【中日】ナゴヤドームは“ボールパーク”より“ナゴヤ球場”を目指せ

文春オンライン / 2017年3月21日 11時0分

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©竹内茂喜

変身したナゴヤドームを見に行く

 本拠地ナゴヤドームが、今年、開場20周年を迎える。その目玉として10億円という大金をかけた大型ビジョン「106ビジョン」を完成させた。これまでの1面から3面構成とし、セ・リーグ本拠地では最長となる横幅106メートルの大画面へと変身。その他にもグループ観戦用として、テーブル付きのボックス型シート2種類も新設。5階のビジョン隣には最大12人で楽しめる「パノラマパーティテラス12」、3階の三塁側上段には、3人から5人までの「リビングボックス」を設け、ファンの要望に応えた場内改装が施されたようだ。流行りモノ好きな私。初鰹を食すが如く、早速足を運んでみた。

威圧感十分! 森監督の所信表明ポスター

 入場早々目に飛び込んできたのが、今年のスローガン、原点回帰のバナー。ドラゴンズ同様、ドームもイチから出直しだ!との意思表明とも受け取れた。そしてドームへ訪れた人なら誰もが足を止めたであろう場内至る所に掲示してある森繁和監督のポスター。さわやかなイメージはやはり性に合わないのか一切感じ取れず、アウトレイジ風なる威圧感十分の出来栄え。“お前ら、ちょっとぐらい負けが込んだぐらいでグダグダ言うんじゃねぇーぞ!”とのお言葉が聞こえてきそう。これがなんとトイレにまで貼ってあるから驚きモノ。この徹底ぶり、まさに今一度ドラゴンズ愛を再確認させようとする森監督自身の思惑なのかもしれない。男子トイレも貼ってあるということはきっと女子トイレにも貼ってあるわけで、“カープ女子なんかになってみろ! 夜道を歩けなくしてやるからな!”なんてキャッチコピーが目に浮かんできそうだ。

本拠地開幕戦のサプライズに期待

 ゲートをくぐると、あのイチ推しビジョンがお出迎え! ハイ、まさに圧巻そのもの。今まで他球団と比べて遅れを取っていた演出効果が一気に改善しそうだ。あとはこの宝物をどう使いこなすか。こけら落としとなるナゴヤドーム開幕日、4月4日まで試行錯誤を繰り返してもらいたい。せっかくの宝物、詰め掛けた観客が腰を抜かすぐらいのサプライズを期待したいところだ。ここはひとつお題として全長100メートル級・巨大竜の舞いを要望しておきたい。いきなりハードルを上げてしまったが、期待しています!

 実は昨年も開場以来初となる大改修が行われ、ファン待望であったフィールドシート設置、バックネットの吊り下げ式、内野席ネットの支柱取り外し等が行われ、サービス向上に努めようとするドーム側の熱い姿勢がヒシヒシと伝わってくる。昨今Koboパーク宮城、横浜スタジアム、そしてMAZDA ZOOM-ZOOMスタジアムなどが推し進めているボールパーク化の波にナゴヤドームもようやく重い腰を上げたのだろうか。開場以来、無機質な佇まい、ファンの心を奪うような場内演出が乏しい上に飲食物もコスパが低いと芳しくない評価を受け続けていたが、汚名返上とばかり一気呵成に攻め立ててきたようだ。ならばもうちょい突き進みましょうよ!というのがドラファンの本音。来年以降の計画に是非取り入れてもらいたい企画を妄想してみた。


セ本拠地球場で最大となる「106ビジョン」 ©竹内茂喜

妄想ナゴヤドーム改造計画

 まず第一弾は食から入る。名付けて「よみがえれ! ナゴヤ球場メシ!」。当時を知る人ならウンウンと思わず首を縦に振ってしまうナゴヤンソウルフードを提供してもらいたい。球場に近づくにつれ、醤油の香ばしい匂いがたまらなかった“イカ焼屋台”。入場門をくぐればソースの焦げた匂いがたまらなかった“美そのの焼そば”。センターバックスクリーン裏には“矢場とんの串かつ”と子供ながらもヨダレをたらす、呑み助オヤジならアルコールが止まらなくなる逸品ばかりが当時は揃っていた。

 どうも今は、隣接するイオンで食事を済ませてくるのがトレンドのようだが、やはり野球を観ながら食事を楽しむという文化を、継承するべきだろう。それも名古屋コテコテの食文化を。場所はそうだな、現在外野席後方にあるレストラン席を大改造し、全て赤のれん街に改装! 当然全店立ち飲み。野球を観ながら串かつ、どて焼を酒のアテに一杯やれるなんて、素敵な話に思えません?

 そしてもう一つ。よくアメリカでは外野席あたりにジャクジーを楽しめるエリアを設けるボールパークがあるようだが、ナゴヤドームは和で攻める。ズバリ銭湯だ。外野6階のパノラマ席あたりを大改造し、360度全貌パノラマ銭湯なんて造ってしまったら、日本中の銭湯マニアが押しかけるのは必至。平田良介のケツを観ながら汗を流す、そして風呂上りには赤のれん街へ足を運ぶ。もう野球を観に来たのか、何しに来たのか収拾がつかなくなりそうだが、なんだか夢を感じさせるプランニングじゃありませんか? もう他チームが推し進める“ボールパーク化”計画ではなく、基本コンセプトは完全に時代を逆行する“球場化”計画! コンサルタント料は頂きません! 是非ナゴヤドーム関係者の皆様、そして株主の方々、ご一考頂ければ幸いです。

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。

(竹内 茂喜)

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