愛子さま学習院大入学式は中止でも「また来てね、うちに!」 “天皇の娘”サーヤとの共通点とは――2020 BEST5

文春オンライン / 2021年1月1日 6時0分

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愛子さま ©JMPA

2020年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。皇室部門の第5位は、こちら!(初公開日 2020年4月3日)。

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「たくさんの経験ができ、またとても楽しく、とても充実した学校生活を送ることができたと思います。お世話になった先生方やお友達、すべての関わってくださった皆さまに心から感謝しております」

 3月22日、天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(18)は、学習院女子高等科の卒業式を前にして、学校の北門前で報道陣からの声かけにお一人で立派に応えられていた。

 両陛下は悩まれたようだが新型コロナウイルス感染防止のため、そしてこの春、卒業式に出席できなかった多くの保護者などを思い、お二人とも出席されず、愛子さまは卒業式もお一人で臨まれた。

愛子さまは「また来てね、うちに!」

 14時頃に卒業式が終わったようで、それからしばらく経った16時40分頃、思いがけず愛子さまとご友人の交流を垣間見ることができた。

 愛子さまは、赤い正門前に何人かのグループでやってこられ、記念撮影をされていた。先ほどとは打って変わって、自然で打ち解けたご様子だった。ある時は3人組の中央に愛子さまが入られて、卒業証書が入った筒を片手に持ち、笑顔で撮影。そのご友人に愛子さまが「また来てね、うちに!」と楽しそうに声をかけられていた。赤坂御所、そして今後引っ越しが予定されている皇居内の御所のことを話されていたのだろうか。

 印象的だったのは、愛子さまの同級生が「なんとか卒業できました!」と宮内庁職員に話しかけていたことだ。愛子さまの高校生活は、職員も含めて同級生に受け容れられるようになっていたのだな、と感じた。

 その後、愛子さまたちはいつもの登下校に使う北門へ姿を見せられた。愛子さまは守衛さんにお礼を伝えた後、数名のご友人と一緒に、校舎に向かって「ありがとうございました!」と声をそろえ、腰を90度に曲げて深々とお辞儀をなさっていた。名残惜しさもあったのだろうか、愛子さまは18時前に学校をあとにされた。楽しかった女子部時代を物語っていたように思う。

同じ学部で学ばれた女性皇族といえば……

 愛子さまは学習院大学文学部日本語日本文学科に進学される。4月3日に予定されていた入学式は中止、オリエンテーションや授業開始日は4月中旬以降に繰り下げられ、詳しい日程について再検討が進められているという。

 学習院大学のなかでも天皇陛下が学ばれた文学部史学科や、「国際的なビジネスの第一線で活躍できる人を育成する」という国際社会科学部ではなく、文学部日本語日本文学科を選ばれた。愛子さまは、女子高等科の卒業レポートも「平安文学に見る猫や犬、人との関わり」について書かれている。

 同じく学習院大学文学部国文学科(現・日本語日本文学科)で学ばれた皇族といえば、「サーヤ」の愛称で親しまれた紀宮さま(現・黒田清子さん)を思い出す。学習院大学入学式の日、「白と黒のチェックのツーピース姿の紀宮さまは友人とにこやかに言葉を交わしながら、学習院創立百周年記念会館内の式場に入られた。式後は、構内をご見学。同大文学部国文学科百十三人の新入生の一人として、大学生活のスタートを切られた」と報じられている(毎日新聞1988年4月9日)。

 ご結婚前に山階鳥類研究所で勤務され、「皇居と赤坂御用地におけるカワセミの繁殖状況」など数々の論文を執筆、鳥類のご研究をなさってきたイメージが強いかもしれないが、大学時代は国文学を専攻されている。和歌の研究を続けられ、天皇や上皇の勅宣によって編纂された勅撰和歌集である八代集(「古今集」から「新古今集」まで)におさめられた「四季の歌」を分類研究した卒業論文を提出されている(「八代集四季の歌における感覚表現」)。また盲導犬の訓練にも関心をお持ちになり、学習院女子中等科以来の日本舞踊も続けられていた。

 愛子さまが進学される文学部日本語日本文学科では、1年で一般教養を学んだ後、日本文学系か教育系いずれかの専門的な課程に進むという。学習院初等科を卒業する前には「藤原道長」をテーマにレポートを書かれた(「女性自身」2020年2月11日号)という愛子さまだから、日本文学系の研究に進まれるような気もするし、大学生活のなかで試行錯誤されながら、興味関心を持たれた分野を深められていくことだろう。サークル活動に参加されることや、海外留学も視野に入れられているかもしれない。そしてあと2年で、成年皇族として公務を担われることになる。

内親王であり、天皇の娘である愛子さま

 愛子さまと紀宮さまは、内親王であり天皇の娘だ。私は皇室の取材を続けてきたなかで、宮内庁関係者が語ったある言葉を時折思い出す。

「ここは、天皇皇后両陛下と皇太子同妃両殿下が京都市内にお越しになるとお泊りになるところです。宮家の皇族方は宿泊できない。つまり、愛子さまは東宮家のお子様ならではのご体験をされたのです」

 この言葉は、2016年夏、NHKのスクープで天皇陛下(現・上皇さま)が退位の意向をお持ちであることが明るみに出た直後、7月21日に皇太子ご一家(当時)が神武天皇陵を参拝され、京都大宮御所に宿泊されたことの意味を解説するものだった。どちらも、愛子さまにとっては初めてことだった。

 もしかすると愛子さまが、ご自身の立場を強く自覚された機会の一つになったのではないだろうか、と思うのだ。この年の夏はご一家で、第1回「山の日」記念全国大会に臨席されるなど、お出ましも多かった。次第に愛子さまはほっそりとした姿を見せられるようになり、多くの国民が心配しながら見守っていた。過度なダイエットが理由とも言われた。愛子さまは女子高等科に入学されてから、回復の兆しを見せられていったように思う。今ではすっかりはつらつとしたご様子だ。

「将来的にその立場を離れる可能性がどうしても念頭に」

 紀宮さまは内親王という立場について、「将来的にその立場を離れる可能性がどうしても念頭にあるため、中途半端に投げ出してしまうことのないように、継続的な責任ある立場に就いたりすることは控えてきたということはあるかもしれません」と述べられたことがある(2002年、33歳の誕生日会見)。皇族であることと結婚して民間に入られること、その両方の世界を絶えず意識されてきた日々の葛藤を反映したような言葉だった。

 政府は4月以降に、安定的な皇位継承に向けた本格的な検討を始めるという。現行の皇室典範では、皇位継承の資格者は秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまに限られる。

 2017年6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立したとき、「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」と「女性宮家の創設」を速やかに検討するよう政府に求める付帯決議が採択されている。愛子さまが大学を卒業されるまでに、新しい選択肢はつくられているのだろうか。

(佐藤 あさ子)

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