんの面倒はこちらで見ますよ』と提案したそうです」(A子さんの友人)

 これが“事件”の発端となる。A子さんの宿泊のために用意されたのは品川区にあるシティホテルだった。

チェックインしてみるとダブルベッドが1つ

「ホテルにチェックインしてみるとN編集長とA子ちゃんは同部屋だったそうです。さらに部屋にはダブルベッドが1つ。A子ちゃんはN編集長と同じベッドで寝なければならない。N編集長から母親には隣の部屋を確保していると伝えていたのですが、A子ちゃんは『お母さんには内緒だよ』と言われ、ヘンだなとは思ったそうです」(A子さんの知人)

 ただ、小学6年生に拒否することはできなかった。

「初めて1人で東京に泊まった夜、N編集長がパンツにバスローブ姿だったのが衝撃的で目に焼き付いていると話していました。同じベッドで寝ていると、N編集長がじわじわと近づいてくる。身体が触れる瞬間もあって、A子ちゃんは『襲われるかもしれない』と感じ、そのたびにトイレに行ったりして、うまくかわしていたそうです。回数を重ねていくたびに、N編集長からの“不適切行為”はどんどんエスカレートしていったそうです。

 しまいには、『一緒にお風呂入っていい?』とまで言ってきた。さすがに断ったそうですが、急に手を掴まれ、膝の上に座らされたこともあったそうです。その状態でお母さんに電話をしたこともあったと話していました」(同前)

 さらに撮影とは関係なく、プライベートでN編集長が会いに来たこともあったという。

「N編集長が地方に在住していたA子ちゃんの家まで車で来たことがあったそうです。その日は2人で映画を見てドライブをしてサービスエリアに行っただけだったみたいですが、今になって振り返ると気味が悪いと話していました」(同前)

 さすがに不信感を隠しきれなくなったA子さんは、母親に今までのことを打ち明けたという。N編集長を信頼して我が子を預けていた母親は、怒り心頭。それ以来、A子さんを撮影に寄越さなかった。

 N編集長を知るキッズファッション誌関係者が話す。

「N編集長は一見気さくな方ですが、前々からキッズモデルを抱っこしたりボディタッチが多かったり、モデルとの距離感が近いと、親御さんの中で話題になっていました。娘が心配で撮影に同行する親御さんも多いみたいです。他誌のキッズファッション誌の担当者はキッズモデルと接するときは髪の毛1本触れないようにと気を付けていますから、N編集長の行為は言語道断です」

 事件当時は「JSガール」の発行・発売にあたっていた株式会社三栄書房(現在は発売元)に事実確認を求めるとこのように回答した。

「N編集長の不適切行為は把握していません。詳しい経緯や事実関係が分からないため、コメントは差し控えさせていただきます。女子小学生のファッションライフを応援するという目的を大切にして取材・編集活動等を行うよう、制作会社にも働きかけて参りました。今後もこの姿勢で臨みたいと考えております」

「週刊文春デジタル」取材班は、N編集長に接触。一連の事実確認を求めたところ、次のように回答した。

「一緒の部屋で寝たことはあります。ただお母さんが『1人で寝かせるのは不安』と言っていたので、一緒に寝ていたという認識でした。『寝れない』と言うから、『早く寝ろよ』と手で体をトントンとすることはありましたけど、本当にやましいことはないです。でも、今思えばまずかったなと。やらなければよかったということもあります」

 N氏はこう答えた翌日になって、取材班に改めて電話をかけてきた。そして、こう述べたのだった。

「実は(昨年)10月末日で会社を退職していて(自分は)現在編集長という立場ではないのです。お手伝いという形で先日発売した2019年4月号には携わっていて、クライアントの関係もあるので編集長として名前は残してもらっていました」(同前)

 現在は編集長という立場を辞しているという。そこで現在同誌を発行し、N編集長が在籍していた「エルティーエム株式会社」の代表取締役・上條由香子氏に話を聞いた。

「去年10月頃から内々でN編集長が退職するという話は進めていました。2019年3月1日にN編集長から退職する旨を書いたメールを社内に一斉送信して正式に退職しました。不適切行為があった時期に弊社は『JSガール』を担当していなかったので、事実関係については分かりかねますが、事実をはっきりとさせて早急に然るべき対処を取りN編集長は被害者と親御さんに謝罪をするべきだと考えております」(上條氏)

 現在も芸能活動を行っているA子さんは、友人を介して、取材班の質問に次のように答えた。

「ご質問の内容はすべて事実です。当時、私はまだ幼かったので、深く考えていなかった。ですが、いま思うと本当に気持ちが悪い。思い出したくない過去です」

 今回のN編集長の“不適切行為”について、児童性犯罪に詳しい弁護士が解説する。

「仮に胸や尻を触るなどのわいせつ行為があったのならば、13歳未満の場合は、合意の有無にかかわらず強制わいせつ罪に該当し、6カ月以上10年以下の懲役にあたります。編集長には児童モデルの管理監督責任があり、青少年保護の観点からも倫理的に許される行為ではありません」

 創刊当初、N氏は新聞のインタビューに対し、こう答えていた。

「キラキラした子どもを発掘し、活躍できるステージを提供してあげたいですね」(東奥日報2011年5月8日付)

 憧れの世界の裏側に、邪淫な大人の欲望があったことを、周囲の大人たちは心に刻み、つねに警戒の眼差しを向けなければならないだろう。

(「 週刊文春デジタル 」オリジナル記事)

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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