1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年5月~8月編)

文春オンライン / 2021年1月11日 6時0分

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©瀧澤信秋

1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年1月~4月編) から続く

 ホテル評論家として2020年の1年間でホテル・旅館に宿泊したのは約220泊。コロナ禍という状況で、「泊まってよかった」といえるホテルの条件は変化したのだろうか――。「 1月~4月編 」、「5月~8月編」、「 9月~12月編 」と3回に分けてお届けするこの企画。今回は5月~8月編だが、5月は緊急事態宣言が発令されていたため宿泊はなし。6月からお届けする。

■06月07日(日)アパホテル 山手大塚駅タワー(東京都豊島区)

https://www.apahotel.com/hotel/shutoken/yamanote-otsuka-eki-tower/

 アパホテルの6月30日まで“2500円で泊まれるプラン”が人気と聞いて取材も兼ねて出向く。基本リモートワークなのでやはりデスクは気になるところ。デスクの形が斜めに切られておりやや狭い印象を受けたが、大浴場や高層ホテルならではの眺望など気分転換のポイントとなった。

 アパホテルのベッドは“クラウドフィット”というオリジナルベッドだが、高級ホテルが使用していることで知られるシーリーと共同開発したマットレスを、このホテルでももちろん採用。もはや当然のようなデュベスタイルにして、清潔感の高い寝具は心地よい寝心地を約束することを改めて実感。

■06月18日(木)ベッセルイン栄駅前(愛知県名古屋市)

https://www.vessel-hotel.jp/inn/sakae/

 地下鉄東山線・名城線、栄駅1番出口から徒歩2分という好立地ホテル。周辺にはグルメ、ショッピングなど名古屋を楽しむおすすめスポットが目白押し。ロビーから続くスタイリッシュなラウンジではウェルカムドリンクサービスを実施しており、14時~23時の間に楽しめる。

 明るい色とナチュラルさをベースに高品質のベッドや調度品など“ホテルの格”も感じる快適な客室。デュベスタイルのベッドメイクも当たり前のように採用されており、客室をより広く見せている。客室の色合いがナチュラルでシンプルなので、限られた客室面積でも圧迫感がなくリラックス感も高い。

■06月20日(土)伊勢外宮参道 伊勢神泉(三重県伊勢市)

https://www.iseshinsen.jp/

 伊勢市駅に降り立ち外宮参道へ向かうと右手に見える、圧倒的な存在感を放つ建物が今回の目的の宿。眺望を意識してかロビーは最上階にある。基本和室タイプだがベッドも設えられているホテルライクな和洋室は快適だ。全客室に完備されている天然温泉露天風呂は贅沢この上ない。

 伊勢の駅前といえば、宿のある外宮参道の入り口にオシャレなカフェや陶器のお店などが並ぶエリアがあるが“全て伊勢神泉の運営”だ。施設内には日本料理店が併設されており、伊勢海老をはじめ地物の魚介が満喫できる。

■06月25日(木)ホテルシンシア東京蒲田(東京都大田区)

https://www.sincerehotel.com/kamata/

 大通りに面した明るい外観のホテル。フロントを抜けた奥には大きなテーブルとゆったりとしたソファが並ぶ。カフェスペースのような空間だが、宿泊者限定で利用できるフリードリンクサービスもある。客室は様々なタイプがあるが、客室によって壁紙やバスルームの位置が異なるデザインを採用している。

 コンフォートダブルへ。テレワークも捗りそうな備え付けのデスクとは別に、ゆったりした椅子とテーブルも用意されている。何より驚くのがバス・トイレのスペース。通常のホテルでは入り口付近にまずユニットバスがあり、奥にデスクやベッドのスペースというのが一般的だが、この客室は奥にバス・トイレのスペースがある。

■06月29日(月)コルディオ アクアパレス北谷(沖縄県北谷町)

https://www.coldioresort.com/apchatan/

 10階建てのタワータイプで1階にはレストランを併設。屋上にはゲスト専用のインフィニティプールがあり、プールに続いてゲストラウンジが配されている。リゾート気分が盛り上がる贅沢な空間は印象的だ。

