「AAAは“事務所ゴリ押し”」レコ大のドンが紅白7年連続出場に苦言

文春オンライン / 2019年4月25日 11時0分

写真

AAAのリーダー・浦田直也 ©文藝春秋

「今回の泥酔暴行事件でAAAが紅白歌合戦に7年連続で出場していたことが取り上げられていて、驚きました。そこまで印象に残る作品はない」

 こう話すのは日本作曲家協会の前会長で、現在は同協会の特別顧問を務める叶弦大氏。「日本レコード大賞」の最高責任者である制定委員長を4年間務めた“歌謡界の重鎮”だ。

 6人組のパフォーマンスグループ「AAA」のリーダー・浦田直也(36)が逮捕されたのは4月20日。その前日の朝5時頃、泥酔状態の浦田は、東京都中央区のコンビニエンスストアで20代女性を平手で叩く、蹴りつけるなどの暴行事件を起こした。小誌スクープ速報では、浦田の日常的なアルコールハラスメントの実態について報じたが、22日、所属事務所のエイベックス・マネジメントは浦田の無期限謹慎処分を発表した。

「稼ぎ頭だった安室奈美恵が昨年で引退したこともあり、エイベックスとしては、AAAを今後さらに強くプッシュし、弟分の『lol(エルオーエル)』などとともに売り出していこうとしていた。そんな矢先でした」(芸能プロ関係者)

 AAAは2005年に日本レコード大賞・最優秀新人賞を受賞。2010年からは8年連続で同・優秀作品賞(実質的なグランプリのノミネート作品)に輝いている。さらに、同年から7年連続でNHK紅白歌合戦にも出場した。

「年末の賞レースや紅白出場選考において、AAAは“事務所ゴリ押し銘柄”の定番でした。それほど売れていないのに、年末になるとやたらと音楽番組に出演する。それが“大手プロダクションの力学”によるものだということは、スポーツ紙の記者をはじめ、業界関係者なら誰もが知っていることです」(音楽担当記者)

 まさにその賞レースに当事者として関わってきた、前出の叶氏はこう話す。

「賞レースの陰で、AAAのためにエイベックスやバーニングプロダクションの周防郁雄氏らが動いているという話は、毎年のように耳にしました。『AAAをグランプリに』という声が強く聞こえてくる年もありましたが、冷静な一部のレコ大審査員が、しかるべき判断をしてくれたおかげで、AAAは一度もグランプリにはなっていません。

 その同じ期間に、彼らは7年連続で紅白に出場していた。わかりやすい比較で言うと、AKB48は10年連続で紅白に出場しているわけですが、彼女たちにはやはり国民的な流行歌があったし、評価すべき良い作品がありました。一方で、AAAにそこまで印象に残る作品はありません。“国民的歌手”と呼ぶにはほど遠いと言えます。

 60年以上の伝統があるレコ大や紅白ですが、業界の理屈ばかりがまかり通る現状について、私は大いに危惧しています。多くの人に愛された曲が評価されるレコ大であり、国民的歌手が選ばれる紅白でなければいけない。事務所の“ゴリ押し”は、才能豊かな歌手の芽を摘んでいるとも言えます。同時に、全国の歌謡ファンを愚弄しているのです」

 事件当日、浦田は被害女性を飲みに誘ったが断られたため、「俺はAAAの浦田だ!」と激昂。女性が「知らない」と答えたところ、浦田は暴行に及んだという。この“裸の王様”を生んだのは、業界の“ゴリ押し”なのではないか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング