“史上最悪”は2014年だった……ジャニーズ「よいカウコン、わるいカウコン」を考える

文春オンライン / 2019年12月31日 20時30分

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左からHey! Say! JUMP、嵐、King & Princeのうちわ

 今年も開催されるジャニーズの祭典「ジャニーズカウントダウン」。東京ドームに、若手からベテランまでジャニーズのタレントたちが一堂に会し、年またぎでライブを行うジャニーズ随一の人気イベントだ。通称「カウコン」と呼ばれるこのコンサートでは、グループごとに楽曲が披露されるほか、別グループの曲を歌う「グループチェンジメドレー」、グループの垣根を超えたシャッフルメドレーなど年に一度のお祭りとして、毎年、ファンの間ではプラチナチケットをめぐる激戦が繰り広げられている。

 ほぼ毎年フジテレビが生中継を行なっているため、「紅白のあとは娘や妻にテレビをジャックされ、なんとなく一緒に“カウコン”を観てる」という人も多いのではないだろうか。

ファン同士語り合うところまでが「カウコン」

 ところでこの「カウコン」には“よいカウコン”と“わるいカウコン”がある。当たり年、そうでない年の差が思いのほか激しいらしい。例年コンサート終演後の午前1時頃には、SNS上でコンサートのレポートとともに、まるで通知表のように「カウコン」にまつわる評価が飛び交う。その年のジャニーズの動向を占うかのように、予想を含めてファン同士あれこれ語り合うところまでがジャニーズカウントダウン、でありジャニーズツウたちの腕の振るいどころともなっている。

 今年の目玉として掲げられているのは、ジャニーズデビューソングメドレーや、来年デビュー25周年を迎えるV6の25周年メドレー、そして1月22日にジャニーズ初の2組同時デビューが決定している「SixTONES」と「Snow Man」などジャニーズJr.のステージだ。

 ジャニーズJr.の育成のために設立された「ジャニーズアイランド」の社長として滝沢が力を入れていた2組の大型デビューとあって、実質はこの「ジャニーズJr.」のステージが先輩グループを凌ぐコーナーになりそうだ。

ファン同士の争いも激化する「スノスト」

 ちなみにこの2グループ。6人組のSixTONESには京本政樹の息子、元KAT-TUNの田中聖の弟、Hey! Say! JUMPを喫煙騒動で脱退した森本龍太郎の弟が揃っており、なかなかいわくつきのグループとしても話題だ。“オラオラ系”を特徴とし、デビュー曲はあのYOSHIKIが作詞作曲というのだから、事務所の気合が感じられる。一方、9人組のSnow Manは「滝沢直轄」とも呼ばれ育ってきたグループ。2019年1月に突然メンバーが3人追加加入。長く「職人肌ゆえにCDデビューは難しいのでは」と語られていた彼らも一気に華やかさを増し、めでたくデビュー決定へと至った。

「スノスト」として長くライバル関係にあった2グループ。ファンの間では「本当は人気の面で圧倒的に別格だったSixTONESが先にデビューするはずだったが、滝沢による調整が入り2グループ同時デビューにさせられた」と囁かれるなど、同時デビューを巡ってファン同士の争いも激化。デビューに際しては、ハイタッチイベントが予定されているが事務所の意に反して双方のメンバーに向けての「口撃」が早くも心配されている状態だ。

「史上最大のトラウマ」は2014年の「マッチ事件」

 今回のカウントダウンでは、他に今年7月に亡くなったジャニー喜多川氏の追悼コーナーも予想されるなか、ジャニーズファンにはまだ拭い去れない「不安案件」がある。

 ファンにとって「史上最大のトラウマ」と今でも語り草となっているのが、2014年のカウントダウン、通称「マッチ事件」だ。この年は事務所のボス的存在でもある近藤真彦がデビュー35周年を迎えたアニバーサリーイヤー。例年デビューの周年を迎えたグループを強めにフィーチャーするのは、ジャニーズカウントダウンの定番で、今年なら25周年を迎えるV6がその対象だ。その場合、各グループの名曲コーナーやシャッフルメドレーなどに並ぶ目玉企画の一つとして、代表曲数曲が披露されるのが普通だ。

 ところが、この年はかなり様子が違った。ハーレーに乗って登場した近藤は、ジャニーズファンにもほぼ認知されていないその年の新曲「Let’s Go!」を熱唱。その後、後輩を巻き込みつつも延々と「マッチメドレー」を続け、ソロコンサート並みにカウコンをジャック。約15曲を気持ちよさそうに歌った近藤とマッチ担以外には、ドーム中に想像を絶するどんより感が満ち、終演後は「貴重なチケ代返せ」「マッチ接待カウコンか!」との声がSNSに溢れかえった。