 客室はツインルームと和室を備えたマンションタイプで、我が家にいるようにリラックスして過ごせる。家族や友人たちとゆったりとしたステイが可能だ。宿泊人数で割るとかなりリーズナブルに利用出来る。観光スポットの多い北谷町をアクティブに愉しむのにもってこいのホテルだろう。

■06月30日(火)北谷温泉 レクー沖縄北谷スパ&リゾート(沖縄県北谷町)

https://www.vessel-hotel.jp/lequ/okinawa/

 豪華でお高いといったリゾートホテルのイメージではなく、気軽でリーズナブルに背伸びせず安心して使える好印象のリゾートホテル。とはいえ、最上階には眼前に広がる海と夕陽を臨むインフィニティプールにプールラウンジも備えている。

 地下1400mから汲み上げた天然温泉の大浴場も完備しており、サウナや水風呂も併設されている。客室はシック&モダンをテーマにしたリゾートスタイルで、テラス付き客室ではハンモックやデイベッドで風を感じながら過ごすことができる。7月にはプレミア棟も開業。メイン棟・プレミア棟という2棟構成となった。

■07月11日(土)チサン グランド 長野(長野県長野市)

https://www.solarehotels.com/hotel/nagano/chisungrand-nagano/

 長野駅善光寺口を背にして幹線道路沿いに右側へ進んだ立地。広々した開放的なロビーは奥行きあるスペースで大振りのソファが並ぶ。ソファの奥には大きなブックシェルフもあり、信州ゆかりの書籍が並んでいる。読書に耽れば信州を旅していることが改めて実感できそうだ。

 客室はスタンダードシングルでも20平方m。セミダブルベッドに加え、テーブル&チェアがセットされているのもこの客室面積ならでは。壁付けテレビが可動式なのも嬉しい。客室の向きによってはトレインビューも愉しめる。

■07月16日(木)ホテルヒューイット甲子園(兵庫県西宮市)

http://hotel-hewitt.com/

 地方から来訪する阪神甲子園球場へのゲストに知られるホテルだ。球場から道路を挟んだ斜め向かいという好立地で、阪神電車甲子園駅からホテルまでも徒歩2分と至近。まさに阪神甲子園球場での観戦にもってこいのホテルだろう。充実した朝食の人気ホテルとしても知られる。

 ホテルに入ると明るい吹き抜けのロビーはデラックス感に溢れている。質感の高い客室も印象的。中でも家具やアメニティなどがワンランク上のエグゼクティブフロアはイチオシ。シックで落ち着いたインテリアで統一され、周囲に高い建物がないので、ハイフロアならではの眺望に思わずため息が出る。

■07月18日(土)ホテルバリタワー大阪天王寺(大阪市天王寺区)

https://www.balitower.jp/

 アメニティから備品まで、あったらいいなが揃っているお気に入りホテル。今回の滞在ではワークスペースとしてラウンジを利用。ソファのサイズにテーブルの高さ、空調、軽快なボサノヴァのBGMと個人的にイイこと尽くしでかなり集中できる環境。

 客室では壁のHDMI入力端子にも助けられる(壁付けテレビだと差し込めない)。最上階に誕生したスカイフロアの客室には一面の窓。大阪市街が一望でき、夕刻から夜のダイナミックな光景は感動的だ。

■08月01日(土)ベッセルイン心斎橋(大阪市中央区)

https://www.vessel-hotel.jp/inn/shinsaibashi/

 東急ハンズ心斎橋店に並ぶ立地であるが、大阪メトロ心斎橋駅から向かうのであれば、駅に直結する地下街「クリスタ長堀」を歩いて向かうのがいい。様々なショップの中にはお弁当や飲み物などホテルステイに役立つお店も。

 客室はオシャレで清潔感の高いイメージ、全室サータ社製のベッドを採用するなどクオリティもお墨付き。また、マイナスイオンドライヤーや引き出し式の冷蔵庫など、ゲストの立場に立ったアイテムのセレクトも秀逸。客室テレビのVODは無料となっており、100タイトル以上の映画が見放題。

■08月17日(月)HOTEL&RESORT ANDAPING(静岡県伊東市)

https://www.andaping.jp/

 グランピングをコンセプトにしたホテル。快適な客室に滞在しつつグランピング気分を味わえる。森や海を望む客室には、天井に設置されたタープや自らミルで挽くドリップコーヒーなど、冷暖房完備の快適空間でキャンプのワクワク感を楽しむことができる。

