『どんだけ~』57歳IKKOさんの“許す力”「チョコプラ松尾ちゃんには感謝しかないの」

文春オンライン / 2019年8月25日 11時0分

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IKKOさん

IKKOさんが語る“テレビ界の恩人”「死化粧のとき、逸見政孝さんの目から一筋の涙が……」 から続く

 いまやバラエティ番組に引っ張りだこのIKKOさん。再ブレイクと言われるが、そのきっかけが芸人・チョコレートプラネット松尾駿さんの『どんだけ~』モノマネだった。

 チョコプラとたびたび共演するIKKOさんが語る2人への感謝。(全3回の3回目/ #1 、 #2 へ)

◆◆◆

「バラエティは全然見てこなかった」

―― 当初は「美容家」IKKOとして注目をされましたが、いまは「タレント」IKKOとしてのイメージが強くなってきました。心構えは変わりましたか。

IKKO テレビに出たときから、本業のほうは少しずつ減っていくんじゃないかなと思っていました。それはもう覚悟していました。それでも私の場合は美容(コスメプロデュースや執筆など)の仕事がベースにあるので、やっぱりタレント業もどっちも失いたくないですよね。バランスよく出させていただきたいなと。

―― IKKOさんの、これまでのお話を聞いているとバラエティは全然見てこられなかった印象です。

IKKO はい。じつはバラエティはあんまりわかんない。

―― いきなりバラエティ出演という立場になって、難しかったんじゃないかなと。

IKKO 最初の頃はね、IKKOっていう人がいて、なんかちょっと面白そうでっていう感覚で、皆さん優しかったから、当時のほうが緊張しなかったと思う。美容家としての仕事が中心だったからバラエティのことなんてわからないじゃない? 

 そのうちにちょっと慣れてきて、ある程度バラエティが分かってからのほうが、緊張しますね。だからいまだに、ドキドキしますよ。

―― バラエティ番組に出ると、当然、芸人さんにいじられたりするじゃないですか。芸人さんにはどのような印象をお持ちですか。

IKKO 頭がいいし、切り返しが早い。即興で何でも答えられる、すごいなっていう印象ですよね。皆さん、よく勉強していらっしゃるしね。長くずっといる人はやっぱりすごいですよ。

2度目の落とし穴ドッキリで「あら景色が似てるわね」

―― 特にこの人はスゴいと思った方は。

IKKO とんねるずさんですね。それにダウンタウンさん、明石家さんまさん、ビートたけしさん、タモリさん……。若手もみんなスゴいと思いますよ。

―― とんねるずさんには『みなさんのおかげでした』の「全落」(落とし穴)のようなドッキリをよくかけられてますよね。

IKKO 最初わかんなかったの。マネージャーも教えてくれないし。で、穴が仕掛けられた発泡スチロールのところを歩いたんだけど、私、なぜか落ちなかったんですよ(笑)。周りのみんなは「あれ?」ってちょっと怖い顔してるの。それで何回か歩いてやっと落ちたんです。

 2度目にドッキリを仕掛けられたときはさすがにね、「あら景色が似てるわね」って思った。でもそれは向こうもわかっているから、単純にロケバスを降りたところには穴はないんですよ。「ああ良かった、今日は違うんだ」って思って安心してロケバスに戻ったら、席ごと後ろに倒れて落とされちゃった(笑)。

チョコプラのモノマネを初めて見た日

―― そういう仕事は嫌だって思ったりはしないんですか。

IKKO いやいや、いきなりその人と初めて会って仕事したわけではないですから。何度か仕事を重ねて信頼関係ができたうえでやっているので全然大丈夫です。

―― 最近はチョコレートプラネットの松尾(駿)さんがIKKOさんの『どんだけ~』モノマネでブレイクされましたけど、最初に知ったのは。

IKKO リビングで掃除していたときに、たまたまテレビをつけていたら「どんだけ~!」とか「まぼろし~!」っていう声が聞こえてきたんです。自分の番組のスケジュールは把握しているので「あれ、なんだろう?」って思ったら、あの2人だったんです(笑)。

―― それを見てどう思われましたか。

IKKO 嬉しかったですよ。よく特徴を勉強して、スゴいなと思いましたよね。私、こんな言い方してるんだなって。「どんだけ、どんだけ、どぉんだけ~」って(笑)。

「松尾ちゃんには和服も何着かあげたの」

―― 自分で見ても面白いですか。

IKKO 私、自分の面白さとか何とかって、何が何だかわかんない。気にしてやってることはないからね。たぶん、私みたいなのは芸人じゃないから気にしちゃうと、面白くないと思いますね。

