“ポスト安倍”に新展開 石破茂「二階さんも菅さんも同じ想い」発言で、総裁選の行方はどうなる?

文春オンライン / 2020年6月20日 6時0分

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石破茂氏 ©文藝春秋

「私が掲げる『地域分散・内需主導型』の国家像については、二階俊博幹事長も理解を示して下さっていると仄聞します。和歌山が地盤の二階幹事長は県議出身で、地方の代表のような政治を知悉されている家。秋田出身の菅義偉官房長官も地方への熱い想いを持っておられる。病気療養中の竹下亘先生(元総務会長)も隣の島根が地盤で、二言目には『田舎を大事に』と仰います」

「文藝春秋」7月号のインタビューで、そう語ったのは、石破茂元幹事長(63)。安倍政権の新型コロナウイルス対応に批判が高まる中、地方を重視する「地域分散・内需主導型」国家を掲げ、二階氏や菅氏らとの連携を滲ませたことが永田町で波紋を広げている。

二階幹事長も「石破氏は期待の星」

 各種世論調査で、「ポスト安倍」候補のトップに立つ石破氏。読売新聞社が6月5~7日に実施した調査では、26%の支持を集め、2位(15%)の安倍晋三首相や小泉進次郎環境相を大きく突き放した。

 だが石破氏と言えば、安倍首相に批判的なスタンスを取り続け、世論調査の数字とは裏腹に国会議員の間での支持は広がっていないとされる。石破氏自身も政策論には熱心な反面、他派閥の議員との交流には消極的だった。ところが今回、安倍政権を中枢で支えてきた二階氏や菅氏の名前を挙げ、秋波を送ったのである。

 6月8日には、その二階氏と国会内で会談した石破氏。9月17日に開催予定の石破派パーティーでの講演を依頼し、その場で承諾を得たという。かつては安倍首相の「総裁4選」にも言及したことのある二階氏だが、会談後には「石破氏は将来さらに高みを目指して進んでいただきたい期待の星」と持ち上げ、石破氏の期待に応えた形だ。

岸田氏に否定的な菅官房長官がどう出るか

 かたや菅氏はどうか。これまで政権の危機管理を一手に担ってきたものの、新型コロナ対応を巡ってはいつになく存在感が薄い。小・中・高への一斉休校方針をはじめ、政策を主導しているのは、今井尚哉首相補佐官だ。また、黒川弘務前東京高検検事長の賭け麻雀問題でも、菅氏と黒川氏の距離の近さが指摘されるなど厳しい状況に立たされている。

 一方で、安倍首相が次期総裁の「本命」とする岸田文雄政調会長については、水面下で「発信力がない」と否定的な見解を示すなど、次期総裁選で支持する可能性は高くない。このように首相と菅氏の間で溝が生まれつつある中で飛び出したのが、今回の“石破発言”だった。

総裁選勝利へのシナリオ

 菅氏は6月10日の記者会見で「個々の記事にはコメントを控える」と述べたが、17日夜には二階氏と会食し、今後の政局などについて意見交換を行った。もし仮に、二階派(47人)を率いる二階氏と、多くの若手議員に影響力を持つ菅氏、そして前回の総裁選でも石破氏を支持した竹下派(54人)を率いる竹下氏の三人が、石破氏と距離を縮めるようなことがあれば、「数の論理」という点でも来年9月に予定される総裁選への影響は必至だろう。

 石破氏は二階氏、菅氏、竹下氏について、こうも語っている。

「皆さん、地元に友達や親戚がいて、地元の言葉で喋って、地酒を呑み、バカ話をしながら、泣きたくなるような思い出を共有する政治家です。このような政治家が大事にする『地方』が発展していくことこそが、この国の発展に繋がると私は確信しています」

 では、石破氏が掲げる「地域分散・内需主導型」国家とは、具体的にどのようなものか。二階氏や菅氏らとの連携をどのように総裁選に向けて生かしていくのか。それらの詳細は、「文藝春秋」7月号ならびに「文藝春秋」digitalに掲載した石破氏のインタビュー「 安倍総理は国民を信じていないのか 」をお読みいただきたい。

 そのほか、PCR検査の遅れや「アベノマスク」など安倍政権のコロナ対策への批判、検察庁法改正案の重大な問題点、総裁選のライバル・岸田氏との意外な関係などについても8ページにわたって語っている。

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(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年7月号)

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