「合宿所に男を…」K-POPアイドル「AOA」イジメ告発に性的スキャンダル暴露の報復合戦。その結末は?

文春オンライン / 2020年7月14日 17時0分

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AOAのメンバー。右から2番目がリーダーのジミン、右端がミナ。  ©︎AFLO

 女性アイドルグループのリーダーが、合宿所に「男を連れ込んでセ○○ス」――。そんな元メンバーの暴露で、K-POP業界がいま大きな騒ぎに包まれている。この元メンバーはさらに、リーダーから10年近くにわたりイジメを受けてうつ病やパニック障害を患ったと主張。縫合痕も生々しい左手首の傷跡まで公開し、K-POPファンに衝撃を与えた。

 問題の女性アイドルグループは、2012年に8人組でデビューしたAOAだ。露出は控えめながらセクシーなコンセプトのダンスを売りに、韓国で2014年にブレイク。日本でも同年にデビューを飾り、これまでアルバム2作とシングル曲5作をリリースした。通常7年の専属契約を更新して8年目を迎えられるアイドルは限られており、競争の激しいK-POP業界でうまく勝ち抜いてきた人気グループだ。

ショッキングな傷跡を公開

 AOAはその一方で、2016年からメンバー3人の脱退も相次いだ。今回の暴露発言の主は、2019年5月に3人目の元メンバーとなったミナ(26)だ。

 ミナはAOA在籍時から女優としても活動し、2019年2月までに10本近いドラマに出演。脱退の翌々月には新事務所への移籍を発表して再出発をアピールしたが、まだ特に目立った活動がない状態だ。一方で今年5月末~6月初めにはインスタグラムで「左手がしびれる」とコメント、また左手首に傷跡がうかがえる写真をUPして、ファンを心配させていた。

 その彼女がAOAでのイジメをインスタグラムで暴露したのは、今年7月3日のことだ。ミナはまず2回に分けて長文を掲載し、ある「年上のメンバー」のせいで精神安定剤や睡眠薬を服用するようになり、ついに自殺まで試みたことなどを告白。父親が膵臓がんで他界する際も十分な見舞いができず、控え室で泣いていると「年上のメンバー」が「場が白ける」と言ってロッカーに閉じ込めようとしたという。一方でそのメンバーが自分の父親の死に際しては仕事をキャンセルしたことなども綴り、根深い遺恨を露わにした。

 名指しはされていなかったものの、ファンは書き込みの内容から問題のメンバーがリーダーのジミン(29)だと特定。そのジミンはミナの投稿からほどなく、自身のインスタグラムに「小説」とだけコメントした。これに対してミナは「証拠がある」と主張し、3本の深い傷跡が横切る左手首の写真をUP。またデビュー準備期間から数えて約10年に及ぶという精神的苦痛を訴えながら、ジミンの謝罪を求める投稿を何度も繰り返した。

「合宿所に男を連れ込んで」発言が決定打に

 翌7月4日にミナがインスタグラムで明かしたところによると、8回目の投稿の後でジミンを含むメンバー全員とマネージャーがミナを訪問。ジミンは「自分が死ねばいいのか」と騒いだりもしたが、結局ミナへの謝罪を伝えたという。これを受けてミナは9回目の投稿で、「私も落ち着いて根気よく治療を受けながら努力し、もうこんな騒動を起こさないようにします」と宣言。こうして前日からのイジメ騒ぎは、いったん落ち着いたかに見えた。

 そこからまた事態を再燃させたのは、ジミンが同日公開した謝罪メッセージだ。「世間を騒がせて申しわけない」と言いつつ自分への謝罪がないことに腹を立てたミナは、「昨日私が正しい道へ進むためだったと言ったけど、そんな人が合宿所に男を連れ込んでセ○○スしたの? まず自分が正しいことをしなさい」と、致命的なスキャンダルを暴露してしまった。

 AOAが所属する芸能事務所FNCエンターテインメントは4日の夜遅く、「ジミンは本時刻をもってAOAを脱退し、一切の芸能活動を中断することを決定した」と発表。素早い処分で事態の収拾を図った格好だが、決定的なイメージダウンに加えてリーダーを失ったグループの将来は、もうお先真っ暗らしい。

KARAや少女時代にも噂はあったが…

 K-POP業界ではこれまで、アイドルグループ内のイジメがたびたび取り沙汰されてきた。事務所がメンバーを寄せ集めてグループに仕立てるのでそもそもの結束が不安定、メンバーごとの人気や個人収入に格差が生じるため人間関係にヒビが入りやすい、などが主な背景とされている。

 ただしどういうわけかアイドルのイジメといえば、これまで話題の中心となってきたのはもっぱら女性グループだ。古くは1998年デビューのFin.K.Lや2001年デビューのJEWELRY、またちょうど10年前に日本で旋風を巻き起こしたKARAや少女時代、あるいは同時期に韓国で一世を風靡したWonder Girls、AFTERSCHOOLなども、何かにつけてイジメが囁かれてきた。

 その大半は他愛のない噂にすぎなかったようだが、メンバー間のイジメ疑惑が連日メディアをにぎわす大問題に発展したグループもある。2009年に5人組でデビュー、2011年には日本へも進出したT-ARAがそうだ。

人気絶頂から転落したT-ARA

 当時有数の人気を誇っていたT-ARAがイジメ疑惑に見舞われたのは、2012年7月のこと。音楽番組収録中に足を負傷したメンバーのファヨンに対し、ほかのメンバーたちがSNSで非難をほのめかすコメントを投稿したのが始まりだ。ファンの間ではすぐグループ内のイジメとして大きな騒ぎとなったが、所属事務所は同月末にファヨンとの契約解除を発表。これが巷の大きな批判を招き、飛ぶ鳥を落とす勢いだったグループの人気は下降の一途を辿った。

 韓国ではちょうど前年の中学生自殺事件などを機に、校内暴力やイジメが社会問題として大きな注目を集めていた時期。そうしたなかで10代に絶大な人気を誇ったT-ARAのイジメ疑惑は、芸能ゴシップの枠を超えて大きな社会的関心を集めたわけだ。

 ただし2017年にはT-ARAの元スタッフを名乗る人物が、ファヨンとその双子の姉がほかのメンバーを脅迫するなど問題行動を重ねていたと主張したりもしている。事実なら事務所がファヨンを追い出したのは正しかったことになるが、いずれにせよグループにとっては後の祭りだった。

AOAもイジメで消えるのか

 T-ARAの前例からもうかがえる通り、韓国のアイドルにとってイジメはとりわけ厳しい視線に晒されるスキャンダルのようだ。今回の一件を受けて、AOAはミナ以外の元メンバー2人もイジメが脱退の原因らしいとの情報がネットに飛び交っている。またジミン脱退後に残ったメンバーまで、「イジメを傍観していたのでは」との批判に晒されている有様だ。

 そうでなくても女性アイドルグループとしての寿命に限界が見え始めていたAOAは、もう事実上の解散となるのではと囁かれている。9月に予定されていたイベントへの参加も、すでに取り消しが告知された。華やかなK-POPのステージも、その裏舞台に足をすくわれるリスクを常に抱えているようだ。

(高月 靖/Webオリジナル(特集班))

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