【即位1周年】雅子皇后「自分は人気がない」批判を乗り越えて…… パレードで流された“涙の秘密”――2020上半期BEST5

文春オンライン / 2020年8月11日 6時0分

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5月1日、ティアラを着用して笑顔で皇居に到着された

2020年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。皇室部門の第4位は、こちら!(初公開日 2020年5月1日)。

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 2019年5月1日に天皇陛下が御即位されて1年ーー。

 新皇后の半生を徹底取材した決定版を140枚余の胸打つ写真とともに再構成した 『皇后雅子さま物語 ビジュアル版』 (文春ムック)から、令和の皇后のこれまでを特別公開します。  

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 2019年(令和元年)5月1日、皇太子殿下が126代天皇に即位され、雅子妃殿下は新皇后となられた。

 雨上がりの道を、赤坂御所から皇居・宮殿に向かう車の中で、皇后は満面の笑顔を浮かべられていた。

 雨上がりと笑顔。その光景は、1993年(平成5年)のご成婚パレードを彷彿とさせるものだった。

 あの日も大勢の人たちが沿道に人垣を作って、皇太子同妃両殿下(当時)を一目見ようと待機していた。そこへ輝くティアラと白い花の付いたドレスに身を包まれた雅子妃が、半蔵門からの道を通り、オープンカーの中から手を振られた。沿道の人々から歓喜の声が上がった。興奮の余り泣き出す人もいた。まるで映画のワンシーンを観ているかのようだった。雅子妃の俯き加減ではにかんだ笑顔からは、昭和生まれの奥ゆかしさと親しみやすさが感じられた。

 あのご成婚のパレードの笑顔はどこへ行ってしまったのか─。

 その答えを求めて取材を続けてきた私にとって、即位の日の皇后の笑顔は印象深いものだった。


婚約会見と同じ「鮮やかなイエロー」のドレス

 2019年5月4日。新天皇皇后として初の一般参賀も6回すべてにお出ましになり、笑顔で手を振られていた。お召し物の鶸(ひわ)色のドレスは、鮮やかなイエローにわずかに緑色が入った色合いで、婚約会見でお召しになっていたのも同じイエローだった。

 婚約内定が報じられた時の小和田雅子さんは、新しい皇太子妃像を予感させた。

 だが、婚約会見でのイエローの帽子とワンピースの雅子さまは、既に皇室の顔になっていた。

 不安は現実のものとなり、雅子妃はお世継ぎ問題に悩まれ、愛子内親王殿下が誕生されてからはご病気になられた。

 果たして皇后は皇室入りされてお幸せだったのだろうか──。

 だが、それは杞憂に過ぎなかった。皇后は、陛下と愛子さまというご家族で人生を歩まれたことが、本当に幸せなのだと近親者は語る。

 それは国民との関係においても同じだという。

 だが多くの公務を果たされる事だけが国民の手本になるとは思わない。皇后の責務を背負われながら、着実に、人びとと心の通うご活動をなさる姿から国民が何かを感じとれれば、それでいいのだと思う。

 皇后としての新たなご決意は、皇族への道の始まりを迎えた時と同じイエローのドレスを選ばれたことからも感じ取れるようだった。皇后としての新たな始まりが、人生の再出発を予感させている。

皇太子妃時代に続いた批判を乗り越えて

 雅子さまは11月10日の「祝賀御列の儀」のパレードでは涙を浮かべられた。沿道に12万人近くの人たちが集まってくれたことに対する感謝のお気持ちだったという。

 皇太子妃時代に続いた批判から、「自分は人気がない」と雅子さまは、思われていらっしゃったが、今ではそのため沿道で前夜から並んで待ってくれている人たちの姿を目にするたびに素直に有難いと感じられるのだという。

「雅子さまが涙を見せられることに心配などありません。元々、涙もろくて感激しやすいご性格なのです。学生時代も『また泣いてる』とからかわれることもあったほどでした」(田園調布雙葉学園の同級生)

一連の儀式で感じられた「雅子さまの今のご体調」

 11月14、15日におこなわれた大嘗祭は、午後3時に御所をご出発され、午前4時過ぎにお戻りになられるという長時間のお勤めだった。しかも所作に不備があってはいけないため、当日まで緊張のつづく習礼(練習)が何度も行われた。

 いまはご体調が完全に回復されたわけではないが、令和元年の即位に関する一連の行事を無事に乗り切ることができたのは、雅子さまがご自分の病気の性質を深く理解され、不安な気持ちになっても長引かないようにする「心の整え方」を習得されたからだという。

 11月22日の伊勢神宮(三重県伊勢市)外宮の空には、朝から雨雲が広がっていた。

 付近の沿道には、天皇皇后両陛下の姿をひと目見たいと、前日の夜から並んだり、他県から訪れたりした2万人近くの人たちの人垣ができていた。

 午前9時半、両陛下は、即位に関する一連の儀式が終了したことを報告する「神宮に親謁の儀」に臨まれるため、宿泊先の内宮行在所から別々の御料車で外宮に到着された。

 天皇陛下は外宮行在所から参道を通って正宮に向かわれる際、「即位礼正殿の儀」の時とおなじ「黄櫨染御袍(こうろぜんのごぼう)」を身に付けられた。頭には立纓御冠(りゅうえいのおんかんむり)を付けられた御束帯姿だ。

 皇后雅子さまは十二単をお召しになられた。表着(うわぎ)には、お印であるバラ科のハマナスが描かれていて、萌黄色の唐衣を羽織られていた。髪をおすべらかしに結い上げられ、頭前には金の「釵子(さいし)」が付けられている。手には大きな檜扇(ひおうぎ)を持たれていた。

「十二単は15キロあるため、お召しになるのに2時間はかかると言われています。おすべらかしも1時間近くかかっていましたが、最近の皇后さまは、お着替えの時間や歩く時の足さばきが早くなってきました。こうしたことからもご回復を感じます」(宮内庁関係者)

 雅子さまのご体調が安定なさっている、もうひとつの要因は、成長された愛子さまの存在だろう。ご即位のパレードでは、御料車で戻られたご夫妻を御所の玄関の最前列でお迎えになられた。宮内庁幹部はこう話す。

「両陛下に笑顔で『お疲れさまでございました』とご挨拶をなさっているお姿を見て、本当にご立派に成長なさっておられることを実感いたしました」

(友納 尚子)

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