《オスカー退社》“干され女優”福田沙紀はなぜジャニーズの逆鱗に触れてしまったのか?

文春オンライン / 2020年9月16日 20時0分

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「櫻の園」に主演した時、福田沙紀はまだ18歳だった。左は共演の杏 ©時事通信社

「ジュリー(藤島景子)さんは『うちの櫻井(翔・38)主演の映画で何をやってくれているの!』と大激怒していました。この頃、嵐は松本潤さん(37)が『花より男子』(TBS系)でブレイクし、同作のシーズン2も大人気となり、それぞれの主題歌『WISH』と『Love so sweet』が大ヒット。嵐はまだ紅白歌合戦に出場する前で、テレビでは冠番組の『VS嵐』(フジテレビ系)がスタートしたばかりでした。

 時代としては、木村拓哉(47)が『an・an』の『好きな男ランキング』で15年連続1位を獲るなど、“国民的アイドル”といえばSMAPだった。嵐はまだその足もとにも及ばなかった。テレビ業界では“(SMAPのチーフマネジャーだった)飯島三智さんの時代”が続いていた。創業家の跡継ぎでありながらヒットに恵まれていなかったジュリーさんは一矢報いるために、嵐に力を入れていた。

 2007~2008年というのはそんな時期でした。そんなときに、“あの子”はジュリーさんの逆鱗に触れてしまったのです」(ジャニーズ関係者)

 ここで言われている“あの子”というのは、去る8月31日、オスカープロモーションからの退社を公表した女優・福田沙紀(29)のことである。

16年在籍したオスカーを退社

 福田は今回のオスカー退社にあたり、自身のインスタグラムにこう綴った。

〈この度、2004年からお世話になりました株式会社オスカープロモーションを退社致します。2004年のデビューから様々な経験をさせて頂き沢山の事を学ばせていただきました。古賀会長をはじめとするオスカープロモーションの事務所の皆様には本当に感謝しかありません。本当にありがとうございました。そして、いつも応援してくださる皆様へ改めて感謝を申し上げます。これからもお芝居に、真っ直ぐに。引き続き、精進して参りたいと思いますので応援よろしくお願い致します〉

 福田といえば、デビューと同時に様々な作品に出演し、事務所の猛プッシュという追い風を背中に受け、将来を嘱望される“オスカー期待の星”だった。

「福田さんは2004年、オスカーの社をあげたオーディションである『第10回全日本国民的美少女コンテスト』で演技部門賞を受賞。同年に放送されたテレビドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)では生徒の麻田玲子役として女優デビューを果たしました。

 2005年には、同じ事務所の上戸彩さん(35)が主演したドラマ『アタックNo.1』(テレビ朝日系)の主題歌『アタックNo.1 2005』を歌い、CDデビューもしています。2007年のドラマ『ライフ』(フジテレビ系)では、ヒロインをいじめる安西愛海役が見事にハマった。残酷ないじめっ子を演じた福田さんは、才能ある若手女優として注目を浴びました」(テレビ局関係者)

“事務所総出”でのゴリ押し映画でつまずいた

 事務所の期待にこたえ、スターへの階段を順調に駆け上がっていった福田。バラエティでも「クイズ!ヘキサゴンII」(フジテレビ系)に出演し、明るく元気なおバカキャラで人気を博した。だが、デビュー4年目、まだ18歳だった2008年に主演を務めた映画「櫻の園」で、自身も作品も大クラッシュしてしまった。

「『櫻の園』は、当時のオスカー社長だった古賀誠一氏(現会長)自らが『制作総指揮』のポジションに座り、オスカーが全社をあげて制作した作品です。とにかく力の入った作品だった。出演女優も、武井咲(26)や特別出演枠で米倉涼子(45)、菊川怜(42)、上戸彩など、事務所のカンバン女優がずらずらと名を連ねた。まさに“事務所総出”でのゴリ押しでした。

 

 しかし、興行収入は公開から28日間の速報でわずか3900万円ほどと、空前の大コケ作品となってしまった。150館規模で公開をしてしまったので、各映画館のフィルム代も賄えないくらいの大赤字になりました。映画館の中には、オープン以来最低の数字だったという映画館もありました。それによって福田さんは業界的に“大コケ女優”の烙印を押されてしまったのです」(映画業界関係者)

