「紅白の裏で250億円」“嵐ロスビジネス”が稼ぎ出した3000億円の内訳と“活動再開の布石”とは?
文春オンライン / 2021年1月1日 11時0分

2020年7月にリリースしたシングル「カイト」
大みそかのNHK「紅白歌合戦」。一番の盛り上がりを見せたのは、やはり「嵐×紅白2020スペシャルメドレー」だった。2020年7月に発売した、米津玄師(29)が作詞・作曲の「カイト」などを熱唱。嵐ファンのみならず、心打たれた人は多かったことだろう。
2020年12月31日をもって、ジャニーズの人気ナンバーワングループ、嵐が活動を休止した。大野智(40)、櫻井翔(38)、相葉雅紀(38)、二宮和也(37)、松本潤(37)の5人が1999年11月3日に「A・RA・SHI」でデビューしてから21年間。特に最後の2年間は有終の美を飾るべく、いつにも増して忙しい毎日を送ってきた。
そしてこのわずか2年間で、3000億円とも言われる“嵐ロス”ビジネスを完遂したのだ。
最後の日に売り上げた250億円
“嵐最後の日”も紅白に出演しながら、ジャニーズネットで午後8時からラストライブ「This is 嵐 LIVE 2020.12.31」を生配信。テーマは「届けたいメッセージ」だった。
「嵐は2010年から5年連続で紅白歌合戦の白組司会を務めてきました。2015年のV6井ノ原快彦を挟んで、2016年からは相葉君、二宮君、そして2年連続で櫻井君が2019年まで1人で白組司会を務めましたが、2020年だけはラストライブを優先させました。何しろ最後の稼ぎ時ですからね」(女性誌編集者)
東京ドームで、無観客で行われたラストライブの配信チケットはファンクラブ会員が4800円、ジャニーズファミリークラブ会員が5300円、一般が5800円だった。
「嵐のファンクラブ会員数は300万人と言われています。これに一般の人も加えると少なく見積もっても500万人が観ることになる。仮にチケット代金の平均額を5000円としても250億円の売り上げになります。東京ドームを満員にしても5万人ですからね、ライブ配信の方が、圧倒的においしいビジネスと言えます」(音楽関係者)
コロナ禍で無観客でのラストライブとなったわけだが、結果的には多くのファンが嵐の姿を観ることができたわけだ。そのうえ、多くの観客が2200円のパンフレットをはじめ、うちわ、ポスター、クリアファイル、Tシャツ、バッグなど何かしらの記念グッズを買っていると思われる。
「嵐のコンサート売り上げに関しては、却ってコロナ禍が追い風になりました。2020年11月3日に開催したライブ『ARASHI アラフェス2020』も無観客でのライブ配信となりましたが、約500万人が視聴して300億円近い売り上げがあったとみられます。当初は5月に国立競技場に2日間で16万人を動員して20億円を売り上げる予定でしたが、それとは比べようがないくらいの巨額を稼ぎ出したわけです」(スポーツ紙芸能デスク)
ラストイヤーで苦戦を強いられたあのビジネス
一方で少々苦戦を強いられたのが音楽ソフトの売り上げだ。
「7月29日に発売したCD『カイト』は130万枚超と、嵐として初の100万枚超えのミリオンヒットとなりました。20周年記念ツアーの最終公演を収録し、9月30日にDVDとブルーレイで発売された『ARASHI Anniversary Tour 5×20』は80億円以上の売り上げ。11月3日発売のラストアルバム『This is 嵐』は80万枚を突破しました。
2020年の音楽ソフトの売り上げは150億円近くになっています。すごい数字ですが、実は2019年の音楽ソフトの売り上げは200億円を超えていた。ラストイヤーにもかかわらず、3割近く減少したのです」(テレビ関係者)
この苦戦にはコロナ禍も少なからず影響しているだろう。思うように制作や宣伝ができなかったという状況もあったかもしれない。しかし、この売り上げの減少をカバーしているのが、ネット配信のコンテンツビジネスだ。
「2019年8月に開設された嵐の公式YouTubeには2020年末で310万人超が登録し、累計4億4000万回以上視聴されています。仮に1回視聴で広告収入などが1円とすると4億円の売り上げになる。ツイッターやインスタグラムも利益を生んでいます。ネット配信は海を越えて、中国の14億人市場をターゲットにすることができますから、究極の“薄利多売”で利益を生んでいます」(スポーツ紙記者)
コロナ禍でのライブ配信成功には、かねてから進めていたこうしたネット進出も影響していただろう。
CMでもかなり稼いだようだ。2020年のタレントCMランキングでは1位の櫻井が19社、2位の相葉が17社、3位の松本が16社、4位の大野が14社、5位の二宮が13社と、嵐のメンバーが上位を独占した。
嵐のCM出演料はグループなら1億5000万円
「嵐のCM出演料はグループなら1億5000万円、メンバー1人なら5000万円と言われていました。2020年9月から活動休止までの3カ月間は、嵐と賛同企業13社によるプロジェクト『HELLO NEW DREAM.PROJECT』も動いていましたから、これだけでも莫大な出演料が動いているはずです」(経済誌記者)
「夢を見ることを応援する」という企画で、賛同企業には日本郵便、日清オイリオ、JCB、LION、アサヒビールなど嵐のメンバーがCM出演している一流企業が名を連ねていた。
「お得意様企業に対して『今後もよろしくね』という意味がこもったプロジェクトでもありましたね(笑)。ジャニーズとしては、大野には働かなくてもいいから引退という形は避けて欲しいと思っているでしょう。そうすれば活動を休止した後も、大きなイベントや25周年などの時に再集結しやすいですから」(ワイドショー関係者)
嵐に代わる新たな“金のなる木”とは
そして、嵐は活動休止後の布石もしっかり打っている。
「嵐のファンクラブは活動休止後も残すと発表されました。年会費4000円で300万人が残ればそれだけで120億円を稼ぎ出します。これを維持するためには、時折は嵐としての存在感を示す必要がある。1年延期された東京五輪のNHKスペシャルサポーターもこのまま担うことになりそうですし、そうなれば引退説が濃厚な大野は別として、残りの4人だけでも五輪の開会式に顔を揃えることがあるかも知れません。
メンバーも、本当は少しリフレッシュしたいはずですが、活動休止が引退のイメージでとらえられないためにも活動していく必要があります。嵐が動けば膨大な金が動きますから」(前出・女性誌編集者)
この2年間を走り切った嵐は見事に“嵐ロス”ビジネスを完遂した。だが、彼らが再集合の号令をかけられることなく穏やかな日々を過ごすためには、ジャニーズ事務所で嵐に代わる新たな“金のなる木”の出現が待たれる。
今後、プロデューサーとしても活動していく松本は、滝沢秀明副社長とともに「嵐を超えるグループ」を生みだせるか。アフター嵐の2021年以降はそこに注目だろう。
(川田 南雲/Webオリジナル(特集班))
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