フジテレビ「月9」復権の理由は「上野樹里」「警察・医療物」「朝ドラ」

文春オンライン / 2019年9月30日 5時30分

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上野樹里の趣味は義母・平野レミ氏と同じく「料理」 ©文藝春秋

 石原さとみ(32)、杏(33)、深田恭子(36)ら30代女優が妍(けん)を競った夏ドラマ。中でも話題を呼んだのは、5年ぶりの連ドラ主演、かつ『のだめカンタービレ』以来13年ぶりのフジテレビ“月9”主演となった上野樹里(33)。

 23日に最終回を迎えた『監察医 朝顔』が、第6回の14.4%を筆頭にすべて2ケタ視聴率獲得という安定感を見せた。

「『のだめ』での天真爛漫な音大生役のイメージが強かった上野だが、今回は一転、実直な法医学者役。落ち着いた演技で“新生・上野”を打ち出した」(放送記者)

 2000年、女性誌のモデルオーディションへの応募をきっかけとして芸能界入りした上野。03年、NHK連続テレビ小説『てるてる家族』ではヒロイン役を石原さとみと最終選考まで争い、最終的には石原の姉を演じた。翌年公開の映画『スウィングガールズ』では堂々の主演。そして『のだめ』でトップ女優の一角を占めるに至った。

「作品をしっかり選ぶ主義で、その後の連ドラ主演は『素直になれなくて』(10年・フジ)、NHK大河ドラマ『江』(11年)、『アリスの棘』(14年・TBS)と多くはない。もともと歯に衣着せない言動も含め自由奔放だった上野だが、16年にトライセラトップスの和田唱(43)と結婚以降は女優としても落ち着きが出て、大人の役も似合うようになった」(芸能デスク)

テレ朝、NHK朝ドラの手法を取り入れた“月9改革”

『朝顔』好調の陰には“月9改革”も見え隠れする。

「『君の瞳をタイホする!』(88年)でトレンディドラマを創出した月9は、バブル崩壊以降も浮世離れしたドラマを作り続けた。『HERO』(01年)などモンスター作品を送り出したものの、10年代後半は平均視聴率1ケタが常態化。今年になって『トレース~科捜研の男~』『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』が2ケタを取れるまでに回復したが、共通点は好調のテレビ朝日に倣い、警察・医療物で1話完結にしたこと。今回のドラマも然り」(前出・放送記者)

 さらに、NHK朝ドラのエキスも窺えるという。

「上野の父親役が時任三郎(61)。『なつぞら』の祖父役・草刈正雄(67)など、朝ドラが往年の人気俳優を核となる役で起用し、中高年層の関心を高める手法と似ている。内容も東日本大震災で母親が行方不明となった影響で、誰かの“生きた証”を見つけるべく仕事に打ち込むというヒューマンドラマ。浮世離れした設定から脱却し、朝ドラのような堅実志向になってきている」(前出・芸能デスク)

“朝の顔”を見習い、花開いた朝顔。上野が次に咲かせるのはどんな花か。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月3日号)

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