 その後、福田の活躍は見る見る減っていき、ついには“干され女優”とも呼ばれるようになる。制作陣からお声がかからなくなった理由は、身勝手過ぎる福田の性格にもあったようだ。映画関係者が明かす。

照明さんの仕事にも口出しを

「福田さんは当時10代ということもあって、かなり勝気な子だなという印象でした。監督に対して『こうしたほうがいいと思う』と意見をしたり、しまいには照明さんの仕事にも口出しをしていた。

 その背景にあったのが、オスカーの手前味噌な“ゴリ押し体質”です。当時の古賀社長は『言いたい事は言っていいんだ』『主演を食ってこい!』などと福田さんに発破を掛ける。福田さんはそれを真に受け、撮影現場での態度にもそれが思い切り出ていた。誰が見ても、ツッパっていた。古賀社長も強気で押し出しすぎた」

 だが、福田が業界で“干された”理由は「櫻の園」の大コケだけでも、ツッパリの性格だけでもない。当時まだ若手アイドルだった嵐の櫻井翔との共演時、ジャニーズ事務所の現社長である藤島ジュリー景子氏を激怒させたことが、大きな原因だという。

「2009年公開の櫻井さん主演映画『ヤッターマン~YATTERMAN~』で、福田さんはヤッターマン2号を演じました。その撮影現場が酷かった。『ヤッターマン』は『櫻の園』と同時期の撮影でした。撮影スタジオも隣同士だったのです。福田は2本の映画を同時に掛け持ちしたわけです。

 しかし、オスカーの制作であり、福田さんも主演作品なので、当然『櫻の園』に力が入る。当時の福田さんのマネジャーは撮影スケジュールについても、『櫻の園』を優先したのです。たとえば、『ヤッターマン』での出演シーンに福田が間に合わない場合、代役を立ててバックショットでしのいだりしたのです。そんなことが何度もあった。それで、ジュリーさんが『うちの櫻井主演の映画で何をやってくれているの!』と激怒したのです」(ドラマ制作関係者)

 この撮影がきっかけで福田はジャニーズタレントとの共演ができなくなったという。

「ジャニーズとしては、松本潤のブレイクを足掛かりに次々と嵐のメンバーを世の中に出していきたい大事な時期だった。以降、福田さんはジャニーズとの共演がピタッとなくなりました。これが何を意味しているのかは一目瞭然です。当時はまだまだシガラミだらけの芸能界です。ジャニーズに反発して映画やドラマを続けて行くのは難しい。それは徐々に出演作品が減っていくのは自明の理です。

 ただ、『ヤッターマン』の件は福田さんの意思ではありません。ジャニーズとの関係性を無視して、とにかく『櫻の園』を優先させた事務所側のせいだと言えます。福田さん個人として『ヤッターマン』を蔑ろにしたつもりはないでしょう」(同前)

 福田自身は現在、当時のことを反省しているという。5月24日にはTwitterに自身の思いを投稿していた。

〈強がって、素直に、ヘルプ!と周りに言えず、全てが敵に見えてしまった時間も多い。自分をコントロール出来ないことが多かった。そう簡単には強くなれない事、そして自分の弱さを痛感するから〉

 米倉涼子や剛力彩芽(28)など続々と看板タレントの退社が続くオスカー。その原因のひとつは、タレントやファン不在の、事務所幹部による独善的な運営にあると言われている。

「古賀社長は昔から唯我独尊です。福田さんはそのとばっちりを受けたと言える。『ヤッターマン』の件では最初、ジュリーさんは激怒のあまり、オスカータレントとの共演をすべてNGにするとも話していたそうですが、オスカー幹部が必死に根回しをしたために、その最悪の事態は回避されたのです。あれから10年以上が経ちましたが、オスカー帝国は身内の理屈を優先して崩壊の道をたどり、福田さんはようやく退社して自由な身になることができました。これからの活躍に期待したいです」(前出・ドラマ制作関係者)

 福田は9月19日に30歳の誕生日を迎える。シガラミだらけの芸能界の軛を脱し、高く羽ばたけるか。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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