 オールインクルーシヴホテルで、ラウンジにて生ビール、赤白ワインを無料提供。ダーツやビリヤード、卓球、ボルダリングなどのアクティビティも全て宿泊料金に含まれている。温泉は大浴場の他7つの貸切露天風呂と3つの貸切風呂も。ディナーコンセプトは“準備不要のバーベキュー体験”。卓上のグリルでアウトドア風メニュー。夕食時はアルコールも含むフリードリンク。

■08月18日(火)アンダの森 伊豆いっぺき湖(静岡県伊東市)

  https://www.andanomori.jp/

 屋内外の無料アクティビティ満載、3世代でとことん遊べる感覚のバリ風ホテルがコンセプト。オールインクルーシヴなので安心して利用出来る。今回の目的は温泉大浴場斜め向かいに7月30日オープンした離れヴィラスイート。ヴィラとの触れ込みだがこれは最新高級大型別荘だ。

 2階建て2LDKの客室100平方mとテラス15平方m。2つのベッドルームはそれぞれ3台と2台のベッドが設置されている。駐車場も目の前で誰にも会わないお籠もり旅にいいかもしれない。

■08月19日(水)宝塚ホテル(兵庫県宝塚市)

https://www.hankyu-hotel.com/hotel/hh/takarazukahotel

 6月21日移転オープン。以前は阪急宝塚駅南口方面にあったが、今回の移設では宝塚大劇場の西隣へ。すなわち、これまで大劇場の駐車場があった場所で、阪急宝塚駅と大劇場の間というある意味最強の立地。

 今回の移設は、宝塚歌劇団、宝塚ホテルともに阪急グループということから実現した。総支配人に就任したのは元宝塚歌劇団の憧花ゆりのさん。インスタスポットばかりの純白のホテルには、復原実現への努力が隠されている。

■08月20日(木)ザ・ホテル青龍 京都清水(京都府京都市)

https://www.princehotels.co.jp/seiryu-kiyomizu/

 東山の高台、清水寺近くの立地。歴史的な小学校の校舎を活用したコンバージョンホテル。設計手法、設計要件そして社会的背景から建築過程なども含め、ラグジュアリーホテルと融合させようとする加減乗除が見事だ。

 客室、ゲストラウンジからは八坂の塔、ルーフトップバーからは清水寺を望む。敷地内別棟にはデュカス・パリ監修のBENOIT京都(ブノワキョウト)が開業。ここが京都というだけでビストロにも雅な涼風が流れているような感覚になるのが不思議だ。そんなダイニングで、1日も早く心おきなく旅や食が満喫できる日を願いつつ、真夏の夜の夢時間は過ぎていく。

■08月23日(日)ホテル グランビュー高崎(群馬県高崎市)

https://hotel-grandview.com/

 高崎市では伝統的なフルサービスタイプのシティホテルが、ロビーや客室の大規模改装を経て8月18日にグランドオープン。最も広いグランビュースイートは60平方mという広さを生かし、寛ぎのリビングスペースとゆったりと休めるベッドスペースが確保されている。バスルームには大きな浴槽が配されているが、さらに露天風呂まで設けられた。

 宿泊者専用ラウンジである1Fの「Grand Ciel(グランシエール)」は広々とした空間に、座席やテーブルは余裕を持って配されており、まさに“ディスタンス”というワードがマッチする。ゲストラウンジとしての機能性も高いスペース。朝食もこちらで提供。

■08月26日(水)レム日比谷(東京都千代田区)

https://www.hankyu-hotel.com/hotel/remm/hibiya

 眠りをデザインする、をコンセプトに展開するレムブランドの1号店。2007年の開業だが、オリジナルベッドやマッサージチェア、レインシャワーなど、いまと変わらないアイテムからもブレないスタンスが垣間見える。

 窓外には帝国ホテル・インペリアルプラザのオフィスフロアが望めるが、特別感すらある立地がやはり秀逸。宿泊特化型ホテルの新しいムーブメントを作ったブランドホテル1号店はいまも進化を続けている。

2020年泊まってよかったホテル&旅館50(2020年9月~12月編) へ続く

写真=瀧澤信秋

1年間で220泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館」50選(2020年9月~12月編) へ続く

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