「まさか今年も?……嫌な予感しかない」

 2018−2019のカウコンでは20周年を祝い嵐が3曲メドレーを披露したが、あの「国民的アイドル」嵐ですらたった3曲のメドレーであったことを思えばこの「事件」がいかに異常事態だったか容易に想像できるだろう。あげくこの年は、SMAPのマネージャー飯島氏、現社長ジュリー氏との「派閥問題」が大きく影響したKis-My-Ft2の不在なども問題視され、影の部分が強調される年越しとなった。

 2020年は奇しくも近藤のデビュー40周年イヤー。現状、出演者としてのリストに近藤の名はないがファンの間では「まさか今年も?……嫌な予感しかない」「この前ダウンしたのだからおとなしくしてて」「サプライズは勘弁」とザワザワが広がっている。

翌年は「初夢2ショット」で巻き返し

 この、史上稀に見る「最悪のカウコン」評価はさすがに事務所を動かす結果となったのか、翌年は事前に視聴者アンケートを実施。「初夢2ショット」と題し様々なコラボが発表され、嵐の松本潤は、自身の物真似芸を得意とするA.B.C-Zの河合郁人とドラマ「花より男子」の主題歌「WISH」を披露。またアンケート1位は渋谷すばる(当時関ジャニ∞)と滝沢秀明(当時タッキー&翼)のコンビが獲得。嵐や関ジャニ∞を輩出した「ジャニーズジュニア黄金期」に、「東の滝沢 西のすばる」として人気を博した2人による楽曲披露が大きな話題となり「これぞカウコン!」とファンを喜ばせた。

KinKi仕様のステージは外れ?

 さてカウントダウンのステージというのは通常、年末年始のドーム公演を行なっているグループのステージをほぼそのまま転用するのだが、このステージの作りにも「当たり外れ」が存在するのだとか。例えば2人組の「KinKi Kids」と現在8人組の「Hey! Say! JUMP」とでは構成するステージや花道の本数、仕掛けも大きく異なるためだ。

 カウントダウンの見どころの一つは「異なるグループの同期や先輩後輩による絡み」だがこのわちゃわちゃとした「エモい」絡みを見るためには、広めの花道やゆったりとしたステージの作りが必須。ところがベテランのKinKi仕様のステージでは2人の距離感そのままに、堂本剛、光一が1人ずつ移動していくような構成が多く、花道が張り巡らされている、ということも少ない。そのためカウコン特有の「仲良し感」を得るには物足りない構成なのだ。

 今年、年末年始の東京ドーム公演を担っているのは仲良しグループとしても知られるHey! Say! JUMP。今回のツアーでのステージの作りはメインステージのほか、センターステージ、バックステージ、縦横無尽に広がる花道、とパーフェクトな「カウコンコンシャス」なデザイン。ファンが期待する「グループの垣根を超えた絡み」も大いに期待できるはずだ。

もう一つの心配は「国分太一がしゃしゃり出てこないか」

 カウコン的当たり外れ、はさらにこんなところにも。それがジャニーズである以上、ファンにとっての注目ポイントは「ダンス」。シャッフルメドレーで「ダンス曲」が割り振られるか、「きちんとダンスするのか」そして「国分太一がしゃしゃり出て台無しにされないか」も重要なのだという。例えば手を左右に振ってお茶を濁しながら歌う「お手振り曲」だとハズレ。そのまったり感に、目立ちたがりの先輩国分がおふざけでフレームインしてくることもブーイングが大発生する更なる大ハズレ案件だ。

 なお、このおふざけを継承しているのが関ジャニ∞の村上信五。村上と同チームで歌うことになると邪魔されることなく無事に「ジャニーズらしく」歌唱を遂げられるのか、ピリピリとした気持ちで見守ることを余儀なくされるのだという。反面、しっかりとダンスで見せる楽曲を歌い踊る曲を担当したり各グループからの「ダンスエリート選抜」と思しきユニットに選ばれると「我が軍優勝!」となり、晴れやかな新年が訪れるようだ。

 2020年大晦日をもって活動を終了する嵐にとって活動休止前最後のカウコン出演とも噂されるなか、マッチ先輩への忖度はどの程度なのか、副社長となった滝沢節はどこまで発揮されるのか…今年のカウコンからも目が離せない。

(大向 宏)

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