―― チョコレートプラネットさんとはその後、何度も共演されてますね。

IKKO 私、“人生のお神輿”っていうのは2回はないと思ってたんです。12年前に「どんだけ~」が流行語になって1回お神輿に乗せてもらった。それだけでも十分ありがたいのに、彼らをきっかけに今再び神輿に乗せてもらった。だからあの2人にはすっごい感謝してる。

―― IKKOさんの和服も差し上げたと聞きました。

IKKO そう。最初は洋服をあげたんです。でも私自身がこうやってほとんど和服でテレビに出てるじゃない。それなのに、松尾ちゃんがお洋服だとかわいそうねっていうことで、和服も何着かあげたの。私がもう着なくなったやつだけど、2、3回しか袖を通したことがないものがほとんどだから、けっこういいやつだと思いますよ(笑)。

「テレビに乾杯。愛を込めて、IKKO」

―― IKKOさんは共演者の方々には必ず差し入れをされるという話をよく伺います。今日も僕らにまで手土産を頂いて、ありがとうございます。どういうきっかけで始められたんでしょう。

IKKO 私、飲みに行くとか、そういうことをあまりするタイプではないので。いいときはいいけど、こじれたりした場合に、ちょっと寂しいじゃない。だから、礼儀に関しては忘れないようにって。やっぱり子供の頃、『ぬかるみの女』とかのドラマを見てしみついた気遣いの精神が多大にあるんじゃないかと思います。

―― いま自分が出ている番組以外で好きなテレビ番組とかはあるんですか。

IKKO 『ニッポン応援団』『ナゼそこに? 日本人』とか、あの辺が好き。あと『ヒャッキン!』も見てたわね。逆に、海外の人たちが日本に来てっていう『YOUは何しに日本へ』もけっこう好きで見てますね。『ポツンと一軒家』も好き。あと、NHKの歴史ものとかも。どうやってこの人物はこの時代、こういうふうに名を残していったかとかっていう人生観を描いたような番組。ドラマでいうと、今、宣伝大使をやらせてもらっている『凪のお暇』は面白いですよね。三田佳子さんの、あの役が面白くない?「小銭漁りババア」。スゴいわよね~。

―― 今後出てみたいテレビ番組はありますか。

IKKO 私、芸事に関しては学んできたわけでもないし、特別な才能があるわけでもない。芸能界の皆さんにかわいがってもらって、マイペースで今まで通り楽しく出させていただければ幸せだなと思います。美容の世界では、私にしかできないものっていうものをやって行きたいと思います。そうやって、テレビと美容のふたつのバランスがうまく取れていくと嬉しいなと思います。そのための努力をしていきたい。

―― お話を伺って想像以上にIKKOさんが「テレビっ子」なんだっていうのがわかって嬉しくなりました。

IKKO テレビを通して、時代、時代でいつも「幸せ探し」をしているみたいですよね。ちょっと小さな幸せ探し。やっぱり人間って弱いから、先人の人たちがやってきたことや考えてきたことをテレビで見て、何か道しるべにしているような気がします。だから最後にこう書いておいて。「テレビに乾杯。愛を込めて、IKKO」って(笑)。

写真=宮﨑貢司

◆#1 「スチュワーデスになりたい」IKKOさんが“自分は女性だ”と気づいた小学1年のとき
https://bunshun.jp/articles/-/13538
◆#2 IKKOさんが語る“テレビ界の恩人”「死化粧のとき、逸見政孝さんの目から一筋の涙が……」
https://bunshun.jp/articles/-/13539

プロフィール
1962年生まれ、福岡県出身。横浜・元町の美容室で8年間修業した後、1992年に「アトリエIKKO」を設立。「女優メーク」と呼ばれる独自のヘアメーク術で、テレビ、雑誌、舞台など幅広く活躍する。2003年「ジャスト」(TBS系)に出演し、テレビデビュー。「おネエ★MANS」(日本テレビ系)などにレギュラー出演。2007年「どんだけ~」が新語・流行語大賞にノミネートされる。

INFORMATION

撮影協力
タブローズ (TABLEAUX)

東京都渋谷区猿楽町11-6
サンローゼ代官山 B1F
営業時間 18:00~24:00
https://tableaux.jp/

(てれびのスキマ)

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