《暴言音声》従業員が明かす佐野SAストライキ長期化の要因「私たちはパワハラを受け続けてきた」

文春オンライン / 2019年8月28日 18時0分

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ストライキが続く佐野サービスエリア ©文藝春秋

 8月14日未明に突入した、東北道・佐野サービスエリア(上り線)のストライキ。2週間余り経った現在も収束する気配はない。ある従業員によると、「ストライキが長期化している背景には、以前の過酷な労働環境の影響がある」という。

パチンコに負けると従業員に怒鳴り散らした

「ストライキに突入した直接の理由は、親会社の経営不振と加藤正樹元総務部長(45)らの不法解雇です。しかしお客様にご迷惑をかけてまで、2週間にわたってストライキを断行し続けているのには他に理由があります。

 私たちは今まで毎日繰り返されるパワハラに耐えてきたんです。パワハラが常態化してしまったのは、私たちが声を挙げず、受け入れてしまったことにも原因がありました。今回のストライキでは間違っていることが正されるまで、主張を曲げるつもりはありません」(同前)

 パワーハラスメントをしていたとされるのは元総支配人のT氏だ。T氏は40代半ばで体重100キロほどの大柄な男性。以前は関西の有名旅館の支配人をしていて、2018年8月頃に入社したという。

「Tさんが佐野サービスエリア内にある事務所に顔を出すのは1日3時間ほど。ドアを開ける音でその日の機嫌がわかるんです。パチンコで負けたときは特に機嫌が悪く、誰彼かまわず従業員に当たり散らすこともあった。毎日朝礼があるのですが、そのたびにTさんは『売り上げが落ちるのはオマエらがなってないからだ!』と名指しで叱責していました。あの地獄のような日々を忘れることはできません」(同前)

 7月12日に加藤氏らがT氏の退任を求める署名をT氏本人に突きつけ、T氏は自主退職の意向を示した。しかし7月20日の労使交渉の場で、加藤氏らは岸敏夫社長(61)ほか経営陣にもT氏退任を確約してほしいと申し入れている。

「岸社長がT氏の退任を撤回させたがっているという情報があったため、労使交渉の場で念押ししました。その際に従業員たちが受けてきたパワハラ内容を報告したのですが、岸社長は笑みを浮かべながら『(T氏は)そんなこと言っていたの』と発言した。経営陣と従業員の温度差を感じました。特に岸社長は現場の苛酷な労働環境や、パワハラの深刻さを理解していないように見えた」(加藤氏)

元総支配人パワハラ音声「クビにしようかな……」

 「週刊文春デジタル」は元総支配人T氏のパワハラ音声を入手した。音声データには事務所のドアを強く叩き、中にいた女性従業員を強く叱責するT氏の声が録音されている。

 ケイセイ・フーズがストライキへの見解を記した文書「事情のご説明」には、T氏によるパワーハラスメントへの同社の対応について「T氏は、上記の申し入れ(加藤氏らによるT氏への退任要求)の直後、弊社を自発的に退職いたしました」と回答している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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